march forward.
りりかの独り言。

2002年11月22日(金) ドキドキ・・・

腫れはほとんどなくなって。

あざは薄い青に変わってて。

でも、化粧してもやっぱり目立つ。



今日もあたしは、厨房のお仕事。

こんな顔じゃ、接客は無理だからね・・・





普通に仕事こなしてて。

休憩に入ったとき、仲よしのMさんが入ってきた。

ちょっと、あわて気味に。


「どうした???なんかあった???」

「りりか、H君、来てるよ!」



あたしは、呆然とする。

別にあいつが店に来る事は、何度かあったし、そんなに珍しいことじゃないけど。

でも、今回は会えないよ・・・




「あたし、いないって事にしてよ・・・」

「もう、他の子が休憩中って言っちゃったよ・・・どうする??」

「どうしよう・・・」


のろのろしてたら、メールが来た。



「ゆっくり食ってますから、休憩終わったら顔出してくださいね。もー、しばらく会ってないから、会いたくなっちゃって・・・」

笑顔の絵文字と一緒に。

あたしは、うろたえて。

携帯片手に、歩き回って。



「ねー、どうしよう・・・」

弱弱しく、彼女に聞く。

「・・・仕方ない。もう、行くしかない。話すしかないよ」

彼女はあたしの顔を見て頷く。

「大丈夫、今は仕事中って言えば切り抜けられるでしょ。帰りに話す事にしよう。帰りは、私も付き合うから」





とにかく、休憩を終えて、店にいるあいつを確認。

ばっちり、厨房が見える位置に座ってて。

あたしは、厨房の中から手を振る。

遠目になら、ばれないと思って。

笑顔で小さく手を振り返してくれて。

でも、手招きされる。

あたしは、仕事が忙しい、とジェスチャーして、首を振る。




気付いちゃったかな、気づいたのかな・・・

ドキドキした。

気付いてないよね・・・平気だよね・・・

手が震えた。





Mさんが、あいつの所に行って、なんか話してた。





「大丈夫、気付いて無いよ。りりかのシフトを聞かれただけ」

ものすごくホッとした。

・・・けど。



「あさって休みだって知ってたよ?」

そうだ、言ってあったんだ。

「会う約束とかしてたの?」

「まだ・・・」

「なら、日曜だし、私と会おう!たまには買い物でも付き合って」



本当に心から感謝した。




もうちょっとあいつと普通に会ったりするのは。

先かな・・・



あいつは帰り際、目が合ったあたしに、また小さく手を振った。

あたしも手を振り返した。



ドキドキしたまま。



帰るとき、あいつからのメールを読む。


「お疲れ!話は出来なかったけど。顔を見れただけ、よかったです。電話待ってます」


ごめん・・・ね。

なんだか、苦しくなっちゃったよ。


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