march forward.
りりかの独り言。

2002年07月31日(水) 見てる?

「バイト、終わりました。これから帰宅します」


明け方、届いたメール。


あたしは、返事を返せないままでいる。




「言いたい事、思っている事、溜めないで言うんじゃなかったの?そう言う関係であり続けたかったんじゃなかったの?素直に自分の気持ち、言ったらいいのに」


て、メールいただいて。

同じような事を、妹にも言われて。




あたしは、言わないでも分かってくれてた、あいつに甘えてて。

今回も、あたしが何も言わないでもなんかあったな、って今まで見たいに気づいて欲しかった。

たぶん、今は新しく始めたバイトで、頭がいっぱいなんだと思う。

それを、あたしは咎めちゃ行けないって分かっている。



一度はやって見たかったんだ、カクテル作る仕事。

趣味のカクテル作りで、金もらえたら、最高じゃん?



面接に行く前、言ってたっけ。

あたしも、「受かるといいね」って言ったんだ。

それで、合格って電話来たよって、喜んでいるあいつ見て、あたしだって喜んで。

よかったねー、って。




ただ、あたしが活動できる時間と同じ時間があいつのバイト時間になり。

週に6日間のバイトで。

その辺から、すれ違いだした。

最初の2回、約束がだめになって。

仕方ないよね・・・って思った。

3回目、・・・また?って思ったけど、口には出さず。

で、今日。





もう、月曜にいろいろあって、どうしても会いたかったって言う気持ちは薄くなってた。

今まであたしが変だなって気づいてくれてたあいつが、今はいないって事に悲しいだけで。



こんな、もやもやな気持ちのまま、仕事なんか出来るかなぁ。

お客様の前で、笑顔なんか出せるんだろうか?



そんな気持ちで職場に向かう。



職場について、あいつから電話が来た。

「どーしたん?メールも返事こないし。今日は、ホントごめんね。でも、もしかしたら代わりが見つかるかもしれないから、今連絡待ちなんだよ」


あたしは、泣き出した。

声を押し殺して。

泣いているって悟られないように。

職場の人間に。

あいつに。



「あたしね・・・」

「何?」

「あたし、今まであたしがおかしいって一番に気づいてくれてた君がね。いなくなってしまった感覚なんだ」

「え?」

「月曜に、いろいろあって。どうしても水曜日に会いたくて。火曜に電話したじゃん?そのとき、それだけ?とか言われたじゃん?なんか、もう崩れてしまったような感じだった」

「あ、あれは。眠くて、寝ぼけてたって言うのもあったし・・・」

「だから、凄く悲しくなった。もしかしたら、あたしが会えなくて寂しいとか悲しいとか言うこと、嬉しくてわざとやっているの?とか、思っちゃったよ」

「わざとなわけないじゃん。俺だって会えないから寂しいのに」

「趣味をバイトに出来たって、喜んでいたのも知っている。わかってるの。でも、見てる?あたしを、見てるの?」

「・・・」

「あたしが変だって、今までなら気づいたよね。今は、見てないから気づかないよね」

「ごめん」



謝るって事は、そか、見てなかったんだ。



「来月に行く旅行とか。あと、お盆休み中にいろいろ出かけようって思って。そのために稼がなきゃって、躍起になってた。で、今のりりかさんが見えて無かった。お出かけしたときの、楽しそうなりりかさんばっかり、想像しちゃって」

「先の楽しみより。今の事の方が大事だよ。だって、それで、別れる事になったら、本末転倒じゃないの?」

「うん・・・」

「もう切るね。仕事中だから。あたし・・・」




気持ち、言っちゃった。

心は軽くなったけど、なんだか、引っかかった。


それは、いつもあいつがあたしを見てくれているように、あたしは見て無いから。

自分は、見て欲しいのに。

あたしは見て無くて。


寄りかかりすぎちゃってて。

寄りかからせる事は、あまりしてなかったから。


だから、引っかかった。


言っちゃって、よかったのか。

凄く、引っかかったんだ。


切る前に言った言葉。







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