2002年08月31日(土) |
スーザン・バーレイさくえ 小川仁央訳『わすれられないおくりもの』★☆☆☆☆ |
『わすれられないおくりもの』 スーザン・バーレイ 小川 仁央 評論社 (1986/10)
基本的には、本は読んだものしか買わない。 ほんとうに気に入ったものしか手元におきたくないから。
でもこの頃オークションで「名作」が安く出ているとゲットしてしまう癖がついていて、これもその1冊。
で、どうだったかというと、私には、いまいちだった。
すごくいいよ、泣けるよ、なんて言われてると「ほんまやな、絶対泣けるんやな、ぜったいやで」と反骨精神(じゃないって。ただの性格の悪さやって)を持って読むことになる。 この本も、期待をしすぎたみたいだ。
泣けなかった。
泣きどころがわかると、かえってさめないか?
こりゃー泣けないよ、と思いつつ、ぐっときそうになった。
それは、こんな風に思い出を語ってはもらえないだろう自分のことを思って。 そこを見つめると、胸がつまる。 他の人もそれでうううって泣いているのかもしかして???
みんなひとりひとりに、たからものになるような思い出を残すなんて、そんなことできる人って、そんなにいる? いるはいるだろうけど、そんな人が亡くなったことでうううってくるの? (身近なら泣けるだろうけど、このお話のカエルやウサギに感情移入して)
私はアナグマにも、カエルにもウサギにも、キツネにもモグラにも、気持ちが添うことができなかった。
今は「時期」じゃなかったのかもしれないね。 また「時期」が来たら読んでみよう。
『わすれられないおくりもの』
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