march forward.
りりかの独り言。

2002年12月04日(水) 呼び方

あたしは、あいつの事を苗字で呼び捨てで呼ぶ。

あいつの苗字が呼びやすいのもあるんだけど。

なにより、最初からそうだったから。



でも、あいつは気に入らないらしい。

「下の名前で呼んで欲しい。Hくんって♪」

よく言われる。

あたしは「いや。HはHだよ」って言う。

(下の名前も苗字もイニシャルはHなんで、紛らわしいけど)





「俺、りりかって呼んでもいい?」

いきなり。

こんなメール。

「呼びたかったら、どうぞ。返事しないけどね」

「なんでー」

「嘘嘘。いいよ、好きな呼び方で」

「ほんと?」

「うん、別にいいよ?」



平静を装っているようにメールはしてたけど。

実は、ドキドキ。

なんか、恥ずかしい・・・



「なら、呼ぶ。りりか、元気?」

「うん元気・・・って、使いたいだけでしょ」

「ばれた?」

「慣れるまでは、ちょっと違和感あるね」

「俺もそう思う!」




その後も何回か、メールの中で「りりか」って使ってた。

あたしは、そのたびにドキドキした。



夜、電話が来た。

「お疲れさま。疲れた?」



会話の中で、普通に「りりかさん」と言う、あいつ。

「あれ?呼び捨てにするんじゃなかったの?」

「うん・・・メールでは出来るけど、実際呼ぶのは恥ずかしいね」

「うん、聞いてるあたしも恥ずかしいと思う」

「でも、慣らす!」

「なら、「さん」つけたら、なんか罰とか考えようか?」

「ええー、マジで?」

「マジで。何にしようかなー・・・」

「なら、りりかさ・・・りりかも、下の名前で呼ばなかったら罰にしよう!」

「あたしは呼ぶなんて言って無いもん」

「だめー。二人で慣らそうよー」




なんて事になってしまい。

罰は、あいつが「さん」付けしたら、5分間くすぐり続けられる、で、あたしが苗字で呼んだら、反省書という事でラブレターを書く、という事になった。



「でもさ、呼び方なんて、余り関係なくない?」

「だめだよ、俺と結婚して、同じ苗字なのに苗字で呼ぶの?おかしいよ!」

「そしたら夫婦別姓にするから平気」

「そんなの許さないから!」

「なら、結婚しないから平気」

「もっと許さないから!!!」







呼び方って、大事かな・・・

あたしはよく分からないけど。

でも、あたしが名前で呼ぶ事で、あいつが喜んでくれるんだったら。



それはそれでいいかな。


って、ちょっと思ったりした。


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りりか [MAIL]

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