march forward.
りりかの独り言。

2003年11月30日(日) 嘘つき!

日付けが30日に変わったばかりの午前1時。

「ただいま、今帰って来ましたー」

って電話があった。


いつも通り、酔っ払って上機嫌。

私は、昨日の日記に書いたように、O君の発言がかなり気になったまま。

でも、あいつが楽しそうに話す事を聞いてた。


話している途中で「A君が」と言う名前が出た。

この間一緒に飲みに行った友達の名前。

A君は、今日あいつが飲みに行くはずだった友達夫婦とは繋がりがない。

おかしいな、とちょっと思い出してきた。

「ねぇ、今日はS君たちと飲みに行ったんじゃないの?」

「・・・うん」

何、この間。

「ねぇ、A君ってさ、この間キャバクラに一緒に行った子だよね?」

「・・・うん」

「ねぇ、行ってないよね?」

「・・・・・・(数分の間。この間、私は何度「もしもし?」を言ったか分からない。その度に、聞き取り難い声で「はい」って言うんだけど)・・・・・ごめんなさい」

「・・・。ごめんなさいって何?」

「ごめんなさい、ごめんなさい。約束したのに、ごめんなさい!」


たぶん、20回くらい「ごめんなさい」を言ってきた。

私は呆れてしまって、声も出なかった。

でも、いつもだったらここで「もういいよ」って言ってたと気付く。



もういいよ。

って言うくせに、結局引っかかったままのくせに。

そう言うのが、だめなんじゃん。

絶対にしないとか約束したんだし。

それでも行ったんだし。



「だって、A君にキャバクラの女の子からメール来てさー。行こうかって話しになっちゃって」

「友達のせいにするなんて最低だよ」

「・・・はい、そうですね」

「考えさせて」

「な、何を!?」

「どうするかって事とか」

「何をどうするの?」

「それを考えさせてって言うの」

「あの・・・お別れとか言わないよね・・・?」

「わかんない」

「言わないで・・・ください」

「明日までに考えておくから、もう寝て。明日仕事なんでしょ」

「いや、眠れないよ・・・。考え聞くまでは・・・。別れる以外だったら何でも言う事聞くから。お願いします」



いきなりそんなの決められないし。

でも、寝なそうだし。

迷って迷って、考えた結果。



「電話しない」

って事にした。





「俺からもだめ?」

「俺からもって、いつもHからじゃん」

「・・・ですよね」

「うん、会うまで電話はしません」

「メールは・・・?」

「・・・んー」

「メールもだめとか言わないでよ!!!」

「分かった・・・。メールはOKにします」



毎日2時間近い電話。

このおかげで、会わなくても平気でいられた気もする。

でも、距離を置いて見るのもいいのかもしれないな、なんてちょっと思った。



「でもね、本当に友達が行くって言い出した時は、りりかの事凄く浮かんで。3人で行ったから、俺だけ行かないとかいえなくて。罪悪感もあったし、約束もしたのにって思ったし・・・」

「言い訳しないで。嘘は嘘なんだし。約束破ったことには変わりないんだから」

「はい・・・ごめんね」


急に苦しくなって、涙がどんどん出てきた。

でも、泣いているってばれるのが嫌だった。

ここは強がっていたかった。

けど、結局泣いているのはばれちゃった。


「りりかー・・・泣かないでよ。ごめんって」

「泣いてない・・・」

「泣いてるもん・・・。本当に、ごめん」




これ以上話していても、もっともっと泣くだけだと思い。

「おやすみ」を言って、電話を切った。

電話を切る前に。

「ねぇ、今度いつ話せるか分からないんだから・・・。愛してるって言って」

って、言われた。

そんな事、今は言えなくて。

私の気持ちを確かめてこようとしている、あいつの気持ちも凄く分かってたけど。

言えなかった。

無言のまま、数分経って。

「りりか、愛してる」

って、あいつが言ってきたけど。

私は泣いてる声のまま「おやすみ」だけ言った。



離れて暮らしているって。

本当に見えないことばかりなんだ。

でも。

一緒に暮らしていたって。

嘘は結構簡単につけるものなんだから。


やっぱり、見えないこともたくさんあると思う。





明日は休みで良かった。

目が腫れてるもん、絶対。


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