un capodoglio d'avorio
2003年04月05日(土) |
つか「熱海殺人事件 平壌から来た女刑事」(BIG FACE)1 |
キャスティング(BIG FACE:4/4 19時〜観劇)
木村伝兵衛部長刑事:川端博稔 熊田留吉刑事 :吉田 学 水野朋子婦人警官 :金 泰希 容疑者大山金太郎 :渡辺和徳 半蔵 :武智健二
「大阪」チーム終演後、1時間のインターバルのあと再び北とぴあに戻るどか。 2/28の滝野川会館以来、念願だった「BIG FACE」チーム! 2度目の観劇、ついに適う! 「蛍が帰ってくる日」からリファインがかけられた今回の脚本、 でももともと、前回の「蛍」のときから、てひ(泰希)チャンの水野は、 朝鮮から来たという設定だったし、というかハングルの響きが、やっぱ、 断然、美しいし、「極道刑事」という設定も川端サンは大阪出身だから、 大阪弁のセリフも、問題なし、不安要素ゼロ、期待値マックス!
「蛍」と比べて「平壌」バージョンの戯曲はエピソードがてんこもりになってる。 で、芸達者で経験豊かな「大阪」チームですら、いっぱいいっぱいになっていて、 この「てんこもり具合」が若干、観客に対して悪い意味で重たくのっかかってきた。 どかは実は1時間のインターバルの間、この戯曲の改訂は、ちょっと失敗かも、 と思ってたんだよね、もともとエピソード満載で完成度が高かったから、 ちょっといじっただけでもバランスは崩れる、ましてや金正日とか持ち出すと。 でもね、清家サンと智之クンの2人で支えきれなかった戯曲の重みを、 このチームは5人全員で支えられる、穴がない、どころか全員、精鋭! 幕が開いてすぐ、ああ、やっぱこのチーム(BIG FACE)は、 他には得難い何かを持ってんねー、と再認識どか。
吉田サン、さっきの岡元さんの熊田と比べると、雲泥、 コンプレックスに満ち満ちた残虐さ、良いッス。
渡辺サン、自分の線が細いのを良く自覚し、そこから「誠実さ」を発動。 2/28の時よりも、言葉がしっかり、言えてた。
川端伝兵衛、2/28の時よりも全然、良い。 赤塚クンや、鈴木祐二サンなどの、 先達優秀伝兵衛の影を追っかけてたのね、今までってば、彼は。 今回、彼は自分の持ち味を知って、そこから素朴な伝兵衛を作っていった。 セリフも、届く! 清家サンに負けてないぞぉ!
武智サマの半蔵、もう、めちゃくちゃだ。 名うてのJAE所属、身体のキレはハンパ無い。 はっきり言って、北区の役者はもとよりJAEの先輩、 清家サマや岡元サンと比べても全然、回し蹴りのスピードが段違い。 セリフも前はハスキーボイスだけど、線が細くて心配だったけど、 いまはハスキーなまま、破滅的にボリュームを上げる方法、見つけたみたい。 この人がシャウトしたとき、まるで能管みたいに「カーンッ」と 前頭葉を直撃する衝撃波、脳髄を刺激する震動を受ける。 しかし、武智健二という希有な役者の最大の武器は、 身体のキレでもハスキーボイスでもなく、圧倒的な「フェロモン」だ。 こんなにフェロモンまき散らしたら、ヤバいって。 というか、どんどん、艶っぽさ濃度を増してる、このヒト、
半蔵 お前、男なしじゃ生きていけないんだろ こいよ、気持ちよくさせてやるからよ、 すがりついてこいよ、こいって!
水野、半蔵にすがりつく
半蔵 坊ちゃん、こうやってあんたの奥さんとお袋さんも すがりついてきたんですよ
部長 たいがいにせんか・・・!
部長、熊田、半蔵に殴りかかるが、返り討ち
半蔵 私は女に対しても男に対しても、大概にしたことはないんですよ
やばいっす。 この数秒足らずの瞬間に、ハスキーボイスと立ち回りのキレ、 そしてフェロモンという武智健二の三要素が凝集、舞台に釘付けになる客席。 どかが女だったら「あんなゲス最っ低っ」て言いつつ、目、ハートになってそー。 でも幸か不幸か、私は多分、一応、おそらく、生物学上は雄であり、 そして幸か不幸か、私が目をハートにしてうっとりする対象は、てひチャンこと、 金泰希サマだったのな(少しだけ、続く)。
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