march forward.
りりかの独り言。

2002年10月07日(月) 慣れる

夕方、部屋のカギをもらった。

新しく住む、自分の部屋のカギ。

不思議な感覚だった。

これが、あたしの部屋のカギになるんだ・・・



夜、荷物をちょっとだけ運んだ。

と言っても、服とかなんだけど。



部屋に入ってから気づいた。


・・・そうだ、電気がないんじゃん・・・


トイレには電球が入っていたから、とりあえずトイレのドアを開けて、明かりをとった。



昼間来た時と違って、何だかがらーんとして、寂しかった。

ここで、夜、一人で寝たりするのかぁって思うと、不安になったりした。

でも、慣れるよね・・・





家に帰ってきてから、ビーズでキーホルダーを作ってた。

カギに付けるための。

そしたら、次女から電話が来て、「今何してるの?」って言うから、「ビーズ作ってたよ」って話した。

「私の携帯とお姉ちゃんの携帯のストラップも作って欲しい」

あたしは、こうやって頼まれた事が、凄く嬉しくて、「うん、すぐ作るよ!」って張り切って答えた。

「ライラは何がいいかなぁ」

って、あたしが聞くと、「ライラの新しい幼稚園、カバンにキーホルダー一個だけつけていいんだって。目印になるから。だから、それにしたら?」と言われた。



新しい幼稚園は制服があるんだよ。

カバンは緑色のリュックなの。

制服も可愛いよ。



次女が、一生懸命詳細に語ってくれる。




あたしの知らない、見えない場所で、子供たちの生活はどんどん進んでいる。

それは、今まではあり得なかった事で。

あたしが知らない生活を子供たちが送るなんて事は、考えられなかった事で。


でも、どんどん始まっている。

あたしが知らない幼稚園、学校、お友達に囲まれている子供たち。



笑いを交えて、たくさんいろいろな事を教えてくれる。

あたしが見た事のないライラの制服も。

あたしが知らない長女と次女のお友達も。

目に見えるように、語ってくれる。




でも、それはやっぱりあたしの想像の中だけのことだから、実物はまた違うんだろうなぁと思ってみたり。



「写真、おじいちゃんがいっぱい撮ってくれたの。手紙と一緒に送るね」



そう約束して、電話を切った。




さっき、一人で暮らす部屋に行ったばかりのせいか。

ものすごく悲しくなった。

あたしは独りぼっちになったような感覚になった。

写真でしかあえなくなるなんて、思わなかった。

次女は今の電話で一度も「会いたい」とか言わなかった。

なんでかは分からない。

でも、言わなかった。





早く、慣れよう。

この生活に。

こういう状況に。


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