march forward.
りりかの独り言。

2002年10月31日(木)

明け方、夢を見た。



あたしはあいつの車の助手席に座ってて。

「肺が痛いの」と言っている。

あいつは、運転しながら。

「あそう」

とだけ言う。

あたしは、悲しくなって。

「痛いんだよ」を連発する。

あいつは、それでも「分かったよ」だけ言う。

「ねぇ、頭なでて」

あたしが頼むと、めんどくさそうに、頭をなでられる。

あたしは、そのてを払いのけて、走っている車から飛び降りるんだけど。



その辺から記憶があやふやで、余り覚えてないけど、泣いていた。






目を覚ましたら、本当に頬が濡れてた。

きっと、熱のせいもあるんだろうけど。

夢の中にいたあいつの行動は、昔のだんな様そのまんま。

ごっちゃになっちゃったのか、そう変わってしまうあいつが怖いのか。




「おはよう」

あたしがボーっとして布団の上で座ってたら、あいつが声を掛けてきた。

そか、あいつ、泊まったんだ・・・と、現実に返る。

おでこに張ってあった熱さまシートをはがして、手をあててくる。

「まだ、ちょっと熱い気がするなぁ。計ってみなよ」

熱は37度。

平熱が低いあたしにとって、かなり高目と言える。

「仕事は何時から?」

「八時から・・・」

「あと3時間かぁ。下がらないだろうなぁ」

「平気、昨日は38度あっても働いたんだから」

「変わり、いないの?」

「今日は月末だから、棚卸があるから、無理なんだ」




暖かいお茶を入れてくれた。

りんごをおろしてくれた。

「はい、あーん」

「やだやだ、自分で食べるよ、恥ずかしい」





あたしは出勤の用意して、あいつは学校の用意して。

お互いに自分の車に乗って、別れた。






仕事を何とかこなして。

帰宅したのは夕方六時。

吐き気が凄かった。

昨日は、吐き気なんかなかったのに。






部屋ですぐ布団に入って、明日のためにも、と寝る事にした。

でも、吐き気が治まらず、何度もトイレに行ったりした。

その間、あいつから電話もメールも来てたけど、出る事も見る事もする気力がなく。

はぁはぁいいながら、寝込んでた。





そして、また、何だか忘れちゃったけど、嫌な夢見て。

起きて、吐いて、寝て。

そんな繰りかえしのとき、チャイムが鳴った。

ちょうど、トイレで吐いてきた後だったから、インターホンに出れた。

出て見たら、いっしょに働いている友達で。

「りりかー!なんでこんなになるまで一人でいるのよー!!」とか言われて。

「電話したり、そう言う気力がなかった・・・」と言って、また寝た。





また吐き気で目がさめて。

友達は帰ってて、あいつがいた。

友達は主婦だから、遅くまでいられないから、変わりに呼ばれたらしい。

トイレで背中をさすってもらって、吐く姿を見られるなんて、情けないなぁとか思って。




「明日、行くの?」

「行く」

「俺運転するから。連れて行くから」

「いいよ・・・」

「いや、無理だよ、自力で行くのは。俺はりりかさんをおろしたら、どこかで待って時間潰すから」

「いいってば・・・」

「だめ。絶対に、だめ」



言い返す気力がないから、うんうん、とうなずいて、布団に入った。




ずっと、頭をなでられてた。

それから、吐き気が来なくなった。





そして見た夢は。

子供たちが、学芸会でなんか演じてて、あたしはあいつと笑いながら拍手している夢だった。


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