2002年09月23日(月) |
山崎豊子『沈まぬ太陽(二)アフリカ篇(下)』★★★☆☆ |
『沈まぬ太陽〈2〉アフリカ篇(下)』 山崎 豊子 新潮社 (2001/11)
国内航空で働く主人公恩地はカラチからレバノン、そしてナイロビへ。 報復人事で僻地勤務も10年近く。
家族は寂しい思いをしながら社宅での離ればなれの暮らし、報復人事のもととなった、戦ってきた組合は新しい組合につぶされかけており、卑劣な手段を用いてきた社員は昇進、自分もこころが壊れかけ。そして危惧していた安全上の問題が次々露呈。
つまり、航空事故。 悲惨な、航空事故。 の連続。
どこまでが取材を元にしたフィクションなのか、ノンフィクションはどのへんまでなのか、すごく、すごく気になる。 これがノンフィクションだとしたら、テレビ見ては官僚につばを吐きかけたくなるし、大臣には石投げたくなるし(現実には逮捕されちゃってるけど)、そんな航空会社ボイコットしたいし、そもそも飛行機が恐くて乗れない。
が、おそらく、事実にかなり近いのだろう。 政治。利権。足のひっぱりあい。 私はたまたまそういうところから遠いところにいるから好き勝手いえるのだろうが承服しがたい現実。
今はそうでなくなっていればいいのに。 生理休暇が有給になったように。
でも、体制はかわってないんだろうな。 かわらなくては。 いつかはかわいいわが子達もその中へ出ていく。
話がそれた。 ストーリーは、恩地ようやくの帰国の途へ。 そして、御巣鷹の悲劇へと続く。あー早く(三)読まなくちゃ!
『沈まぬ太陽〈2〉アフリカ篇(下)』
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