遺書

2005年04月05日(火) 存在不確定迷走

バロンは僕の手を引いてこの夢から逃げ出そうと、走った。
なぜならば、
世界は安定を求めているそうだ。
存在を選ばれ、キャンセルされる不安定要素。
通称、僕。

走り去る中、思い出せない母の顔。
もし僕に母がいるならば五回愛して、六回殺す。そのうち二回は絞殺。
しかし、そんなことはない。僕に母はいない。つまり、思い出せるはずがない。

崩れ去る楽園の花畑には赤く染まった死体が倒れていて、
誇らしげに笑う彼を足蹴に、赤い赤い花を踏み潰したり、
僕はとにかく必死だったのだろう。

逃げ惑う僕、バロンは消えた。
僕を追う影、姿の見えない恐怖。
笑うのは誰か。幸せなのは誰か。
嘆くのは誰か。不幸なのは誰か。

存在を消され過去に葬り去られる、そんな恐怖。
ならば、僕は一秒でも過去を刻み、生きていく。
そうすることで、バロンに、彼に償えるんだと思う。

*あとがき
未完成


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