2008年11月16日(日) |
松岡 英輔『「挫折しない整理」の極意』★★★★☆ |
『「挫折しない整理」の極意 (新潮新書)』 松岡 英輔 新潮社
心に残ったところ。
「過去に流れていくモノから、得られる未来はないのです。(略)あなたの未来は、あなたの心が創るのです。」(p33-34)
「モノは、心には勝てないのです。」(p115)
「愛着モノは、数多く持っていることがしあわせなのではなく、愛着度の強いモノを身近に持っていることが、しあわせを感じさせてくれるのですから。」(p128)
「人は感動することで、自分の望む方向をくっきりと思い描けるときがあります。欲求が自覚されると、自分の進む方向が明らかになり、必要なモノが具体的な欲望の形となって自然に浮かび上がります。」(p162)
「人は本来なら何かがしたくて、そのために必要なモノを求めますが、いつの間にか目先の刺激的なモノを買ってから、そのモノでできることだけをするようになってしまいました。」(p166)
マズロー博士の欲求ピラミッド。 欲しいモノで、自分が今どこの層にいるのかがわかる、と。 ある層を一巡すると、そこを卒業し、次の層へ生きたくなる。 そして最後は自己実現の層へと。
「その階層を卒業して上の階層に昇ると、今まで必要だったモノが不必要になり、重荷になり、しまいには足枷にすら感じられるようになります。」(p181)
なんだかわかる気がします。
「人は買い物で自分の欲求を知り、手放したモノ、処分したモノで、自分の成長を知ることができるのです。買い物の歴史は、あなたの自己成長の歴史なのです。」(p182)
「使うか、どうか 成長に役立つか、どうか」(p183)
整理の極意とは、「○○○○モノを使って、○○する」(p183)。
著者のおっしゃる通り、できるだけたくさんの卒業できるモノを持ち、上手に卒業していけたらいいなあと思います。それだけ、よく学び、よく体験し、よく生きたといえるのだから。
欲求か欲望か。 自分は今何を求めているのか。 その買い物でそれは満たされるのか。
そういう視点でこれからモノ選びをしていきたいと思います。
お片づけに役立つ良書です。 片づけたい、でも何から始めたらいいかわからない、という方。 まず、この本を手に、モノを「材料モノ、道具モノ、愛着モノ」にわけるところから始めてみてはいかがでしょう。
『「挫折しない整理」の極意 (新潮新書)』
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