march forward.
りりかの独り言。

2003年05月17日(土) 天秤

元だんな様と話した。



あたしが旅行に行った日、どこかへ言ってた?

仕事だったよ。




そか、仕事か。

でも、だったらなぜ、彼女にそう言わなかったの?

彼女、心配してたよ・・・。

あたしたちと旅行に行ったんじゃないかって。



そう、言えなかった。

なんとなく、彼女と話した事を言えなかった。



でも、元だんな様は彼女からそれ以外の事は聞いていて。

「話したんでしょ。子供のこととか」

って言ってきた。




「まずかったかな。勝手に話しちゃったりして」

「別に。お前ら同級生だし、電話するのなんかおかしくないんじゃないの?全く知らない人間じゃないんだし」



元だんな様は、再婚する気が今はないって、あたしみたいな事を言う。

結婚に対して、意味が分からなくなったって。

何のために結婚するのか、結婚してうまくやって行けるのか。

そんなふうに考えてしまうって。



あたしの、せいだね。

結婚に対して、嫌な思い出しか、残ってないんだから。


「ごめん。。。」

「ほんと、りりかのせいで、結婚恐怖症だよ(笑)」

「うん・・・ごめんね」

「なんてね。そういうわけじゃないけど、結婚しないで今のまま付き合って行くのじゃだめなのか、って思うよ。恋人として。それじゃ不満なの?って」



あたしも。

今のままがいいって思ったりした。

今のまま、あいつと付き合って行きたい、と思った事があった。

結婚にこだわらないでもいいじゃない、って。



でも。

あいつも、元だんな様の彼女も。

結婚したいって気持ちもあるんだし、それぞれの家族のこともあるんだし。

あたしたちみたいに、一度結婚しているから結婚はもういい、何て思えるはずもなく。

あたしたちのわがままに、振り回されっぱなしだ。



「子供の事は、考えさせて。りりかが子供と暮らしたいって本気で思っている事は分かるんだよ。俺だって本気で一緒にいたいと考えているんだから。何が一番子供の幸せに繋がるのか、もうちょっと考えて行こう」




何が、一番子供たちにとって幸せなのか。

あたしといる事?

元だんな様といる事?


お互いに再婚したとして。

経済的には同じ位の環境だったとしたら。

最後に秤に掛けられるのは、愛情の重さ、だよね。


あたしと元だんな様の。

愛情が同じ位だったとしたら。

残ったのは。

再婚相手の。

あいつと、彼女の。

愛情の重さ、だよね。





子供たちにも、意見を聞こうと言う話になった。

元だんな様は、子供たちが選んだ事なら。

たとえあたしを選んだとしても。

仕方ないのかもしれないって言った。




でも、正直。

離婚前のように、子供たちがあたしを選んでくれる。

なんていう自信は、今のあたしにはない。




あいつは。

「りりかの決めた事なら、俺は味方する。俺はりりかも子供たちも守って行く覚悟はずっと前に出来ているんだから」

そう言って背中を押してくれる。

あたしが再婚しなかったとしても。

見守っていく。

そう、言ってくれる。

そんな優しさに、甘えちゃだめだよ。

そう思うのに。

寄りかかりたくなってしまう。



ごめんね。


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