この間。
新しく借りる部屋は、3DKだから。
長女と次女に一つずつ部屋をあげると言う話をした。
ライラは、まだ小さいからママと一緒ね、って。
そんな話をしたら、お姉ちゃんたちは大喜び。
自分の部屋はこう言う風にするんだ!とか、張り切っちゃって。
特に次女が張り切りまくっている。
ダイソーで色々買ってきて、自分で棚とか作ろうかなぁなんて言ってた。
誰に似たのか(たぶん元旦那)工作とか凄く得意な子だから、上手に作るだろうと思う。
今日は、あいつが会いに来てくれた。
あいつは明日休みだけど、私は勤務で。
だから、朝別れる事になるんだけど。
あいつは、今日は遅くまで働いていたのに、その後高速を飛ばして、仕事着のまま来てくれた。
一緒に眠れるのは、久しぶりだね。
次女が、自分の部屋を可愛く作りたいといっていた。
と言う話を知っているあいつが。
「これ、○○(次女)に」
と、雑誌を出して来た。
何の本かと思ったら、インテリア雑誌。
「手作り派とか既製品派とか載ってて、結構いいよ」
私が見てても面白い。
こんな物で、こんな風に収納家具が作れちゃうんだーとか。
私がかなり真剣に読んでいた。
そんな時に。
「これで、色々買ってあげてよ」
と、1万円を出された。
目が点。
「誰に、何を?」
「○○の。部屋を作るのに、色々お金かかるでしょ。1万円以内で頑張ってって伝えて(笑)」
あいつは笑っていたけど。
私は、なぜか涙が出そうだった。
もちろん、嬉しい涙なんかじゃなくて。
悲しい涙だった。
「いらない。私が出すからいいの」
「またぁ。そうやって・・・」
「壁でも何でもいい。嫌なの!そうやって、何でもお金出すとか、買ってあげるとか、私嫌なんだよ。悪いなぁって気持ちが、どんどん大きくなって来るんだよ」
「りりか、たかが1万円・・・」
「あなたにとっては、たかが1万円かもしれない。でもね、私にとっては1万円稼ぐって大変なんだ。お客様に何百回も、いらっしゃいませとありがとうございましたを言わなきゃ稼げないものなの。そんな簡単に、部屋の模様替えするから1万円、とかだめだよ。おかしい!」
私は子供の頃から貧乏で。
お金って本当に大事だと思っていたし。
簡単に使えるものじゃなければ、手に入るものでもなかった。
あいつの家は、裕福で。
お父さんは会社をやっているし、お母さんも大きな病院の総合婦長さんで。
小さい頃からお金には困っていなかったんだろうと思う。
だから、そう言う観点から、私たちはよくすれ違う。
買い物へ行った時とか、そう言うのよく分かる。
私が絶対に買えないような値段の靴とか服を、あいつは「普段用」として平気で買うし。
私が「あれいいなぁ、でもなぁ・・・」と悩むと、必ずと言っていいほど。
「俺が出すから、買いなよ」って言う。
私は、そう言うのが嫌で。
最近は「いいな」と思っても口に出さない。
誕生日とか、クリスマスとか、そう言うんじゃないのに、買ってもらうのは、絶対におかしい。
子供たちにお金の苦労は出来ることならさせたくないと思う。
思うけど、でも「たかが1万円」と言う考え方なんか絶対にさせたくない。
お金をもらう時、何か買ってもらった時。
大事に大切に使って欲しいと思う。
私のこの考えは、間違っていないと思っている。
だから次女が。
「ダイソーで色々買って、自分で作るの」
と言った時は、とても嬉しかった。
100円均一で小物を自分のお小遣いの範囲から買って、それで何か作る。
そういう発想が出来る子で、よかったって、思った。
「模様替えするから、お金ちょうだい」
なんていう子じゃなくて、よかったって思ったんだ。
そう言う気持ちを、あいつにも伝えた。
「そか・・・ごめん」
あいつは謝ってくれたけど。
きっと、傷つけてしまったと思う。
あいつの優しさとか、気持ちを踏みにじってしまったかもしれない。
でも、私は、これからもずっと付き合って行く上で。
そう言うの、分かって欲しかったから。
だから、きつい言い方になってしまったかもしれないけど、言ったんだ。
あいつは。
「これからは経済的にも支えになりたい」
と、この間言っていたけど。
精神的な支えでいてくれるだけで、今は充分。
あなたが、そうやって「経済的にも支えになりたい」と思ってくれている気持ちだけで、本当にありがたいと思える。
ホントに。
手を繋いで、ベッドに入った。
朝起きた時に、手が離れてないといいね。
きっと、離れてないよ。
でも、いつも、いつの間にか離れているよねー。
なんて言いあいながら。
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