正式に「結婚しよう」と言われた。
電話で、だけど。
いつも通り電話をして。
23時位に「おやすみ」を言い、切って。
そしたら24時過ぎた頃また電話が。
なんだろう、と思ったら、そう言う話。
そういえば、その前の電話から、何かおかしかったなぁ。
今、思えば、だけど。
「3年以内って言ってたじゃない?あ、まぁ以内だからいいのか(笑)」
なんて、笑っていたら。
「真面目に言ってるんですけど?」
ちょっと、怒ったように言われた。
「いつ?」
「数ヶ月以内に」
「数ヶ月!?」
「夏までに」
「・・・」
「りりかのお母さんに、近いうち挨拶に行かせて」
「・・・」
「聞いてるの?」
即答なんか出来ないよ。
この間、子供たちと会って。
その時、親戚の人たちも来ていて。
叔母さんたちに、言われた。
「彼と一緒になっても、幸せになんかなれないよ。こんな色々な事壊してきて、自分だけ幸せになっていいと思ってるの?子供がもっと大きくなってからにしたっていいじゃない。今、再婚なんかしたら、子供たちは凄く悲しむんだから」
母は、黙って聞いていたけど。
きっと、同意見なんだろうと思う。
引っかかってた。
あいつには話していないけど。
今でも、ずっと、その言葉が頭から離れない。
反対されて、当たり前のような関係で。
そこから、こうなって。
今、こうして私たちはまだ繋がっていて。
その上、彼と再婚、何て。
きっと、誰も祝福なんかしてくれないに決まってる。
それでもいい。
それでもいいから、彼と一緒になりたい。
反対を押し切って、彼の所へ行きたい。
色々な面倒なことから、逃げて。
そんな風に、考えられるはずもなく。
私は、黙ったままだった。
今年であいつも25歳になる。
出会った時は、22歳になったばかりだったのにね。
もう、結婚とか意識してもおかしくない年齢か。
「明日、早いから寝るね」
「答えは?」
「考えさせて。それに、電話とかで話す事じゃなくない?」
「分かった・・・」
次、会う日にちは決まってない。
会ったとき、そう言う話になるんだろう。
喧嘩にならなきゃ、いいな。と思う。
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