★KINPEI★
◎ 片思いの日々 ◎

12月に別れないですんで
好きで居ていいんだと
日向に嫌われてないのだと
やっと安心を手に入れたと思ったのに
その後も二人の時間を作る事を避けられ
優しくなったり冷たくなったり
みんなで居る時は
理由も無く傍に寄る事を
拒否されたり

私と友達がいたら
友達が優先された
同じように話しかけても
私じゃなく別の子を見て話す

日向と会えるのはほとんど練習の時
その練習の時間ずっと
日向から私に寄ってくる事もないし
話しかける事もなく
練習を持ちかければ相手してくれるし
話しかければ話してくれるけど

さながら嫌いな人とはなるべく
近寄りたくないけど態度には出さないみたいな
感じだった

だから
やっぱり嫌われてるんだと思った
こんな女々しい奴は嫌いなんだと思った
二人の時は優しいけど
でもそれは他に話し相手が居ないから
目の前にいる私と話してくれているだけで
本当はじゃれてくる子猫が振り払えなくて
困ってて
日向はいい人で差別をする事が嫌いだから
仲間である私を邪険にできない

迷惑を掛けているのかもと思いながら
それでも日向が好きで
どうにかして好きになってもらいたくて

誘ってOKが貰えたら
それは少しは私に行為があるって事かも
って拠り所にして
遊びの誘いをかけていた

だから
何も言ってないのに
日向からお誘いが来た時は
すごく凄く嬉しくて

調子にのって誘いをかけると
そんなにアルとばかり会えないって
言われ嫌われてると落ち込んで
あげく誘われて断るのも辛いから
誘わないでくれと言われ
日向が誘うのは滅多に無い事だから
練習以外の日向と会えない、イコール
冷たい日向としか会えない

わずかな時間でもいいから二人になりたくて
降りる駅変えて乗り換えの時間だけでも
一緒に居られるようにしていたのに
たまに他のあまり親しくない人と一緒になると
日向はその人とばかり話し
私とは一切話してくれず
何の為に駅を変えてるのか分からなくて
やっぱりこういうのは迷惑かと思って
こういうのは困る?って聞くと
そんな事無いって返事が返ってくる

でも一緒に居るのに日向の視界に入らない事は
かえって切なくて
それなのに少しでも日向といる時間が延びるから
自分とは関係ない駅で乗り降りする事を止められなくて
もっと日向と居たいのに
やっと別れられるって言うように
さっさと別れを告げて乗り換えの電車に乗り込んでいく日向を
悲しい顔したらまた怒られると思って見送った後

馬鹿みたいに淋しくなって
泣きながら帰った

12月の事件があったのに
ジェットコースターに乗っているような
日々はずっと続いていて
自分の思いに囚われっぱなしだった私は
自分の事に夢中で
嫌われないようにする事に精一杯で
日向の特別じゃなくなる事が怖くて
日向が何を考えていたのか
全然分からなかった







でも

本当に

辛かったのは

私より

日向

だった




   − 2001年02月10日(土) −             next

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