ダレン・シャン サンデー版
あー、一時期本屋でハードカバーが平積みされてるのを見たなあ、 同人でも旬ジャンルだった時期があったらしいな。内容は知らんけど。 児童書ブームが下火になってんのに今頃漫画化するのはやっぱり、 文庫版とサンデーの売り上げの相乗効果を狙った 抱き合わせ企画なんだろうな。 サンデーはプッシュしたいみたいだけど描いてるのが新人じゃ、 どうせたいして人気も出なくてすぐに打ち切られるか 空気化するのがオチだろうな。 こんなんで何ヶ月も自分のオリジナルを描かせてもらえなくなる新人も、 ほんと良い迷惑よなあ・・・
て、実は思ってました。最初は。
なにこれなんかこの先の展開が読めないつうか想像の右斜め下 14度あたりを行かれるかんじ。なんか気持ちワルくて気持ち良い・・・・・・
ああ、買ったさ。文庫版、今出てる分3冊ともな! 小学館にはもう踊らされないぞと思いつつもいつも踊らされっぱなしだよ!
原作を最後まで読んだ上で改めてサンデー版を読み返すと、 サンデー版作者の新井神の超アレンジっぷりを改めて神かと思う。 スティにものすごい顔をさせたり(←お前の方がよっぽど化け物かと)、 ものすごいセリフを吐かせたり、躊躇いなくダレンを刺させようとしたり、 原作のそこそこ重要エピソードをガンガン削りながらも 「小さな殺意」の回はまるまる1週かけるなんて大英断をやっちゃったり、
新人が手探りでやってる感じじゃないんですよね。 この人、「判っててわざとやってる」・・・!
編集サイドに余程しっかりとしたブレーンがいるのか、それとも企画を 貰う前から作者が原作のファンで、「オレだったらこう描く!」みたいな 確固としたイメージが既に出来上がっていたのか、 なんなんだろうと思って検索をかけてみて、サンデー公式の バックステージを読んでああ成程と合点がいった。 この漫画、作画は兄の隆広さんなんだけども、キャラデザインとか 演出の面では弟の淳也さんがかなりネタ出しされてるようで。
絵柄の推移やダレンの性格の揺らぎに新人らしい不得手さを感じさせつつも キャラデザインやシナリオ構成の改変や演出があんな豪胆だったのは、 (そのギャップがまた気持ちワルくてキモチイイんだけど も!) 実質二人で描いてるようなものだったからか。 弟さんにしてみりゃ、悪く言えば他人事なんだから、思い切ったことも できるわなー。そりゃ。 新井神は兄弟神だったわけやね。
とりあえず今心配なのは、今はサンデーもプッシュしてるだろうから 掲載順位は前の方にあるけども、実際に人気は本当に 出てんのかどうかと言うことです。 (「ある程度」は出てんだろうけども・・・文庫版の発行が終了しても 映画化の話しがポシャっても、サンデーでは連載を続けてくれるくらいの 人気じゃないと困るワケよ) 最終話までサンデーでやって欲しいよなあ・・・ 新井弟神がどんな海賊服をデザインするのか早く見たい。 新井兄神が描く16歳ダレンを早く見たい。 それから新井兄弟神があの原作最終話をどんなふうに受け止めて、 どう解釈してどんなふうに漫画化するのか、ものすごく見てみたい。
2006年10月28日(土)
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