2003年08月10日(日) |
昂れる頬美しきプロ市民の卵 |
来週は終戦記念日なので、朝日歌壇は戦争の歌ばかりです。もっと明るい歌詠めないんですかねえ。こんなの読まされる方はうんざりです。
◆ 昂れる頬美しき切々とヒロシマをいう少女となりて (兵庫県 青田綾子 近藤芳美選)
※作者は朝日歌壇常連の日教組教師。自らの洗脳教育によってプロ市民となった教え子少女の姿を歌い上げています。
◆ 世界中の武器を楽器にみなかえて花咲かせたいと歌う沖縄 (熊本県 井澤浩二 近藤芳美選)
※沖縄は米軍と自衛隊のお陰で中共から守られてるんだが。平和とは武器でしっかり守られている内側でしか存在し得ないことくらい、拉致事件で日本人みんな気づいてしまったんだが。 麻薬所持で逮捕歴ありのミュージシャンを称えるわかりやすい作品ですね。歌で平和を訴えていながら、いまどきこんな北朝鮮マンセーな訪問団に参加している矛盾を感じないのだろうか。
◆ 殿戦(しんがりいくさ)を闘うもある三俣の棄民の策に耐えて幾夏 (さいたま市 斎藤智明 近藤芳美選)
※この歌は選者の評もないので、何の歌なのかさっぱりわかりません。これ読んで何の歌かわかる人ってどのくらいいるんでしょうか。どうも検索してみると、新潟県湯沢町に建設予定のダムの話らしいです。朝日新聞の過去5年くらいの記事を「三俣 ダム」で検索しても、ひっかかる記事はたった13本、それもすべて地方版の記事ですから、当事者やプロ市民以外にこの問題を知る人が多いとは思えません。だいたい、さいたま在住のこの作者に何の関わりがあるのかも全然見えてきません。 新聞歌壇の歌は1首で完結しているのですから、その歌だけ読めば多くの人に内容が理解できるものを選ぶべきです。そうでないなら注を付けるべきです。この選者はどうせ「棄民の策」という単語だけを見て採ったのでしょう。とにかく為政者を貶すものなら、意味が不明でも採用するのが朝日歌壇の方針です。
原発ネタも2首。
◆ 揺れいたる原発増設決まるらし知事発言は税金に触る (鹿児島県 市来久仁子 佐佐木幸綱選)
◆ 原発六基見下す丘の展望台に被曝し逝きし君も来て居り (福島県 東海正史 馬場あき子選)
あとはこんなのが。
◆ 殺戮も爆発もなき退屈な白黒映画観たきこのごろ (栃木県 新井均 島田修二選)
◆ 空母寄港しげき軍港の故郷に捕鯨船団の旗は靡かず (石狩市 大窪董子 佐佐木幸綱選)
久々に他紙の歌壇も見てみる…日経にこんなのが。
● 腐りゆく平和なりともひしと抱き戦ひの騙し絵拒絶して生く (東京都 中山邦子 岡井隆選)
※「戦い」とはイラク戦争のことでしょう。「騙し絵」とは、イラク市民によってフセイン像が倒された映像のことか? あれはイラク人が自発的にやったものだと、朝日新聞ですら報じてしまったんだが(だから朝日歌壇でなく他の歌壇に投稿したの?)。イラク戦争前のイラクはフセインの圧政下で、ぜんぜん平和なんかじゃなかったことは無視するプロ市民。
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