march forward.
りりかの独り言。

2002年09月28日(土) 選択肢

だんな様に電話した。

「月曜から学校があるんだけど、いつ帰って来るの?」

「明日の夜には帰るよ」

「今日は帰って来れないの?」

「映画見に行くんだって。オヤジと」

「そうか。・・・寂しがってないの?ママに会いたいとかって」

「全然。むしろ楽しんでいるみたいだよ」


言い方がかなり嫌な感じだった。

勝ち誇ったような、感じ。



「言わないだけかもしれないじゃん」

「そんなことないだろ。ライラも全然泣いたりしないし」



何だか・・・

もう、最初にだんな様に言われたとき、あたしと子供が離れるはずがないって思ってた自信なんか、今は全くなかった。


「りりかはりりかで、楽しんでればいいじゃん」

あたしは、無言で電話を切った。

いつ帰って来るのか聞くだけに電話したのに。

こんな事、聞きたかったわけじゃないのに。





妹を誘って、出かけた。

妹は、子供の幸せを考えたら、やっぱり向こうの実家だろうね、と言った。




母親は大事だけど、でも経済的とか精神的にも安定しているほうが、絶対に子供たちのためにはなるんだから。

パパ(だんな様)には何もないけど。

りりかちゃんにはHちゃんがいるでしょ?

それにきっと、パパは自分以外の男が、自分の変わりに子供を育てるのが、いやなんじゃないかなぁ。


私だって、ライラたちに会えなくなるのはいやだし。

悲しいけど。

でも、子供たちにとって何が一番いいのか考えたら、やっぱりパパの元にいることじゃないのかな。




て言うかね。

選択肢なんかないんだよ。

どんなに頑張ったところで、子供たちはパパの所がいいに決まっているし。

そりゃ、ママと一緒にいたいって言うかもしれないけど。

でも、先の事考えたら、絶対に子供たちはパパと一緒の方がいいんだから。



りりかちゃん、全部が自分の思い通りにならないんだよ。

自分で出した結論なんだよ。

私言ったよね?もう、迷わないでねって言ったよね?

あの時、りりかちゃんはHちゃんを取ったんだよ。

子供たちの幸せより、Hちゃんを取ったんだよ。



だから、今更迷わないで。

あの時からりりかちゃんは。



子供を捨てたんだよ。







あたしは、違うといい続けた。



違う。

あたしは、子供たちと一緒にいたいって気持ちはずっとあったんだ。

今だってある。

あのときの選択は、だんな様かあいつかって言う事だけだったから。



「でもね、結局子供たちの幸せよりも、Hちゃんと自分だけの事を考えたんだよ。子供たちが一番幸せにいるためには、あのときりりかちゃんが我慢して、パパと一緒にいたらよかったんだよ」







そうだった。

あたしは、自分だけの幸せのために、あいつを選んだんだ。

そうだった・・・




「私には子供がいなかったから、分からないけど。でも、今りりかちゃんが子供たちの事を本当に考えてて、出来る事は。子供たちをパパに渡すことなんじゃないかなぁ?」


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