朝、だんな様が帰って来ました。
道が混む前にって言って。
明日から、上の子供たちの学校も始まる。
だから、夜中に帰ってきて、睡眠不足で登校するより、朝帰ってきて、ゆっくり支度をした方がいいって。
「お母さん(お姑さん)、なんだって?」
「なんも」
「何も言わないわけないじゃん」
「んー。とにかく、もう大人なんだし、自分たちで決めたのなら、仕方ないけど、子供たちをたまには連れてきてとか言ってたかなぁ」
「かなぁ・・・って・・・。はっきりしないんだね」
「いいじゃん、とにかく、そう言うことだから」
そのあと。
お昼にソーメンを茹でた。
あたしも、ちょっと食べた。
「食べれるように、なったんだね」
って、だんな様が言った。
心の中で、あいつと会った事で、食べれるようになったんだ・・・って思っていると思う。
「ちょっとだけなら・・・」
あたしが答える。
子供たちは、夏休み最後の最後まで、宿題を片付けてた。
夕方。
ちょっと涼しくなったし、ライラと買い物に行こうか?とだんな様が言ってた。
あたしも買いたいものがあるしって、三人で行く事になった。
離婚したら、こうして一緒に買い物にちょっと行こうか?なんて事はなくなるんだなぁって、不思議な感覚で考えてた。
当たり前の。
当たり前だった事。
そう言う事が、当たり前じゃなくなる。
家族だったものが。
夫婦だったものが。
他人になる。
離婚て。
そう言うことなんだな、と、感じてた。
買い物が終わり、帰りの車の中で。
だんな様の携帯がなった。
「あれ?ひなちゃん(妹)だ」
着信者を見ただんな様が言う。
え?ひな?
なんで、あたしにじゃなく、だんな様に?
「うん・・・うん・・・いいよ。わかった。今、ライラとりりかも一緒・・・うん・・・」
なんだか、ざわざわした。
なんだろ?
あたしじゃなく、だんな様に電話?
なんだろ・・・?
電話を切っただんな様があたしに言った。
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