仲よしの子たちと忘年会。
あいつが知っている人たちばかりだから、あいつも呼んで。
結構、飲んだし騒いだし楽しかったけど。
どうして、いつもこうなるんだろ?
私に話しかけて来た(らしい)あいつの事を私が無視した(らしい)事から、あいつは不機嫌に。
「聞こえなかったもん」
「聞こえてただろ?」
「マジで、知らないってば」
「やっぱり、りりかはみんなで飲むと、俺より皆なんだよな。昔っからそう」
「そう言うんじゃないくて、気付かなかったの」
ああー、面倒・・・。
あんな大勢(総勢20名ほど)の中で、聞こえない事があっても当たり前だってば。
あいつは怒ってどっかに行っちゃって。
何だかなーと思いつつ、あいつに電話しても出ない。
まぁ、どっか友達の家にでも行っちゃったんだろう、と、私も帰る事に。
帰宅して、自分の部屋に入ったら・・・。
私のベッドで寝ているあいつ・・・。
「どうやって入ったのよ?」
「○○(次女)に電話したら起きてて、おいでって言われたんだもん」
「・・・。私の寝る場所は?」
「知らない」
結局、ベッドの下に布団を敷いて、寝る事に。
うとうとしていたら、あいつが。
「さっき、りりかが聞いてくれなかった事なんだけど」
「聞こえなかった事、ね」
「もう、そんなのどっちでもいいんだけど」
「何?」
「来月、スキーに子供たち連れて行かない?」
「スキー?私寒いの苦手だよー」
「大丈夫だよ、暖まるよ」
「ううーん・・・」
「子供たちは行きたいって、言ってたよ」
「そりゃ、そうだろうけど・・・」
「決まりね」
その後。
「やっぱり、俺ってすごい独占欲強いよね」
なんて言って来て。
今更!?とか思いつつも「まぁ・・・そうだね」って返す。
「だってさぁ。なんか自分だけの物にしておきたいんだもん」
私たち、3年も一緒にいるのにね。
あいつがベッドから手を出して来て。
その手を握り返す。
「寝ている間に手が離れませんようにって、今おまじない掛けたから」
子供みたいな事言うなぁって、おかしいけど。
けど、嬉しい。
私たち、3年も一緒にいるのにね。
|