march forward.
りりかの独り言。

2002年06月30日(日) 今現在出来る事

何事もなかったように、過ぎて行く。

あの、だんな様との話し合いから1週間経った。


何もなかったようだ。家の中は。


だんな様はめずらしく、一番下の長男を連れて、仕事に行った。


「今日行く依頼主のお宅にね、ライラ(長男のあだ名)くらいの子供がいるんだよ。だから、連れてきて一緒に遊ばせたら?って言われてね」

「そう。平気?」

「平気だよ。ライラ、いないほうがビーズもはかどるでしょ。俺にも携帯のストラップ作ってよ」

「あ・・・うん・・・」

「でさ、来月の半ば、大きい仕事が入ってるの。それで、2日で20万だよ、儲け。その金で、来月の伊豆の旅行、豪遊しようよ」


伊豆には結局うちだけじゃなく、あたしの叔母家族も行くんだし、まだ何も話していないし、勝手にキャンセルするのもどうかという事になり、行くんだけど・・・


「・・・・別に豪遊しなくても・・・だって・・・」

「まぁ、いいや。そういうこと」


あたしの話をさえぎるように、出て行く。

だって・・・の続きを知っているから。聞きたくないから。





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普通に生活してる。

まったく、あの日の話なんかなかったような。




パパとお出かけするんだ。



ライラも喜んで出ていった。



ふと、楽だなと思う。

こうして、普通に生活する事。

簡単だ、普通に生活する事なんか。





「ねぇ。だんな様が先週の事忘れてて。違うか、忘れたいのか。どっちにしても、このまんま、この生活続けていく、とか、あたしが言い出したら、どう思う?」


メールで聞いて見た。


しばらく返事が返ってこなくて。

たぶん、考えまくっていたんだろうなぁ。


「難しいね。でも、俺は学生の身分だし、そういう意味で、仕方ないって思っちゃうかな」

「じゃ、前みたいにだんな様とは普通の生活して、君とは週に1、2回会うっていう事に戻っていいんだね」

「りりかさんは、そうしたいの?」

「あたしがどうの、じゃなくて、君がどう思っているのか、聞きたいの」

「俺がね、別居するって聞いて思った事はね。まず、俺のせいだって。で、次に子供の事。そんで、今まで一人だったのに、そのうち五人分稼がなきゃって経済的な事。就活、真面目に頑張らなきゃって。で、やりたくないな、って思った事は、だから、別れるって事。だからね、そのときから考えたのは、子供たちが経済的にも、精神的にも不安定になるのだけが嫌って事かな。俺や、りりかさんのやりたい事だけで子供たちに迷惑掛けるなら、責めて、それくらい(あたしが前みたいに普通の生活に戻る事)は、って思った。だから、学生の身分の今は、りりかさんが家庭に戻るのは仕方ない。けど、俺が就職したら、で、稼げるようになったら、奪うかな。全部」




あたしは。泣いてた。

バカだな、こいつ。とことん。


泣いてたら電話来て。


「どした?」

「バカだね、君は」

「何?バカな事言ってないですよ!?」

「いってる事、じゃない。やってること」

「ばか?かなぁ?」

「バカだよ!」

「何が?どこがー?」

「そんな大変な事を選ぶ必要ないのにって思う」

「りりかさんは、俺の気持ち重い?」

「ううん。重くないよ」

「じゃ、何でそんな事いうの?」

「あたしじゃない。あたしから、見て、じゃない。あなたの親御さんやお姉さんや、親戚。そう言う人たちから見たら、きっとバカでバカで、どうしようもないなって思うよ、みんな」

「うん・・・そうだね、きっと」

「あたし、ライラがそんな恋愛してたりしたら、相手の女殺すもん。んで、自分も死ぬ」

「(笑)怖いなぁ、発想が」

「それが、親心なの!」

「じゃぁ、今さ、出来ること、しようよ。俺は就活頑張って、稼ぐための道作るよ。で、りりかさんは、愛情を子供たちに注ぐ。もちろん、俺にもね。それじゃ、だめかな?甘いかな?」


甘いよね。

でも、いいよ、それで。

それしかない。

あたし、本当に、こいつを好きになってよかった。

こういうとき、本当にそう思える。

ありがとう、あたしをいつも楽にしてくれるね。


「バカだね、やっぱり。ばーか!」

「なんでー!!一生懸命考えた結果なんですけど。ひどいなぁ・・・」




今現在、あたしに出来る事は、この生活を子供のためにも続けて行く事なのかもしれない。

だって、子供たちは、パパが好き。

これから先、あたしの気持ちを子供たちに伝えられる時間がきたら。


そのときは、分かってもらえるって思ってる。

でも。

分かってもらえないかもしれないって思ってる。

ひどく、傷つけて、この何年間は、一体ママたちはなんだったの?って、思われるかもしれない。

あたしといっしょに来てくれないかもしれない。

理解なんか、一ミリもしてくれないかもしれない。



そのときは、子供たちに選ばせよう。

あたしといっしょに進む人生か。

パパといっしょに進む人生か。



だから。

今現在出来る事は。


あたしなりに、たくさん、愛情を注ぐこと。


子供たちに。


あいつに。


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