だんな様から、電話があった。
「ライラを預かって欲しい」
「え?え?」
「金曜から日曜まででいいんだけど」
「ええーー!!!ほんとに??なんでなんで??あたしは全然OK!!」
聞いてみたら。
だんな様のご両親は、金曜日から旅行に行くらしい。
で、だんな様が土日は見るはずだったんだけど。
仕事が入ってしまって。
上の子供たちは、だんな様のお兄さんがみてくれるらしくて。
見てくれるって言っても、夕飯時にはだんな様はいるんだし、昼間は子供たちは大きいし、勝手に外に行ってしまうから、関係ないんだけど。
でも。
ライラは・・・と言う話になって。
急遽、仕方ないから、あたしに。と言う事になった見たい。
「悪いね、なんだか・・・勝手で。会わせないとか言ったのにね」
「ううん!気にしないで!」
「仕事は平気なの?」
「!!!」
あわてて手帳を取り出す。
金曜日は夕方まで仕事。
土曜日は休み。
日曜日は夕方から夜中まで仕事・・・
「明日は、休めない。けど、日曜日なら、何とかなるかも」
「分かった、明日は幼稚園があるから、大丈夫。夕方、俺が迎えにいってから、連れて行くよ」
「うん、そうして。あーー、楽しみだなぁ」
あたしは、上機嫌。
嬉しくて嬉しくて。
そしたら、だんな様が。
「あの、彼は。ライラと会った事あるんだっけ?」
「ん・・。うん。ある・・・けど、なんで?」
「いや。今回も会う事になるんだろうなって思って」
「分からないけど、何で?」
「今、りりかはりりかの生活してて。そこに、あの彼が当たり前のように存在するんだから。そこにライラを急に預けるって言ったんだし。ライラとあの彼が会う事は、俺は仕方ないって思ってるから・・・彼にも、ライラの事、よろしくって言っておいて」
「あ。うん。分かった」
「ママは一人で可哀想だなぁって、ライラ、よく言うから。一人じゃないって、これで分かるかな」
「そうか・・そんな事言うんだ」
「なんだか、俺が悪者になってる気分だよ(笑)」
「ごめんなさい・・・」
「ライラの心配の種、減るね、きっと。俺からは、ママは一人じゃないんだよ、なんて、言えないじゃん?」
「うん・・・ありがと」
「楽しませてあげて。最近、すごく暴れん坊だから、若い子がいたほうが助かるかも(笑)」
「あたしが楽しむよ!むしろ!!」
だんな様と電話切った後、すぐにあいつに電話した。
あいつも、大はしゃぎで。
「ほんとー???」
って、喜んでくれて。
でも。
言っちゃった後に。
あたしは気づいた。
だんな様は、今回は自分の都合で、こうなったんだから。
あたしに気を使って、きっと彼に遊んでもらって、なんていったんだ。
でも。
そうじゃなかったんだ。
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