march forward.
りりかの独り言。

2002年07月20日(土) あいつの鼓動

今日から、あいつは実家に帰るという。

夏休みはやっと決まったあるバイトを週に6日間やるらしいので、帰れなくなるから、って言ってた。

夕方向かうから、実家帰る前に、ちょっと会いません?昼過ぎから。
て言われて。

あたしも買い物であいつの家の近くまで行くし、じゃー夕方まで、ちょっとね、という事になって。


マック買って、あいつの家に行った。



食べておなかいっぱいになって、うとうとして。

陽の光が差し込んできて、気持ちいい。

今日は、梅雨明けした見たいだしね。

しかし、この部屋、エアコンががんがんで、毎回寒い。

エアコンが苦手なあたしには、ちょっと辛いかも・・・

毎回、消してって言っているんだけどね・・・

あいつが暑がりだからなぁ。

あたしは極端な寒がりなんだけど。



「こっちおいで。くっついていようよ。寒くないよ」

「んなことするなら、最初から消そうよ。デンコちゃん(東京電力のキャラクター)に怒られちゃうよー」


でも、いつもみたいに、むりやりくっついてくる、あいつ。

あたしは、寝転がって、あいつの胸に頭を乗せて。



どうして、こいつの心臓の音って、安心するんだろう?

なぜか、自分の鼓動とは違う、こいつの鼓動を聞いていると、ホームシックに掛かったときみたいに、切ない悲しい気持ちになったりするんだけど、安心する。

あいつが、あたしの髪の毛をなでている行為も、気持ちよさを助長して。

あたしは、うとうとじゃなく、本気で寝だした。



しばらくして、目が覚めて。


外は昼の光から、夕方の光になりつつあった。



あたしは、夕方になりかけている時間の空が一番好き。

カーテン開けて、あいつの胸に頭を乗せたまま、寝転がって空を見る。

遠くから、赤くなっている。

夕方が、やってきている。

その後は、闇になるんだけど。



おとといの話し、いろいろした。

あたしは、結論なんか今は、でないよ、っていい続けて。





そして、あいつが言う。



「俺は、りりかさんを嫌になったり、嫌いになったりはありえないし。りりかさんもそうだって、信じている。だってさ。俺の胸で、こんなに安心して眠れるんだよ?それって、絶対に俺じゃなきゃ、じゃない?俺だからこそ、でしょ?すっげー、幸せそうに、寝てたよ?それで、そんなりりかさんを見ているのは、俺も幸せでした」


「だからね。きっと、りりかさんは、俺じゃなきゃだめだし。俺なんて、絶対にりりかさんじゃなきゃ、嫌だし。無理だし。考えないでいいよ。一緒にいよ。ずっと、ずーっと」



最近、だんな様の胸でなんか寝ていない。

一緒にも眠っていないから。当たり前なんだけど。





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とも、思う。



「これからも、いいたい事、いっぱい言い合いましょう。喧嘩もしましょう。面倒なんて、失言でした。楽しい事でもなんでも、苦しい事でも何でも、全部積み重ねて言って、俺たちの形が出来上がって行くんですよね。いい所ばっかりの形なんて、嘘モノなんですよね。すいません、今更気づいて。嫌な思いさせちゃって」



「全力投球で、ぶつかって行くぞー。りりかさんには、いっつも全力で行かなきゃ!」



あたしはうなづきもしないし、首を振る事もしないのに、あいつは一人で満足そう。

ずっと、機関銃のように話して、一人で納得して。



でも、あたしもそう思う。

こいつは、言えば分かる。

だから、全力で来て!!!って言えば、全力で来る。


きっとこれからも喧嘩なんかしまくる。


でも、言おうね。

嫌な事でも、何でも。



で、直せる所は、直して行こう。

反省できるところは、反省して行こう。



それが、あたしの理想の関係なんだから。


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