un capodoglio d'avorio
2003年03月13日(木) |
演ぶチャート2002 |
小劇場系の唯一の雑誌「演劇ぶっく」の4月号で、 <演ぶチャート2002>が発表された。 そんなに発行部数が出ているとは思えないくらいの、はかない印象の雑誌。 でも他にこの分野をカバーしている雑誌が無いからか、 この2002年度小劇場オヴ・ザ・イヤーを決定する投票数も、 7800通を越えるという。 つまりそれなりのサンプル数を確保しているので、 それなりに信頼できるチャートなのかなと。
まあ、予想はしてたんやけどね、へこむチャートやわーやっぱり。 先だってのBBSでどかと激論を交わした2人の喜ぶ顔が目に浮かぶ・・・
○ 作品チャート
第1位 いのうえひでのり「天保十二年のシェイクスピア」 第2位 いのうえひでのり「アテルイ」 第3位 G2「ダブリンの鐘つきカビ人間」
→ 1・2・4・11位が、劇団☆新感線(系)の作品 5・6・13・20位が、キャラメルボックスの作品
○ 俳優チャート
第1位 上川隆也(演劇集団キャラメルボックス) 第2位 古田新太(劇団☆新感線) 第3位 粟根まこと(劇団☆新感線)
→ 1・8・11・17・19位が、キャラメルの役者 2・3・14・18位が、新感線の役者
はあ。 へこむ。 キャラメルと新感線、伊勢湾台風のごとくチャートを席巻。 ちなみにどかが年末発表した2002年度極私的ランキングに発表した作品が、 このチャートではそれぞれ何位かと言うと、
○ DOKA'S RANKING 2002 vs 演ぶチャート2002
ど・10位「天保十二年の」 → ぶ・1位 ど・9位「THE CLUB OF ALICE」 → ぶ・44位 ど・8位「長島茂雄殺人事件」 → ぶ・232位 ど・7位「業音」 → ぶ・16位 ど・6位「透明人間の蒸気」 → ぶ・45位 ど・5位「S高原から」 → ぶ・圏外 ど・4位「いちご畑よ永遠に」 → ぶ・54位 ど・3位「冒険王」 → ぶ・382位 ど・2位「東京ノート」 → ぶ・192位 ど・1位「熱海・モンテ」 → ぶ・97位
→ちなみに役者編はどかのランキングは出してなかったけど、 2人だけ、抽出して掲載してみる
ど・おーるたいむNO.1 山崎銀之丞 → ぶ・66位 ど・おーるたいむNO.1 金泰希 → ぶ・圏外
はあ。 へこむ。 ってか、マジで? キャラメル王子の上川サン主演・新感線のいのうえサン演出作が、 象徴的に2002演ぶチャートのトップを飾るのはまだ、ゆるそう。 青年団屈指の傑作「冒険王」が382位って・・・! あの歴史に残したい「熱海」が97位って・・・!
まあ、青年団を好きな人たちは結構年齢層も幅広いし、 この雑誌を買わないということも割と納得は行く。 にしてもなあ、限度というモノがあるよな。 どかがBBSで雄々しくも展開した論の説得力が(涙)。
例えば、上川隆也が個人で3826ポイント獲得しているのに対して、 山崎銀之丞は188ポイント、この差はいったいなんなんだろう? 例えば「天保十二年の」の3992ポイントに対して、 「熱海・モンテ」の77ポイントというこの差はいったいなんやねんな? どかは別にマジョリティが正義だという巨人党には与さないし、 セールスこそが正義だというロッキンオンの渋谷陽一を支持はしない。 全人類と繋がりあいたいとは思わないけれど、 自分が大切だと思える、少数の人とは何かしらを分かちあいたいと思う。
しかし、物事には、限度というモノが、ある。 んじゃないのか(半泣きで)? というかどか風に言わせてもらえれば、 このチャートこそ、猟奇的なこの現代社会の病巣の縮図である (って、負け犬の遠吠えにしか響かないこと、明々白々)。 ま、それは極端だけど、でもね、 カッコ付きの「優しい」時代を象徴してるんだねーとは思う。
ココロのない優しさは、敗北に似てる(♪ハイロウズ「青春」)
・・・何書いても、仕方ないな。 でもね、何かが違う。 こんなの、絶対違うと、どかの中で何かが叫んでるの。 仕方ないジャンって抑えようと思っても、 でも何かが、ブルブル、痙攣してる。
・・・まとめ。
でも、銀之丞と「モンテ」が100位以内だったのは、 実はすごいんじゃないかと思えてきた。 うん、つかこうへいという演劇人は、まだ、 そこで踏ん張っているんだわと思う。
あとは・・・ガンバレ、オリザ!
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