un capodoglio d'avorio
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2003年05月11日(日) G1NHKマイルカップ

府中のG1シーズンがいよいよ始まる。
マイルCを皮切りにオークス、日本ダービー、安田記念・・・
蹄の音に馬群のスピード、にぎりしめた「勝馬(注:競馬新聞)」、
聴覚視覚触覚を溶かしてしまうここは、そう、一大テーマパーク。
朝から勉強会に出てドブレのメディオロジーについて、
なんやかや話し合ってから来たから、
ちょうど、身体性だの偶像だの光源だの、
タイムリーに単語が符合していく。
歴史の最先端にして根元に位置するここは、そう、サンクチュアリ
(アホか?)。



↑パドックにて「遅れてきたルーキー」アンカツonユートピア


時々小雨けぶり、でも馬場は良のまま、緑に光る、まぶしいターフ。
パドックに行って発走直前のお馬さんたちをチェック。
雨に濡れて、馬体が光る、とにかく気高く美しい。
パドックの周りに集まる群衆、でもお馬さんを驚かせたら、
レースに響くから、みんな息を押し殺して、静かにざわざわ。
一種異様な雰囲気。
パドックまでチェックして気になる馬番は・・・

2:ヒューマ;藤田(なんとファインモーション嬢の甥っ子!)
3:エイシンツルギサン;横山典(NGTの勝ち方と鞍上ヨコノリ)
8:サクラタイリン;蛯名(3番並みの末脚に鞍上エビナ)
11:ユートピア;安藤勝(もはや説明不要)
12:ゴールデンキャスト;武豊(同上)
18:トーセンオリオン;オリヴァ(なんとなく、名前好き)

でも、なんか散らして買うのもやだし、
「勝ちそうな馬」じゃなくて「勝って欲しい馬」で選んじゃう、
先週の教訓が生きてないどか。
というわけで馬券はシンプルに!
2・11・12番の馬連ボックスにした、三連複はナシ。



↑同じく「日本競馬史上最高ジョッキー」武豊onゴルキャス


さて、どかはメインスタンド、ゴールまで100メートル地点に陣取る。
・・・15:40、発走、マイル戦1,600m、あっという間に決まっちゃう・・・
府中の直線は日本で一番長い540m。
あんまし長いから、最後に脚を残していた馬が、有利とされる。
故に、4コーナーを回っても、有力馬は軒並み後方待機、
ゴールデンキャストなんて、先頭ウィンクリューガーから、
10馬身以上遅れていて「おいおい、大丈夫?」。

それがさあ、大丈夫じゃなかったんさ、全く・・・
ウィンクリューガーは必死に逃げる、
で、有力馬たちはそろそろ「あ、やばいの、もしかして?」などと、
やおら鞭を入れて追い出すけど、雨に濡れるターフは、
イマイチ、その加速度を地面に伝えない。
で、ズルズル、ズルズル、ズルズル、あ、ゴール。
って、おーい!!
2着は唯一気概を見せた「有力馬」、エイシンツルギサン。

ユートピアは、あと200m早く追い出していれば。
ヨコノリのエイシンツルギサンも、あと100m早く追い出していれば。
なんかみーんな、後方一気を狙うんだもん、
あれって、失敗するとかっこわるいよぉ。

馬連からして万馬券決着となった今レース、どかのいたスタンドは、
わりと阿鼻叫喚気味な混乱でもって、ズルズル、ズルズルを見送った。
勝ったのは16番ウィンクリューガー鞍上武幸四郎。
幸四郎クンは、武豊の弟クンだ。
ゴール直後はブウブウくすぶってたスタンドも、
幸四郎クンがウィニングランでメインストレートに戻ってくるころには、
「馬券外したけど、良くやった、コウシロー」的歓声に満ちていた。
なんかジョッキーも嬉しそうだったし。



↑「武幸四郎クンとウィンクリューガー、喜びの図」


某解説者は、決着タイムの遅さに「まれに見る凡レース」と
切って捨てていたけれど、そんなん自分が獲れなかったから、
そう言ってるだけちゃうのん?と突っ込んでしまう。

幸四郎クンに気持ちよく拍手できて、
みんなで「よくやったー」って叫んであげられて、
こういうことの、気持ちよさは、忘れちゃいけんよ。

しかし、ああ、また・・・


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