活字中毒のワタシの日記

2006年05月11日(木) 阿奈 靖雄『「プラス思考の習慣」で道は開ける』★★★☆☆

「プラス思考の習慣」で道は開ける
「プラス思考の習慣」で道は開ける
阿奈 靖雄
PHP研究所 (2002/05)

プラス思考。

かなり使い古された言葉だし、『脳内革命―脳から出るホルモンが生き方を変える』は初めての「あまりにもしょーもなすぎて読み切るのを断念した」ある意味記念の一冊だし、この手の本はひきぎみなんだけれども、文庫だし軽い気持ちで読んでみたら、わりとためになることが書いてあった。

よい習慣はよい人生を作る、というのは本当だと思う。

それと反対の習慣に流され、人生をだいぶ無駄に過ごしてきた反省から、そう思う。
気づいた時が変わるチャンス。
よい習慣を作っていきたい。

心に残ったところ。

「たとえば、『人間の教育』も自然界の摂理に学ぶべきだと思います。植物を育てるやり方、つまり『農業法』で教育するのです。」(p52)

「私たちの一生の時間は限られています。その中で多くの事を成しとげて行くには、何かヒケツがあるはずです。そのヒケツが『果断』だと思います。」(p61)

「どんなに大金を積んでも、逆立ちしても、絶対に取り戻せないものがあります。それは『時間』です。」(p72)

「運の種類(幸運か不運)は自分で決めているのです。」(p109)

「世の中の事はすべて根気仕事である。根気の強い者が最後の勝利を得る」(新島襄)

ネガティブな自分。
変えて行くのは困難だとしても、このままではイヤだから、まずは行動から。
そしてそれを習慣にし、人生観、人生そのものもよい方向へ舵切りをしていきたい。

「プラス思考の習慣」で道は開ける



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2006年05月07日(日) ドン アスレット『モノを捨てる技術―発想の転換でぐんぐん片づく』★★★★☆

モノを捨てる技術―発想の転換でぐんぐん片づく
モノを捨てる技術―発想の転換でぐんぐん片づく
ドン アスレット Don Aslett 青島 洋子 森下 麻矢子
法研 (2004/02)

多くの整理、収納、片付け、捨てる関連本を読んできた中で、モチベーションが一番上がった本かもしれない。

読むたびに、家の中にあるものがガラクタに思えてくる。

捨てることに抵抗がなくなる。

捨てたくなる。

さっき、納戸の棚を1列整理してきた。
ゴミとなった、あきらかに必要がない取扱説明書(すでにうちにないプリンター、ヒーター、パソコン)、ほぼ間違いなく読むことはない取扱説明書(冷蔵庫、デジカメ)を回収物にして、つっこんであった写真も選別して20枚ほど残して150枚ほどはゴミ箱へ。
コドモのおもちゃの貴重な玉が二つ出て来たのでそれはおもちゃコーナーの玉入れケースへ。
破れかけてた、紙でできた収納ケースも分解してゴミ箱へ。
バックナンバーをとってあったオレンジページもビジネスウィークも、捨てた。

洗面台の下に入ってたカラーリング剤も、今日使った。

ちょっと躊躇してしまったモノも、また読んでモチベーション高めて一気にすっきりさせたい。

そしたらほんとにしたかったこと(『A.I.』が見たかったのに、DVDが見つからない。探すのに費やす時間がばかばかしすぎる…)ができるようになるはず。

片づけて戻して探して、をするために生きているわけではないし、それに時間を費やすことは、幸せに生きることにつながらない。

著者は、掃除会社を40年以上経営している掃除の専門家。
うんざりするほどガラクタに囲まれた家々を回って身につけた、ゴミとガラクタに囲まれた人が遭遇する事態(悲劇)、処分する方法や心構え、その後増やさず生きていくためのコツを指南してくれる。

もう、ふせんをはさむことが不可能なほど、ヒントが満載。

目次からピックアップすると、こんな感じ。
●取っておくより捨てる方が節約になる
●ガラクタはガタクタを呼ぶ
●後回しは手遅れのもとーー今、すぐやる
●「いつか読みかえそう」としている古い紙の山はゴミ箱へ
●決め手は役立っているかどうか
●収納は解決にならないーーしまわずに「捨てる」

特に心に残ったところ。

「現在、これは私の生活を豊かにしてくれているだろうか?将来はどうだろうか?
役に立っているだろうか?
捨てることで予想される最悪の事態は何か?」(p200)

「最後に、決してあきらめないことーーそもそも、何十年もかけて彼らがため込んできた物が、魔法のような一言やたった一週間の努力できれいに消えるはずがない。」(p217)

「家中にこぎれいな部屋や整理整頓された引き出し、スッキリとして機能的なクローゼット、きれいに手入れされた芝生を持つという喜びは、精神と身体に激しい高揚感をもたらす。ワクワクする気持ちをあなたは抑えることができず、これに慣れるまで敢えて冷静さを保つ必要があるかもしれない。」(p241)

私も、はやくその「高揚感」を感じたいと思う。
そのために、明日も、やろう。
毎日、少しずつでもいいから。

モノを捨てる技術―発想の転換でぐんぐん片づく



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2006年05月06日(土) なかむら ふみ『危ないインテリア 一級建築士のウツ対策』★★★☆☆

危ないインテリア 一級建築士のウツ対策
危ないインテリア 一級建築士のウツ対策
なかむら ふみ
実業之日本社 (2005/08/21)

一級建築士である著者が、家庭のインテリアが原因で起こる「ウツ気分」(鬱とか鬱病と言わないところが良心的だと私は思った)とその解決方法を教えてくれる本。

例えば、
・丸テーブルか、四角いテーブルか
・過食を防ぐためにランチョンマット
・快適な睡眠空間に変える方法
・トイレの工夫

もと通院患者としては、著者の体験は鬱病になる前の「ウツ気分」の段階なので、インテリアの工夫で対処できたのだと思う。
ほんとに鬱になっちゃった人に収納がどうこう、照明をこうして、インテリアはこうして、とは言えないし、できない。

鬱になる前に、そうならないストレスフリーな空間を家庭にきちんと作るためのコツとしては参考になった。

心に残ったところ。

「探しているものがそばになく、取り出しにくくて整理されていない収納は、物忘れの原因になるので、絶対に作らないことです。どんなに物を溜め込んでも、何がどこにあるかわからないのでは、ないのと同じです。それどころか、自分の頭に混乱をきたします。」(p131)

「収納の大切さは、どれだけたくさんの物を『空いたところ』に詰め込むかではなく、どれだけ多くの物を、毎日の生活の中でフル回転で使いこなせるか、また使いやすいかで決まると、私は思っています。物が活用されずに溜まっているのは、収納ではありません。それは物置です。物置は丸ごと、ゴミ収納箱になる可能性があります。」(p138)

この本の提唱する「ソシオフーガル」なリビング、少しずつできてきたかなと思うけれど、もっともっと落ち着ける、寛げる空間にしていきたい。

「いる」ことが「幸せ」。

そんな時間を増やしたい。

危ないインテリア 一級建築士のウツ対策



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2006年05月05日(金) 司馬 遼太郎『関ヶ原〈上〉』★★★☆☆

関ヶ原〈上〉
関ヶ原〈上〉
司馬 遼太郎
新潮社 (1974/06)

天下分け目の、関ヶ原の合戦。

日本史の成績はよかったけれど、全く疎い、おバカな私。
でも最近は歴史ものが面白いと思うようになり。

初、司馬遼太郎作品が、この『関ヶ原』となった。
上巻を読み終えて…

面白い!続きが読みたい!

歴史モノといえば、すでに結果がわかっているのに、それをドキドキさせて読ませる力。司馬センセイってすごいお方です。
余談がまた面白く、架空の人物である初芽の目から見た「へいくわい者」(横柄者)石田三成の実直、潔癖、秀才ぶりもそこかしこから感じられてよい。

石田家の重鎮となった島左近、彼のスーパーマンぶりもまた楽しく、家康の腹黒ぶり、その腹心の正信の黒幕ぶり、歴史というのは勝者の視点で作られていくこと、視点を変えるとこうまで変わる、という面白さが満載。

世は秀吉の天下。
幼い秀頼の行く末を案じながら、没する秀吉。

天下をとるチャンスと策を弄する家康、正信。
彼らが描いた通りに駒(光成、清正、他「義」ではなく「利」で動く人間たち)は動き、要だった前田利家も亡くなり、戦の足音がひたひたと近づき始める…。
奉行職を解かれ、蟄居中の光成は、家康の横暴を見かねどう動くのか。

というところで上巻は終わり。
続きが家に見つからないので図書館で借りねば!

この時代の人々が、おのおのの立場で何を大事と考え、何を生き甲斐にして、どう生きたのか、どう戦ったのか。そんなことを考えると閉じていた目をひらかれる思いがする。
織田信長なんて、会ってみたかったなぁと思う。

とにかく、下巻が楽しみです。

関ヶ原〈上〉
司馬 遼太郎



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2006年05月01日(月) 三崎亜記『バスジャック』★★★☆☆

バスジャック
バスジャック
三崎 亜記
集英社 (2005/11/26)

となり町戦争』の著者による、7つの短編集。

期待は裏切られませんでした。満足。

面白かった順に並べると。

「二階扉をつけてください」
「動物園」
「バスジャック」
「二人の記憶」

面白かったとまでは言えないのは、
「送りの夏」
「雨降る夜に」
「しあわせな光」

とある町内に妻とともに2年前に引っ越してきた僕。
この町は、どの家にも二階に扉がついていた。
近所のおばさんにもうるさく言われ、いざつけることにしてみたが…。

『二階扉』のラストには、いたたたっという気持ちにさせられる。

『二人の記憶』では、記憶がすれ違う彼女と僕。
壊れて行く彼女。
もしかしたら、壊れているのは彼女ではなく、僕なのかもしれない。
足下が突然揺らぐ怖さ。

なさそうでありそうなちょっと妙でちょっと怖い世界を描かせたら三崎亜記さん、抜群。

他の作品も読んでみたい!

バスジャック



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