un capodoglio d'avorio
ああ、それなら25日にちょうど面白い講義をしていただくから、 あなたもそれにあわせていらっしゃい、是非。 時間と教室はね・・・
どかが、院試の結果報告を兼ねてご挨拶に伺いたいのですが、 と聞いたところ、ICUのI先生にこうおっしゃっていただいて、 ひっさしぶりに、学期中の母校の本館に入る。 どかのココロの中ではイーサン・ホークのテーマが流れて、 さながらミッション・インポッシブルな心持ち。
完璧だわ、現役の学部生と完全に一体化しているわ、ワタシったら
と、思ってたら、後ろから肩たたかれて・・・
なにやっとるんですか、いったい?
振り向くと人混みのなか、エディンのにやけ顔。
え、いや、ほら、ワタシってば現役に紛れてるでしょ?
いや、露骨に目立ってますよ、浮いてます
チッ。 まあともかく、教室に到着、講義が始まる。 もともとI先生の<ルネサンス美術>のクラスなのだけれど、 きょうは特別講師としてお茶大のM先生がいらっしゃった。 テーマは、タイトルからしてそそられる、面白そうな感じで・・・
<ヤコポ・ベッリーニの素描帳 ー北イタリア絵画の発展に対するその意味と波及ー>
・・・果たして、面白かった。 第一線にいる研究者の成果はエキサイティングだ。 対象に対する、理性の距離と愛着の接近が良いバランスで、 ビジュアルメディアをとても上手く整理して使っているのも説得力があって。 で、講義のあと、I先生に挨拶に行くと、すぐM先生に紹介していただいて、 何故か、I先生のオフィスで三人でお茶することになる。
最初、どかの受験の話や京都のO先生の話をしながら、 でもどかはとても緊張していたのだけれど、 お二人の先生はとても仲が良くて (イタリア・パドヴァに同時期に留学されてたらしい)、 「先生」というよりは「女子大生」に戻って話してるみたいで。 で、それに引きずられて、どかも何故か楽しくコーヒー飲みながら話してんの。
まー、うらやましー、O先生の下で勉強できるのねー、 ワタシも一緒に研究室入りたーい!
いやいや、あんな素晴らしい発表されてるのに・・・
そーよねー、うらやましいわよねー、このヒトー、 学生時代が一番幸せよねー、いーなー、Oセンセー!
・・・とかね。 学芸大のA先生や千葉大のU先生の話題でもひとしきり盛り上がって、 あとはI先生と教務課のバトルでめちゃ笑って、楽しかった。
あ。
しまった。
アカデミックな質問、するの忘れた。 すっかりおちゃらけて終わっちゃった、 あんな先生二人と相伴できた夢みたいな環境だったのにい。 それでいいのか、ワタシよ?
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