march forward.
りりかの独り言。

2003年01月30日(木) 泣くと言う感情。

あたしの、結婚生活は。

感情を殺しながらの、毎日だった。


だんな様は。

あたしが泣くこと。

怒る事。

悲しむ事。


笑う事でさえ。

みっともないと言ってきた。



だから。




あたしは、感情を殺す事になれた。

なれてた。


けど。

あいつは、あたしに思う存分、そう言う感情を出してくれていいよっていう。

そして、少しづつ、感情を取り戻したあたしは。

こうやって、思ったままに悲しんだり、笑ったりする事が、凄く楽で、幸せな事だって気づいたんだ。




今日は、お父さんが来て、荷物を実家に運んだ。

後は簡単な掃除だけ残ってて、それやったら終わりだって。

でも、夜になって、荷物がなくなって、布団もない部屋で一夜を過ごすのは寒いからって、友達の家に行くって言ってた。

そんな話を電話でしてた。




「明日の新年会、りりか泣く?」

「泣かなーい」

「嘘つけ、泣くよ」

「泣かないって」

こんな会話の繰り返しをした。

あたしだって、泣いちゃうかもしれないって、自信がなかった。

けど、泣くよーって言われると、天邪鬼なあたしは「泣かない」を連発する。


そのうち。

「いや、泣くね。泣かせてみせるね」

とか言いだすあいつに、あたしはふと疑問。

「ねぇ・・・。何、泣いて欲しいわけ?」

「そりゃ、自分の事で泣いてくれたら嬉しいでしょ」

あたしは、何だかため息が出ちゃって。

「そか。なら、泣くかもね」

と言った。

こう言った瞬間。

何だか、一気に疲れが出てきちゃって。




泣くのは、恥ずかしいことじゃない。

それも、自分の感情の一部何だから。

でも、強要されてまで、泣きたくない。

それは、自分の感情じゃないから。

あたしは、「ここで泣くんだ!」って演技させられている、女優じゃなければ、「ここで泣いたほうが効果的かも」と思う演出家でもない。






自分のために、泣いてくれるのは嬉しい。



それは素直な感情だね。

誰だって、自分がいなくなるって言う理由で、泣かれたら嬉しいだろうと思う。

しかも、好きな人に。

「行かないで!」って泣かれたら、嬉しいだろうね。



けど。

わざわざ、「泣かせてみせる」とまで言わないでも。

泣かれるのが嬉しいから、泣かせてみせる。何て言わないでも。




と、あいつの子供っぽさを、客観的に分析しちゃったりして。

妙に、落ち着いちゃったりして。

元々、明日お別れ。

って言う実感がなかったのに、拍車を掛けて、感情が一気に消えて行き。




全然、悲しくも、寂しくも、なくなった。




そう。

感情がなくなったんじゃなく。


悲しいとか。

寂しいとか。


そういう気持ちじゃなくなった。と言うほうが適切。




今は、悲しくないし、寂しくない、落ち着いた感情。



と言ったほうが、適当。


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