今までの家の掃除をした。
粗大ごみ出したり、子供の服をつめたり。
昔からの友達が2人来てくれて、一緒にやってくれた。
子供の部屋の掃除をしてたら、子供たちの昔書いた絵とかいろいろ出てきた。
長女の幼稚園のときのバックや制服。
次女の七五三の三歳のときに来た着物。
ライラのスタイ(よだれかけ)。
どれもこれも、思い出ばっかり。
何年も前の物たちなのに、ちょっと前まで使っていた物のように、思い出す。
長女が幼稚園入る前、選ぶ段階で心臓の事で何件かの幼稚園で断られた。
何かあったら、責任を持てませんので。って。
泣いたなぁ。
もう、小学校に入るまで、家で一緒にいようかって言うときに、お友達のお母さんがわざわざ幼稚園に聞いてくれて。
そして、大丈夫ですよって、春から一緒に遊ぼうねって園長先生が言ったんだ。
新しい制服を着せたとき、また泣いて。
何で泣いているのか分からない長女は、きょとんとしてたっけ・・・
次女の三歳の七五三。
次女が七五三の前日に勝手にハサミで前髪切っちゃって。
もう、大慌てで。
変な風にしかも短く切っちゃったから、どうしようどうしようって。
でも、なんとか前髪を上に全部付けて乗り切ったんだ。
あたしは、それ以来ハサミを隠して。
ライラはスタイを使わない子だった。
上のお姉ちゃんたちはよだれが多くて、スタイをいっぱいなきゃ、服が濡れちゃうほどだったから、ライラが生まれたときも新しいのをいっぱい買った。
けど、全然よだれが出ない子で。
結局しまったままだったんだけど。
保育園にかよい始めて、3歳までは保育園でおやつと食事のときに使うから1日3回使いますって言われて、やっと陽の目を浴びたスタイたち。
でも、し慣れてないライラは嫌がって嫌がって。
保母さんたちになだめられて、「かっこいいよー!!」っておだてられて。
やっとつけてくれたんだ。
「今日はスタイをつけてくれた、ライラ君です」って連絡帳に書かれたりして。
「りりかは、本当にいいの?」
一緒に手伝ってくれてた友達に聞かれた。
「何が?」
「りりかは、これで幸せになれるのかなぁって、思うんだよ」
「ならなきゃね・・・」
「私たちは何度も何度もりりかの家族と会ってる。りりかの今の彼とは一度も会ってないから、やっぱり旦那さん寄りになっちゃうけど。いいのかなぁって、思うんだ」
「いいのかなぁも何も、もう決めたことだからね。後戻りは出来ないから」
「・・・そうだよね。ごめん、ふと、思っちゃって」
どんどん片付いて行く部屋。
あたしは、この家に5年住んでた。
結婚してから、引越しは何回もして、この家で4回目だった。
でも、4回とも家族でみんなで、引っ越して来た。
最初の1回目はまだ3人家族で。
2回目のとき、4人家族になってた。
3回目も4人家族だったけど、3回目に引っ越した家でライラが生まれた。
4回目のこの家に引っ越してきたとき、5人家族になってた。
そして。
5回目の引越し。
あたしは一人。
それでいいの?
友達に言われたけど。
今の正直な気持ち、これでよかったんだと思っている。
子供との思い出とか。
今までの部屋とか。
生活とか。
そう言うものを全部なくして、始めて一人で暮らすっていう事になって。
今まで見えなかったものとか、見えてきた気がする。
|