今日から、あいつは実家に帰るという。
夏休みはやっと決まったあるバイトを週に6日間やるらしいので、帰れなくなるから、って言ってた。
夕方向かうから、実家帰る前に、ちょっと会いません?昼過ぎから。 て言われて。
あたしも買い物であいつの家の近くまで行くし、じゃー夕方まで、ちょっとね、という事になって。
マック買って、あいつの家に行った。
食べておなかいっぱいになって、うとうとして。
陽の光が差し込んできて、気持ちいい。
今日は、梅雨明けした見たいだしね。
しかし、この部屋、エアコンががんがんで、毎回寒い。
エアコンが苦手なあたしには、ちょっと辛いかも・・・
毎回、消してって言っているんだけどね・・・
あいつが暑がりだからなぁ。
あたしは極端な寒がりなんだけど。
「こっちおいで。くっついていようよ。寒くないよ」
「んなことするなら、最初から消そうよ。デンコちゃん(東京電力のキャラクター)に怒られちゃうよー」
でも、いつもみたいに、むりやりくっついてくる、あいつ。
あたしは、寝転がって、あいつの胸に頭を乗せて。
どうして、こいつの心臓の音って、安心するんだろう?
なぜか、自分の鼓動とは違う、こいつの鼓動を聞いていると、ホームシックに掛かったときみたいに、切ない悲しい気持ちになったりするんだけど、安心する。
あいつが、あたしの髪の毛をなでている行為も、気持ちよさを助長して。
あたしは、うとうとじゃなく、本気で寝だした。
しばらくして、目が覚めて。
外は昼の光から、夕方の光になりつつあった。
あたしは、夕方になりかけている時間の空が一番好き。
カーテン開けて、あいつの胸に頭を乗せたまま、寝転がって空を見る。
遠くから、赤くなっている。
夕方が、やってきている。
その後は、闇になるんだけど。
おとといの話し、いろいろした。
あたしは、結論なんか今は、でないよ、っていい続けて。
そして、あいつが言う。
「俺は、りりかさんを嫌になったり、嫌いになったりはありえないし。りりかさんもそうだって、信じている。だってさ。俺の胸で、こんなに安心して眠れるんだよ?それって、絶対に俺じゃなきゃ、じゃない?俺だからこそ、でしょ?すっげー、幸せそうに、寝てたよ?それで、そんなりりかさんを見ているのは、俺も幸せでした」
「だからね。きっと、りりかさんは、俺じゃなきゃだめだし。俺なんて、絶対にりりかさんじゃなきゃ、嫌だし。無理だし。考えないでいいよ。一緒にいよ。ずっと、ずーっと」
最近、だんな様の胸でなんか寝ていない。
一緒にも眠っていないから。当たり前なんだけど。
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