遺書

2004年11月06日(土) Shadow.ShadoW.

綺麗に取り残された空間
周りからは不可視な楽園
繋がった空、残された世界

a.
綺麗に細工された世界で

誰も知らない場所で起きた歴史の改変
「妊婦による産婦に対する怪事件」

世界の定義を決める世界論争
「海に沈んだ参拾弐分の壱の確立」

色彩を取り戻した英雄七色トカゲ
「灰色を七色に変える群。百鬼夜行」


b.
全ては偶然だった、と語ったのはこの僕自身。
僕が全ての偶然を見る為に追いかけていたものは
自分自身だったと気付くのは最近になってからだ。

影は動き出す。華麗に、俊敏に。
「すべては影、世界の影
 写す光。写された影。
 それ故世界は偶然ばかりだ。」


c.
追われているのは自分なのか
この世界が影ならば、自分さえも影なのだろうか。
僕の影は僕なのではないだろうか。




六拾五個目の偶然
七千六拾弐階の八拾壱号室のドアを蹴り飛ばせば、
2ヶ国語を同時に喋るシャリコウベが語りかける。
「己は影、それ故影は己なのだ」と




全ての偶然を知りうることは不可能だろうか
全ての必然を否定することは不可能だろうか
世界の真理を知ることはやはり無駄なのだろうか

d.
空は晴天
空の笑顔から零れ落ちた笑顔
こぼされた笑顔、それを食って影はまた深くなる

空と世界を繋げた人へ、壱百萬回の感謝と壱発の拳。

僕は影だと自覚したのは今頃だった
世界全ての偶然を壁のない心から奪い取り知る。





ああ、それと永遠のさようならを、僕が。


材料:2003年10月20日(月)  Shadow
調理:2003年10月17日(金)  BirdBirD


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