青の階

2004年08月31日(火) 夏の終了猶予

明後日はもう旅立つというのに
今日の朝、スーツケースはものの見事にからっぽだった。
荷物を詰める前は大きすぎるように見えたスーツケースが
実際服を入れてみると案外小さく見える。


海辺で夜のはじまりの空を見ても、
シロップたっぷりのチャイを飲んでも、
下界の光が星のように瞬く山の夜でも、
満たされることがない
ぱちぱちとはじけるような気持ちを
抱えっぱなしでいる
今年の夏は8/31で終わらない
南国に出向いて夏の延長戦をするから


*写真日記のリンク先が変わりました
*ライコネンが勝ってうれしい!



2004年08月30日(月) AM3:00

嵐の中
吐き出した熱情も
膨らんでいく虚しさも



2004年08月27日(金) だらだら上り坂

ばうわう!旅行の準備が進まない…!
ロシアのテロや近付く台風にガタガタしながらも
友人と9月2日から旅行に行く予定です。
足は何とかそれまでには普通に歩けるくらいにはなりそうです。
よかった。
両足でちゃんと歩けるってやっぱりありがたい。
買い物に行くのも面倒くさくて
買いだめ→食っちゃ寝→オリンピック観戦→寝
という最悪の生活パターンに陥っていました。あぶない。

隣の部屋の友達(夜行性)も実家から帰ってきて
夏休みも半分過ぎたんだなあ、とちょっとしんみり。
でも高校の頃と違って今回は9月も休み!
存分に有効活用して楽しんできます。



2004年08月25日(水) スカーレットの罅割れ

スカーレット
爪を割ったときの色を思い出す
足に包帯を巻いた人間や
松葉杖や白い杖、車椅子に
おおむね他人はやさしい
肺から空気が漏れるあの子には
しばしばきびしいクラクションが鳴る



2004年08月24日(火) 醜くても本物がいい

足は靭帯損傷のようでした。
靭帯を痛めるようなことには全く心当たりが無くて
医者もわたしも首をかしげながらの治療でした。


しゅわしゅわしゅわしゅわと蝉の声が降っていた。

病院の待合室には大きな水槽が置いてあって
遠くからその中を
青や赤や黄色のカラフルな色の塊が横切っていくのが見える。
綺麗だな、と思っていた。
けれど近付いてみるとそれはただの映像で
しかも熱帯魚だと思っていたのは海月だった。
水槽の形をしたTV、海月を映したビデオ。
海月は嫌いだ。

眩暈を感じて外に出ると、
急に蝉の声が止んだ。
降るような蝉時雨など…なかった。
蝉の声だと思ったのはエアコンの空気が擦れる音だった。



2004年08月23日(月) スピカ

テレビを点けっぱなしで寝てしまったようだ。
金メダルおめでとうございます、という声で目が覚め
はっと時計を見るとその針は午前三時少し前、
ちょうど魂の時刻に差し掛かるところだった。
昼間、
時折雨の降る憂鬱な天気に
痛みの引かない足を抱えたまま
わたしは連れ出されたのだった。
長い間、手に入れたいと切望していたものを買い、
滅多に食べることの出来ない豪華な料理を食べ、
山の中腹から木々の間を透かして夜の街を見た。
空気が揺らぐとその光がちらちらゆれ、
月光に照らされた波頭のようだと思った。

呼ぶ声が聞こえた。
わたしの中の一番深いところをたゆたう音の流れが
ざらざらと感情を擦って
静かに鼓動が高まっていった。



2004年08月22日(日) ポラリス

すぐだ、
すぐに攫いに行く、

運命よりも早く行く
北極星向き最短航路で



2004年08月21日(土) 腐った水

エメラルドグリーンに腐った水
足を浸けたところから
白く爛れていく


午後
遠くのヒグラシ
青い魚が
跳ねて崩れた



2004年08月20日(金) 消せない熱

足は相変わらず痛むままで、
今日は一日家でぐうたら休んでいました。
本を読んだり寝たりオリンピックを見たり。
一人暮らしの初めは「独り言なんて言わない」と思ってたけど
今は「痛い痛い痛い」と叫んだり、
オリンピックを見ながら、ぎゃ!とかわっ!とか呻いたり
割合一人でうるさく過ごしています。
いやだなあ、この調子だともう半年後には
センテンスで独り言言うようになりそうだ…。
週末には大阪に帰って友達と漫画探しに行く予定だったのに
この足じゃとてもじゃないけど大阪まで動けない。残念だなあ。
というか9月に入ってすぐに大学のクラスメートと
南の島に旅行に行く予定なのでそれまでに治って欲しいです。
空港とかホテルで読む本買わなきゃ。
何がいいかなー。



2004年08月19日(木) 右足の叛乱

足が急に痛くなってきて
とうとう歩けないほどになってしまったので
病院で湿布をもらって(原因は結局よくわからなかった)
家でおとなしくしていることにしました。
最近あっちこっち西へ東へうろうろしていたので
少し休めということなのかもしれません。
今こそ夏休み用に買い溜めしていた本を読むときだ!というわけで
静かな午後の読書タイムを楽しんでいます。

北村薫「ターン」
中学か高校の頃、夏休みに図書館から借りてきて読んだ。
これがわたしの初めての北村薫。
ちなみに高村薫はまだ読んだことがない。
エルヴェ・ギベール「赤い帽子の男」
読みながら何度もうつらうつらした。
つまらないから寝るのではなく、
意識をゆらめかせることが読書の一部となっていた。



2004年08月17日(火) 自転車に住み着くなかれ

大阪に一週間ほど帰ってきました。
歯医者に行ったり友達に会ったり、
あんまりゆっくりはできなかったけれど楽しい帰省になりました。

高校時代の友達だけでなく中学時代の友達にも会っちゃいました。
4年半ぶり?
ちっちゃかった子が随分背が伸びていたり声変わりしていて衝撃…!
あちこち歩き回りすぎて足が痛くなったものの
湿布を貼ってまたしつこく歩き回って会えるだけの友達に会って満足です。
免許取得中の友達が何人かいて
話しているうちにまたやる気がでてきました。
だらだら教習所に通っているので仮免すらまだ遠いのですが
がんばって免許が取れたらみんなで遠出したいな。
で、明日は技能教習の予約があるのですが
なんか大雨くさいので心配です。
今年は関西もよく大雨が降りますね。

今日自転車に乗ってしゃこしゃこ漕いでいると
右腕がなんだかもぞもぞする、
ふと目をやってみると大きな蜘蛛が…!
慌てて腕をぶんぶん振って払った
…つもりでいたら実はまだ背中にひっついていて、
しばらくまた進むと今度は左腕に蜘蛛が…。
仕方なくつまんで確実に遠くに放り投げました。
ううう、田舎……。
ここでは2日自転車を使わないと蜘蛛が巣を張る。



2004年08月09日(月) おしらせ

大阪に帰るので一週間ほど日記がストップします。



2004年08月07日(土) 平手打ちのような雨

小学校の時の修学旅行で行ったところに
もう一度行きたい!というわがままを知人がかなえてくれて
長野の山を満喫してきました。
立ち止まっていると、みるみるうちに雲が流れて
遠くの山がかすんで、晴れて、またかすんで
空も曇ったり青くなったり白くなったり灰色になったり
いつまで眺めていても飽きのこない景色でした。
で、それはいいんですが、
帰り道で想像を絶した豪雨に遭い、
(それもそのはず、後で知ったけれど警報が出ていた)
避難した先のパーキングでは停電にみまわれ
ナトリウムランプも消えた暗い高速を疲れた気分で戻ってきました。
疲れた…。


平手打ちのような雨
一瞬見えた雲の切れ間に
青く深い切込みが
…メキシコのマリアの幻視を見たよ



2004年08月06日(金) 僕のリオット

排水溝の上
オレンジと黒の髪
とぐろを巻いて絡んでた
僕のリオット
軋む衝動
地球の裏の星空も見える



2004年08月04日(水) 青い巣

午後、薄暗い部屋の窓際に置いたベッド
薄青のシーツに水色のタオルケットをぐしゃぐしゃにした中で
うとうとまどろむ
時々目覚めて本を読んだり
テレビをつけてみたり
それにも飽きてまた寝てしまう
ああ、
ペディキュア塗らなきゃ

空っぽの頭の中だから
夢を詰め込むところは沢山あいている



2004年08月02日(月) わたしをだめにする火と暑さ

朝ごはんを食べた後いつも吐き気がするので
これは台所…というか流し台が汚いせいじゃないかと思い
流しまわりの大掃除を決行したんですが
やっぱり吐き気は変わらないのできっとただの夏バテだ。
冷蔵庫もついでにちょっときれいにしたら
青と赤と緑の三色のカビが生えているなんだかよくわからない物体も出てきて
ますます胃がひきつった気がしました。
はやくゴミに出したい。

明日から試験期間は休んでいた自動車教習所に再び行き始めます。
クラッチ操作は難しいけれどやりがいがあるし
運転していて退屈しません。
夏休みだから人が多そうだなあ。


電話も手紙もメールもなくていい、
それでも勝手にうれしくなる
あの山の向こうにいるのかと思う
この入道雲が見えているかと思う
空はおそろしく白く光っていて
目を細めてもまだ辛い
肌がちりちり焼けていくのがわかる
叫びだしたくなるほど熱い中
待っている



2004年08月01日(日) 自分の目で見たい

日付が変わって、ニュースキャスターが
「8月1日午前0時のニュースを…」と言い始めたとき
年が明けたかのように感激しました。
やっと今日から夏休み、
久しぶりに会う知人と京都をうろうろしたりして満足です。


ドンドンと大きな音がしていて
マンションの下の騒音か、それとも雷かと思ったらそれは花火で
遠く、山のほうで打ちあがっているのが視界に入り
あわてて窓に駆け寄った。
カーテンと窓の間に挟まってそれを見ながら、
あ!と、携帯をひっぱってきてカメラ機能にして構えた。
友達が前も花火が見れなかったと言っていたので。
見せてあげたら喜ばれるんじゃ、と思っただけなんだけど。
それでも花火を横目に見ながら
携帯のカメラで写真写してるあたしはちょっとかっこ悪いと思った。
新歓祭の時に大学で花火が上がったとき
花火を写そうと構えた携帯のライトが沢山、
ホタル族みたいにゆらゆら揺れていた。
あのときは笑ったけれど、あんまり人のこと笑ってられない。


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