march forward.
りりかの独り言。

2003年05月18日(日) 作り笑い

あいつに会いに行った。

たまたまお互いの時間が合って。

あたしから、行く形になった。



急だったから、何も手土産もない・・・と思っていたんだけど。

母に「この間のお礼」と言われて、旅行に行った時のお土産を持って行くように言われた。



前回あたしが行った時、あいつが母にお土産を買ってくれた。

おばあさんからは、野菜とお米をかなりの量を頂いた。

あたしは余り家で食事を作らないから、母に渡した。

そのお礼で、母があいつに渡すようにって、この間旅行に行ったときにお土産を買ってくれてた。




お父さんもお母さんもお仕事だったので。

おばあさんにご挨拶だけした。

「お母さんに、お礼よく言って置いてね」

「はい、伝えます」



あいつが支度しに部屋に行ってしまった後、二人きりになったんだけど。

おばあさんは、あたしが来た事を凄く喜んでくれて。

あれこれ出してくれて。

凄く恐縮してしまう。

でも、凄く楽しい。

いろいろな話を聞いて、あたしの知らない人の名前とか、がんがん出してくるんだけど。

なんだか、楽しくて仕方ない。

あたしは、笑ってばかりいる。




あいつの支度も終わって、出かけることになって。

あいつの家の外に出たとき、ちょうど車があいつんちの庭に入ってきた。

「誰?」

と、ドキッとする。

あの車はお母さんのじゃないし、お父さんでもないし・・・。

お姉さんかな・・・って、ドキドキ。



降りてきたのは、あたしより少し若い女の子で。

「やっぱりお姉さん??でもお腹大きくないから違うか・・・」

とか考えていたら。

向こうから話し掛けてきた。


「あれー?Hくんの彼女ー?」

あたしの頭の中は。

「誰?誰?誰なの???」

って感じでいっぱい。

「いとこのYちゃん」

って、あいつに聞かされて、ああー話では聞いてた事あったなぁって。



初めまして、のご挨拶をして。

名前とか言って、少し話した。



それであたしたちは車に乗ったんだけど。

あいつが運転中、笑いながら。

「りりか、分かりやすいー(笑)」

って言う。

「何がよ?」

「だって、さっきのYちゃんとの時、あの笑顔・・・店でよく見る笑顔だ(笑)」

「そ・・・そうですか?」

「絶対にそうだよー!いつもああいう顔で、いらっしゃいませぇとか言うじゃん」

「分からない・・・緊張していたから・・・」

「他の人には分からないかもしれないけど、俺には分かるね。接客用の笑顔だと、りりかの場合ブスだもん」

「はっ?」

「何かね、自然な笑顔じゃないから、ブス。そう言えばね、お台場に行ったときも、ああいう笑顔されてた(笑)」

「あの時も緊張してたんだってば・・・」





あたしは、彼氏の家族。

と言う人に会った事は、元だんな様の時以外ない。

17歳で結婚しちゃったのもあるし。

彼氏の兄弟、なら会った事はあるんだけど。


その、元だんな様のご家族(特にお母さん)とうまく行っていなかったあたしは。

構えちゃうと言うか。

正直、相手の家族に会うのが怖くて仕方ない。

あたしは人見知りをする。

仕事柄、作り笑いは出来るんだけど。

お客さまと店員、としてなら何とか会話も出来るんだけど。

でも、普通に知り合った場合。

やっぱりいつも最初は溶け込んでいけないと言うか。

一歩下がって見る、と言う感じ。




あいつは、笑って「りりかって作り笑い上手だなぁ。ばあちゃんとは自然に笑って話せるのにね」とか言っていたけど。

そもそも、作り笑いなんか、だめだよね。

ちゃんと、自然に笑顔にならなきゃね。


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