2016年08月17日(水) |
ミッチ・アルボム『モリー先生との火曜日』★★★★★ |
ミッチ・アルボム『モリー先生との火曜日』
こころに残ったところ。
「医者は余命二年と見ていた。 モリーはそれ以下と考えていた。 しかし、心の中には深く思い定めたものがあった。それを彼は、頭上に剣がぶら下がっているような状態で診察室から出てきたその日に練り始めた。希望をなくして消えていくか、それとも残された時間に最善を尽くすかーと自分に問いかけていた。」(p17)
「突然モリーが口を開いた。『死ぬっていうのはね、悲しいことの一つにすぎないんだよ。不幸な生き方をするのはまた別のことだ。ここへ来る人の中には不幸な人がずいぶんいる』」(p40)
なぜか。
「『そう、一つにはね、われわれのこの文化が人びとに満ち足りた気持ちを与えないっていうことがある。われわれはまちがったことを教えているんだよ。文化がろくな役に立たないんなら、そんなものはいらないと言えるだけの強さを持たないといけない。自分の文化を創ること。多くの人はそれができない。私よりよっぽど不幸だよーこんな状態の私より。 もうじき死ぬとはいっても、私のまわりには愛してくれる人、心配してくれる人がたくさんいる。世の中にそう言える人がどれだけいるか?』」(p40−41)
ミッチ・アルボム『モリー先生との火曜日』
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