もっと言葉の力を・・・私はただでさえ他に何も持たないのですから。 心臓を締め付けるものの正体を、太陽の中に見るとき、地上に降り注ぐ日常の幸せとか穏やかさとかを、ありのままには信じられなくなっていた、それでもなお、この身を委ねるべき炎が、闇の息吹であったならば、やっぱり命がもちそうもないってことも、知っているから私達は、何処にも行けず今此処に留まり、チャンスを狙うふりをして諦めている、実は。 自分が無力で背徳者だということを、丁寧に認めながら加速できれば 強いのです。きっと。 夢の中、追い縋る陽の光を背中から浴び、浮かび上がる影の中から生み出される数々の化物の、姿に耐えられなくなって素足で逃げ出してゆく、逃げ場など、無いんだって覚悟を決めたはずだった、なのに本能は黒い炎のように揺らめく影から逃げろと言う、朝が来れば溶けて流れ出すだろう、夜が来れば瞼を閉じて眠ればいい、なのに眼差しの先を支配されて動き出せずに、僕は僕の中にある闇に怯えるだけに、なってしまっていたようだ、実は。 闇の総量が失われるたびに不安になる、かつて自分の力だった花が、今や、おぞましい気配でしかないのかと。 あやしい気配を漂わせてこの世をうろつく輩が昔はもっと沢山いた、だから面白かった。今は、まるで浄化された後のように、誰もあやしい奴なんていないのか。 花が見えぬ。 |
writer*マー | |
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