TWILIGHT DIARY
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2003年05月30日(金) 初夏に狐。。

今日は気温が高く、夏のような陽気であった。
5月にしては珍しく台風も発生して、TVニュースでは四国を通過中らしい。

さて深夜、車で人を送った帰り道、何かの二つの眼がキラっと光ったので見ると、
毛並みの至極立派な狐が、道路際に佇んでいた。
とても街の住宅街に存在しているとは思えない、精悍で引き締まった顔立ちの狐。

長い尾が、立てるでもなく下げるでもなく、ふわっと空間に浮いている。

はてさて、食糧を求めて、山から下ってきたのだろうか。
それとも近くの河原の生い茂る草わらに潜んでいるのだろうか。

彼は物言わぬので、事の真相はわからないが、
実は何回か、深夜や朝方に、この辺で狐は度々見かけている。
だが、こんなに、野性的な顔立ちの狐は見た事がなかった。

帰宅して、「狐」を歳時記で調べてみたら、冬の季語のところにあった。
さすがに「狐火」は夏のお盆に近い頃だろうかと思って、
そちらも調べてみたら、
やはりそれも、冬の季語であった。

こんな暖かな気持ちの良い初夏の夜に、狐を目撃すると、
住宅街がまだ造成されずに自然が満ち溢れていた頃には、季節に関係なく、
生きている餌を追い求めては、狐たちが自由に闊歩していた時代に思いを馳せてしまう。

それにしても彼はこんな住宅街の深夜に、何を追っていたのだろう。
「あ。人間に見つかっちまった」というような顔を、彼は一瞬したのである。


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izumi [HOMEPAGE]

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