「どうかな?僕が死んだら」 ベッドの中の君が少しふくれた。太陽が高く昇りそうな日だった。カーテンの裏側で街は動き始めていた。風が吹いてるかもしれない。音は聞こえない。AFNから陽気なディスクジョッキーがおはようの挨拶をしている、バックミュージックはスティービー・ワンダーだった。 「死んでも何も変わらないよ」 背中を向けていた彼女はこっちを向いた、上目遣いをして。二人向き合った、蝶番の様に。どこからか忘れられた歌を思い出す様に不思議な顔をした僕を見て彼女は舌をだして、 「死んじゃえ!」 何て言うから腰に手を伸ばしてくすぐった。そして、 「肉がついたかな?」 何て言ったら、腹に一発重いパンチが。 「ウッ」 となった僕に 「やっぱり死んじゃえ!」 重い一言?
優しい日差しがカーテンを抜けてベッドの上まで来ては僕らを包んでくれた。窓を開けてからゆっくりと朝食を取ろう。その後、また死んだふりでもしてみようか。
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