実家にだんな様が迎えに来て。
夜、家に帰ってきた。
これからの事とか、いっぱい話した。
まずは、だんな様が家を出ると言う。
実家に帰ると。
だんな様の親にも、話したという。
ただ、あたしが他に好きな人が出来た・・・と言う経緯は言えなかったといわれた。
「俺にもプライドがあるしね」
明日、一度実家に帰るという。
夏休みももう後3日。
夏休み最後に子連れで行ってくるよ、と。
「一人で平気?」
「うん。平気だよ」
「ひなちゃん(あたしの妹)に来てもらう?」
「うーん。連絡して見る」
「なんかあったら、すぐ連絡しなよ。俺でも、りりかの実家でも」
「平気だって」
「ごめんね。。。ありがとう」
涙と一緒に出てきた言葉。
涙が出てきたわけは・・・
きっと。
こんなときに優しく接してくれる。
だんな様に対してなんだろうと思う。
だんな様と子供たちが寝て。
久しぶりにパソコンを起ちあげた。
メール見たら。
あいつからメールが来てた。
そう言えば、前に。
あたしのパソコンのアドレスを教えたんだっけ。
携帯の方は拒否になってたから。
こっちにメールくれたんだね。
ばかだなー。
携帯の絵文字は、反映されないのに・・・使いまくってるよ。
思わず吹き出してしまった。
「入院って、○○君から聞きました。驚いています。返事、来ないのかな・・・これ、読むのはいつかな。会わなくなって、会いたい気持ちが薄まるどころか、どうしても会いたいって気持ちが強くなってる。きっと、りりかさんは俺が必要なんじゃない?少なくとも、俺はそう。ものすごく必要だから」
「いきなり、電話してごめんなさい。○○さん(主婦の友達)に、無理言って電話してもらいました。いろいろ、だんなさんとの事も、聞いたよ。金曜、会えませんか?迎えに行くから。実家でも、自宅でも。どこでも。返事、待ってます」
あたしは、迷った。
どうしようか、本当に迷った。
でも。
もう、嫌だと思った。
我慢するのは、嫌だと思った。
久しぶりに送る、あいつへのメール。
携帯に、ゆっくりアドレスを一から打ち込んだ。
「あたしも、あなたに会いたい。凄く、会いたい」
送信した。
拒否を解除した。
大袈裟かもしれないけど。
世界中を敵に回しても。
もう、絶対にあいつとは離れたくないって思った。
自分の思うとおりに、思うがままに、わがままに。
進んでやれ!と思った。
開き直りに近いかな。
これで、どんだけの人が傷つくとか。
どんだけの人が、悲しむとか。
苦しむとか。
考えられなかった。
自分が一番、自分の事しか、考えられなかった。
今の、自分の苦しみを。
自業自得のこの苦しみを。
消したかった。
メール着信音が鳴る。
「明日、りりかさんが起きて用意できたらメールください。すぐ迎えに行きます」
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