march forward.
りりかの独り言。

2002年08月21日(水) 解放・2

昨日の続きです。




あたしはあいつに伝えた。

今思っている事。

あたしが考え出した結果。



「だんな様とは別れない」



顔なんか見れるはずもなく。

このまま走って帰ってしまいたかった。

逃げ出したかった。




世界で一番。

子供とか肉親抜きにしたら。

世界で一番。

愛している人に。

あたしは、「別れ」を告げている。

矛盾を感じた。

なんでこんなことしなきゃならないんだろう。

なんでなんで・・・

何が一番いけないのかなぁ。

何が一番いけなかったのかなぁ。


あたしが結婚した事?

あたしがあいつを好きになった事?

あいつがあたしを好きになった事?




いつだったか。

あいつが、それら全部。

間違ってないよ。

って言ってくれたときがあった。



結婚した事も。

好きになった事も。


全部間違ってなんかいないんだって。





この言葉で。

あのとき、あたしは。

どれだけ楽になったんだろう。

そのとき、あたしは。

どれだけ、心が軽くなったんだろう。




そんな言葉をくれたあなたに。

あたしは、さよならしなきゃなりません。



あたしは、涙が溢れて来て。

あいつも、泣いてた。

それを思い出して、今も泣いている状態。




「それは、もうお別れって事なんですよね」



あたしは、言葉なんか出なくて、うなづくのが精一杯でした。






「泣かないで・・・悲しまないで・・・そういうりりかさんは、見たくない」




そんな事言っているあいつが、泣いている。

あたしも同じ言葉を返すよ。



泣かないで。

悲しまないで。

見たくないよ。




雨が降ってた。

台風が近づいて来てた。

風も凄かった。



あたしも一緒に。

どこかに飛ばしてください。



「これから、笑顔で接客!って言う仕事なんだから。泣かないで」




あたしを抱きしめる。

手が、震えてる。

肩も、震えてる。

あたしも、震えてた。



これから、どこまでこの悲しみと切なさと。

苦しみが。

続くんだろうって。

考えたら怖くなった。





「やっぱり、無理!!!」




言えたらどんなに楽なんだろう。




「りりかさんの香りがする。これが、りりかさんの香りなんだよね」


訳が分からない事を言われる。

あたしは黙ってた。


「忘れないようにしたい。でも、忘れちゃうのかな、いつか。この香りも。この手触りも。それが一番・・・」







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「どうして、だめなの?どうして、俺じゃだめなの?」




頭の中が、ぐるぐるぐるぐる、回る。




「どうして、俺じゃないの?どうして?どうして、こうなっちゃうの?」




最後の方は、怒鳴り声に近くなる。

その怒りは。

きっと、あたしにむけて。

自分にむけて。



出合った事。

好きになった事。

好きになられた事。



すべてに。



むけて。




答えなんか求めてない。

ただ、怒りだけが湧き上がってきているんだね。





どうして?





あたしは、その答えさえ。

今だって、見つけ出せていないんだよ。


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