un capodoglio d'avorio
2003年01月20日(月) |
THE PEPPERMINT JAM @新宿LOFT |
オーソリのミミ姉さんが言ってたことには、
新宿のLOFTでワンマンライブやるというのは、 バンドにとっては、すっごいステータスなのよー
その新宿LOFTにてワンマンライブのペパーミントジャムのライブ。どかが観るのは二年ぶりだ。その二年前のペパーミントは、ちょうど新宿LOFTで初のワンマンだった。奇しくも同じハコで観ることになった、昨日の19日月曜日。
二年前のペパーミントのライブのことはよく覚えてる。なんか、初のロフト・ワンマンっつうことですごいお祭り騒ぎだったな。だってオープニングアクトにLAUGHIN'NOSEが出てきたりして、もぉ、すごかった、盛り上がりが。真打ちのペパーミントの出番にはプロパーのファンが前に詰めかけて、モッシュが賑々しく爆発してた。確か、ぶぅやどらと一緒に行ったんだよな。どかもそのモッシュの波にもまれて騒いでた。その構図は、つまり、熱狂的なファンがバンドを御輿に担いで盛り上がるの図。
そして、二年経って、決定的にこの構図が変わったことにすぐ、気づく。何が違うんやろ?まず・・・、まず音。うん、音が全然変わった。
前は良くも悪くも音の隙間がたくさんあって軽い感じのグルーブだったの。ロカビリーっぽいパンクというスタイルが前面に押し出され、メンバーみんなが「いきがった」衣装をまとい、髪はリーゼントでかっちりきめて、ウッドベースが印象的な、なんか、そういうまとまったイメージ。コミックバンド、ではないけれど、でも音が軽いからこそ、イイ意味で気軽に親しみもてる身近なアイドルっていう感じ?
でもね、今回の音は、すごいストレートにドシッと腰に来る感じ。音の隙間から抜けていくテンションはいっさいなく、圧倒的に強度が増した本格的なロックのグルーブ。ドラムも重くて速くなったし、ベースもギターもよどみなくどんどんドライブしていく。ボーカルも、声を張り上げるとダミ声になっちゃって通りが悪くなる癖はそのままだけど、でも全体的な声量がかなり増してて迫力が出てきた。他の三人の音と同じように、あきひさクンの声も進化してたのな。とにかく、ビシビシ、波動が伝わる感じ。強度、うん、強度が増したっていう表現が一番ピタッとくるどか。
またビックリしたのがミディアムテンポの曲が二曲、セットリストに入ってたこと。二年前はころびまろびつ、速い曲で突っ走るしかなかったやんちゃっ子たちだったのに。そしてかつ、ミディアムスローな曲をやってもスカスカ感が無かったのが驚き。これって、普段から「速度」に逃げてへんっつうことやもんな。「速度」以外の要素、それは「テンション」だったり「パッション」だったりするのだろうけれど、それがきちんとペパーミントにはあったからテンポが遅くてもグルーブが弱まることなく持続したのだ。すごい成長のあとだと思う。
そして何より、こんなに音が進化していることと符合するかのように、メンバー一人一人のステージ上での佇まいに「テンパッた」感じが無く、自然に堂々と、凛々しく立ってたのが印象的だったの。もはや「担がれる御輿」ではなく、逆にファンを担いでしまうくらいのパワー。二年前は、LOFTのステージがでっかく見えた。今年は、LOFTのステージが小さく見えたもん。それって、この二年という月日の間にこのバンドがどれだけ結果を積み上げてきたかという証左やん。はー、呆然としてしまう。こんなに二年間で変われるんだ。
どかは・・・。どかは、このライブではあまり前に行かず、一番後ろの壁にもたれながらただボォッとまぶしいステージを観てた(どかのすぐ横には、LAUGHIN'NOSEのポンさんが愉快そうに身体を揺すって歓声あげてた)。大体新しい3rdアルバムからの曲でセットリストを組んでたみたいだけど、少しだけ古い1stからの曲もやってくれて嬉しかった。"トマトケチャップ"とか"サングラスマン"のイントロが聞こえた時は前に走っていこうかと思うくらい嬉しかった。そしてそして"SKUNK BABY RULES"!以前、ハルコンにライブで良かった曲って聞かれてこの曲って答えたのね、どかは。今回、ハルコンにチケット取ってもらって来てみたら、また、この曲が鳴って・・・。ああ、覚えていてくれたんだな、ハル・・・、って思って、なんか、本当に泣きそうになった(最近、涙もろいよな、いかんなあ)。でも、すごいすごい、嬉しかった。
親しい友人がたくさんたくさんがんばって、ふんばって、歯ぁ食いしばってこのステージにたどり着いたことを、どかは知っていて、そんなたくさんたくさんいろいろぜんぶが、ちゃんと音に現れていて、ああ、時間は流れるんじゃなくて、降り積もるものなんだねーって素直に思えて。親しい友人の努力を素直に祝福できて。だからこそ、あえて、どかは宣言してしまう。
このバンドのメンバーの内の誰か、誰か一人がね、 例え二年後、入れ替わってまた別の人になっていたとしても、 どかの親友がそこにいるといないとに関わらず、 どかはこのバンドのライブにまた行きたいと、きっと思います。
それくらい、この日の音は良かった。
良かったんだよ、本当に。
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