溜息をつきながらさっきから何度も何度も同じ言葉を繰り返している。 −つまんねーな− の次は、 −さみしいな− 口癖の様に今日何度口にしただろうか? 無闇に吸うタバコが追い打ちをかけて淋しさを煽る。 今日2箱目。仕方ないと自分に言い聞かせつつ1本吸ってはまた1本・・・ 次々と口に加えてはジッポの「カチッ」という音を響かせる。今日はいつもより多く聞いている。暇だから・・・だけでは済まされない他の理由があるのは分かっている。それを口に出してしまうと少し嘘に聞こえてしまう。けれど今日は、一人で過ごす今日は独り言を言うように何度も口にしている。
制服を着ている高校生が電車内で騒いでいる。夏休みの間になにがあったかワイワイ話し合っているようだ。今年の夏を象徴するかのように、高校生達はそれほど日に灼けたという感じはない。それでも元気そうに車両の端に座って談笑している。時に大袈裟とも言える大きな笑い声で笑顔を浮かべる。その姿を見て少し羨ましいと思う自分がいた。きっとそれは今日だからだろう。今日だからあんな笑い声に敏感に反応してしまったのだろう。
・・・・・・今頃君も・・・楽しく・・・しているのだろう。
−つまんねーな−
いつの間にか9月に入った。夏休みを思い返すと必ず隣にはいつも君がいる。あの高校生のようにバカみたいに笑ってはしゃいだり・・・していた。楽しかった。何より毎日二人で笑っていたような気がする。君のための夏休み、そう言ってもいいだろう。笑顔だったり、泣き顔だったり、怒った顔だったり・・・。 時間という尺度にはいつも勝てずに君の懐に潜り込もうとすると時間が邪魔してしまう。太陽も月も無視したいんだけども・・・。
いつも居るはずなのに居ないというこの虚無感というか、淋しさは何と言っていのか分からない。高校生の明るさがヤケに羨ましかった。今日はどんなことをやっても気分が乗らない。初恋の様なもどかしさ、わずらわしさ、それでいて心のドコかで期待しているどうしようもない今日だ。
メールの文字よりも声が欲しい。それよりも隣に君が欲しい。
淋しさが過ぎ去った後に来るモノは?当然・・・安らぎ。 待ってるしかないんだね。あーつまんない!!!
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