あきれるほど遠くに
心なんか言葉にならなくていい。

2004年10月31日(日) なくさない





あのひとは

 すいません

と言う

あのひとは 何度も

 すいません

と言う。

こころをゆるすともだち と

やわらかな声で話をする

高くにある窓をみあげる

硝子窓が降り出す雨ににじんで はいいろに くもってみえる。

電車は

雨の中 僕を乗せて

たそがれの町中を はしってゆく

今生の別れかも、と

もう

2人に言った。



 *


今日はおしるこを買ってもらいました。
今日はケーキをもらいました。
今日はカンガルーのぬいぐるみをもらいました。
今日はシガレットケースを買ってもらいました。

昨日は半日くらい、みんな他人の金で動いた。
少しずつ利口になっていく。

何だ、僕。
今さらしんどいって言うのは反則だろ。



手袋を片方、バスの中に置いてきたみたいだ。




↑黒手袋じゃなかったらどうかな。

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2004年10月30日(土) 恋しさに反乱



夜半。
家から遠くで、酔った頭を抱えている。
知り合いの煙草を1本もらう。軽すぎる。
身近に煙草を吸う人がいるとたぶんやめられないだろうな、と思う。
白い息を、吸って、吐き出す。
こんなものか、と思って、
煙草の火を消す。


終電近く。
このまま誰かの家に転がり込もうかな、と思って
だけどそれができなかった時の事を考えてちょっと泣きそうになる。
ここで泣き出したら本当にみんな同情してくれてしまう、と思って
暗い地下道を早足で歩いていく。


べろべろに酔って家に帰る。
電話が光って見える。
枕に頭を落とすと本当に静かな夜。
静寂がうるさい。
今日は煙草を2本吸った。
雨の中、咥えた煙草に火をつけて、臭い煙を吸って、こんなことちっともカッコいい事じゃないんだと思った。
当たり前だ。


今日はすごく可愛い子がいた。
なのに名前も電話番号も聞かずに帰してしまった。
今の僕、たぶん性欲とか無いなぁ。
操られるように恋をするのではイヤだ。
人肌に飢えたように恋をするのもイヤだ。
恋は衝動と気の迷いの結晶でいい。
自分がニュートラルの状態になるまで待っている。







だけどだけど今日、ほんのすこしでも泣きたかったな。






↑転がっている。

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2004年10月29日(金) 行こう。



くもりぞら。
月はぼんやりと光だけ、雲に映して
なまぬるくやるせない夜だ。

たくさん、ヒトにメールを送る夢を見る。
必死になって携帯の送信ボタンを押している。
返事は見えないのに、何度も何度も同じような言葉を打つ。
『西方浄土』
何の脈絡もなくシェイクスピアみたいだ、と思う。
どこかしら。シェイクスピアみたいだ。

ちりちりと胃が痛む。
だんだんここも窮屈になってきたな。


 **

そういやこないだTOEICの結果が返ってきました。
思ってたより良かった。
てか最後の15問解けないでいてあれだったら全然気にしない。
しかし英語を読むスピードが落ちている。
ヒアリングは満点に近いのにさ(ちょっと嘘)。


なんだか秋の京都は色々面白そうだ。
映画日和〜キモノ座☆とか。
時間があれば「夢二」が見たい。






↑牡丹灯篭みたいだ。

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2004年10月28日(木) ぼろぼろ。




僕はぽろぽろ泣く。
救ってほしい。
助けはいらない。
どちらかわかるなら苦しくなんかない。と思う。
咽ぶ。
つらくない。
つらくなんかない。
明日また朝を迎えて起きて仕事に出てそれをずっとずっと繰り返して、って思うほうがずっとつらい


馬鹿だなぁ、僕。
嘘つきな自分を結局わかってもらえなかった。
これからかなり目の色が変わりそうな予感。
自分を安売りだってしよう、
憎まれもしよう、
今までだってそんな風に生きてきたんだから、って顔で飄々としていよう、傷まみれの指先が更に馬鹿馬鹿しいくらい傷んでも。
だって大切にしてくれる人はいない、
大切にしてもらいたい人はいない。


こんなにわあわあ泣くのはどれくらいぶりかな。
Kが死んだ時にも泣かなかった。
泣けなかったのだと思う。
位牌の前でぼろぼろ泣いた時も、自分が許せなくて必死でこらえた。
泣くのならいつか死んで謝れる日に、と思って。
だけどきっとその日も許されないのがわかって泣けない


さかむけがいっぱいできている。
血圧20ばかり低下。






↑ひとりきりでわらう

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2004年10月27日(水) さめざめ



朝方の雨は昼には上がっていたらしい。
夜、冷えに冷えた空気を噛みしめながら歩く。

朝から夜までが長いよな、と思う。
そして夜から朝までが長いよな。

馬鹿だろ、僕。
正直に。
正直にあのヒトが好きだと言って、だけど報われてないし。
死んでしまおう。


言葉なんか邪魔だ。
それ1つで大騒ぎなんかしてしまうし。
事象だけあればそれでいいじゃないか、って。
思ったり。
するのに。



生きてたくないなぁ。
これは素直に。
素直に思って、
あぁこれが登校拒否の一歩手前か、と思う。
うん。
そろそろあぶないかも。
消えてしまいたい。







↑打算だ、打算。

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明日も僕が打ちひしがれる側。




2004年10月26日(火) いとしいひと



ここにある このからだは
たぶんどちらかと言えば
やさしいもので

ここにある このこころは
たぶんどちらかと言えば
やさしくないもので




今日あるこころが明日には
とけてなくなってしまうのを知っていて
それでも
あのひとが好きと言う
あのひとが好きと言う
あのひとが好きと言う


皮肉なのは
求めるものを それが何処にあるのかを
僕はちゃんとわかっていて
それでも手を伸ばさない
それでも助けを求めようとしない事実。


そうです、
僕は自由だから
どんな苦しみも選ぶことができる。







↑傲慢だね。

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たとえばそれを
罪と言うなら

僕は確かに罪深いのです



明日のために嘘を
生き続けることは少しずつ死んでいくこと。
そして少しずつ忘れていくということ。



2004年10月25日(月) 見得




現実はまだらに侵食されてあのひとの白昼夢。
喉が少し、いがらっぽい。
フィルタをとおした煙は何故だかすごく透明で、僕の奥深くまでうすい白に染めていく。
昔、
僕の隣で煙草を吸うのなら、1本ごとに僕にキスをするんだよ、と
少しこわれたみたいに笑う人に言った。
そのことを
あのひとに言えなかったのをまだ
すこし
悔やんでいる。


フィルタを通さない煙はこんなに臭くて汚い匂いなのに、
唇から吸い込む息はぴりぴりと冷たく舌を灼く。
そろそろ僕は満ちなければならない。
この心になんにもなくて空っぽだったって、
うすくケムリでも満たして、すると僕は透明ではないのだから透明人間にはなれないのを思い知るだけ。

お守りは、もらった。
僕はあのひとに、何か一つでも僕の初めてをあげたかった。
つきつめると本当はただそれだけの、
こと
なの かも しれない。







↑昔はあんなに怖かったのに。

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うん、いい男だ僕。
あのひとの前では、たぶんいちばん。



2004年10月24日(日) 月のむこう





隣で、
あのひとの眼が月の裏側を透かすように澄んでいくのが
とても美しいと思った。


手のひらから薄くタバコのにおい。

あのひとはまず帰りの切符を買った。
それで、このひとは戻っていく場所のことを考えているのだと思った。
どこか遠くへ行きたいのは僕だけだ。
きっと。



だんだんと食べ物を受け付けない身体になる。

なんだか痩せた。








↑若紫でもいいな。

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2004年10月23日(土) 疲労骨折





ふるえている、ひとのゆびをどうしてだか折ってしまいたいと思うのと



ふるえもなく従順な、つみびとの目をしたひとの首を絞めてしまおうと思い手を掛けてやるのと



意図的に、
「手を
    つないであげようか」

昔のように笑みながら話すのと



いつだったか犯した罪の話ができなかったことを悔やむのと



生きていることは生き続けていることは何故だかすごく罪深く思うのだということと



あいするのに疲れたのだ

思うことと








↑誰か、泣いてください

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2004年10月22日(金) たてまえ





真実なんてものは存在しないと気付くには少し遅すぎたかもしれない
ただ大事なこと
たとえば空は青で
母は愛で
人間には善人と悪人がいる
ということが建前だということくらいは
かなり早くから知っていたというだけの話








↑神の否定と再構築。

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2004年10月21日(木) フェラガモ



よる。

風があり寒い。
家に帰ってスープを少しだけ食べる。
冬は好きなんだ。
昼が短すぎて、明るい外を歩くのはとても尊いものになってしまうけど。
手袋も好き。
明日は薄い、黒い皮の手袋をしていこう。
それで頬を包み込むと、自分ではない誰かの手に思える。

よる。

Q、電話をありがとう。
うまく外に吐き出せない人間でゴメン。
それ以前に不精な人間でゴメン。
あなたがいてくれてよかったと思ったよ。
天の邪鬼なのは昔からだけど、外界に向ける意識が極端に少ないのが僕の欠点だ。
そして笑い飛ばすあなたの強さに憧れる。

よる。

内側を空っぽにする。
新しい香水のかおりを吸い込む。
目覚めるように、祈りを少しずつ削いでいく。
少しばかり自分を捨ててみよう。
唇を、
こじあけて。
誰もの視線を背に受けるように、僕はいちばん先へ立とう。






↑そして朝焼けを見る。

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 **

左腕がイカレている。
不用意に伸ばせなくて困る。



2004年10月20日(水) 甘えるな僕。



甘えるな。

自分の弱さも己にとっては自己愛の対象だけれど、そんなの表に見せるべきものじゃない。
だからもう僕は口を閉ざそう。
あのひとはいない。
最後まで、僕はただの馬鹿でしかなかったけど、
それでもこの痛みを傷にしないように、僕は顔を上げねばならない。
これは傷じゃない。
僕が恥じるモノでも、あのひとが悔やむモノでもない。

僕が静かな情熱なら、祈るのはただ、己の自制心が揺るぎませんようにと。
此処に秘めるものが露わになりませんようにと。
たとえ明日、最期の日が来るとしても、それを知るまでは押し殺すこの心が細く永くあえかに息づくのをそれだけを僕は許そうと。

そして僕は悔やまない。
何もかも、僕自身が選んだこと。
あのひとのいない今日も、あのひとのいない明日も、激しく願う心も、
全て僕のモノ、僕だけの。

不変を僕は信じない。
けれど永遠を僕は求める。
きっと、最期の日まで。


 **


神様、 かみさま、 
 貴方に助けてくれなんて祈らない







↑甘いのは僕ですか。

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2004年10月19日(火) 原罪




夜半、雨漏りの音がする、と思って目が覚める。
ぴつぴつと、したたる雫のような炭酸の泡のはじけるような音。
原因は久しぶりに点けた暖房器具の作動音のようだったけど。


枕元のらいおんを抱き寄せる。
ほのかに、とてもほのかにあのひとの匂いがする。
そこにあるだけで、
部屋にあのひとの気配が満ちる。



     まるで、 あのひとがそこにいるよう


 **


この、心が
もし詩にならなければあのひとは何と言うだろう。
だけどそれでいいのじゃないかしら。
それくらいしか、
僕があのひとにできる復讐はないのだもの。


だけど僕にはわかっている。

たとえ僕が、あなたのために詩を捨てる、と
そう言ったとしても、

あのひとは一瞬その罪業の甘さに打たれて言葉を失くすのだ。

どんなにその後の否定が激しくとも、
その一瞬が雄弁に物語る。
皮肉なのは僕も同じ類の人間だということ。

生きていくのに必要なのは幸福ではなくて罪の意識だ。

つまりは原罪を謳うことが人をようやく生かしめているという事実。







↑愛?

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2004年10月18日(月) らいおん






こんなに、
つらいことなら、

もう一生、
恋はしたくないとおもいます。






 **


手が、あんなにふるえるのは、ひさしぶりでした。









↑今となっては、

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2004年10月17日(日) 息がしたい



あぁ、なんかもう最悪だ。
うまくいかない時は何をやってもうまくいかない。
そんなふうな。


何が足りないかって、
やっぱり僕にはまだ、
愛されない人間である旨の自覚が足りない。

これだから、
誰かを好きだなんて口に出すもんじゃないと思ってしまう。


 *


わかった、
弁解はしない、
言い訳もしない、
それで全部収拾がつくのなら、
僕は一生この口を噤もう。


 *


今日会えたら、
たくさんのうつくしいものの話をするはずだったのに。
それらの余波を手渡すはずだったのに。
それで窓の外はあっという間に夜になってしまって僕を閉じ込める。
僕の心も、言葉も、うまく伝わらないことにもう今さら何の悲しみも持つはずは無いのだけど。





↑何のための土産だろうね。

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2004年10月16日(土) 金遣い荒いし。



うつくしいもの、を。
見てきました。

ここんとこ美術館づいてます。
先週の土曜にも2ヶ所ばかり。
今日は大塚国際美術館に。

てかぶっちゃけ遠い。
そして高い。

でも中を見て回ったら、そゆ些細なことはどうでもイイ、て感じになってました。
だって広いし!展示品多いし!
単純に展示室の順路の全長、約4km。展示品数1000超。
半分くらいで満足、してしまいました。
の、残りはまた今度にしよ・・・(←ヘタレ)


高速バスで鳴門公園口まで。
そこから海沿いの高台の小道を徒歩10分くらいで到着。
木々生い茂るアップダウンの多い道なんですが、足の上をトカゲが走り去ったりヒト気が無かったりで、・・・でも天気は良かったのと海風が気持ちよかった。
で、見えてくる白亜の建物。
入館して順路の一番最初にあるのがシスティナ礼拝堂の最後の審判の環境展示、これにやられました。
すげー、でっかい。
環境展示というのはまぁ、僕からしたら、実際の絵画だとかが存在する状況に近い形での展示を差すのだという認識なんですが、それにしても凄い。
めっちゃ写真とって来ました。
今日1日で100枚以上撮ったし。
あ、ここの絵は全て陶板なのだそうです。
だからフラッシュを焚いても色褪せない!というのがポイント。
手でさわれる、というのも。

個人的に面白かったのは、「受胎告知」をあつかった作品ばかり集めたテーマ展示。
これについてはまた今度書こうかしらん。


悔しいのは、帰りの切符を買ったその時から、帰るべき場所が定められてしまったように刻限を気にする自分がいたということ。
あぁいうところでは俗世を忘れたいものです。
うん。
でもまた行こう。
たぶん見落としてる部屋とかあるし!





↑知らないヒトもいるみたいなんです!(笑)

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2004年10月15日(金) 生まれながらに




今日は間違えた。
たくさん、

朝起きれば寒々しい空気に、
食卓に並んでいたのに食べられなかった冷たいトマトに、
郵便局に行けば書きあげていなかった振込用紙に、
家に忘れてきたバスの定期に、
1800円を払って入ったホラー映画に、
映画館で買った冷たいままのホットドッグに、
花屋で作ってもらった花束の出来の悪さに、
不意に友人に漏らしてしまった自分の愚痴に、
自分の無神経さに、
買ってしまった500mlの紙パックのカフェオレのクソ甘さに、
友人に渡し忘れた土産物に、
母親に作ってやったのに父親にだけ作るのを忘れた鍋焼きうどんに、

なんだかもう遣り切れなくなってベッドに丸まってみる。
僕が幸せになれないのは僕が幸せを望まないからだとしたら、それはなんだか優しい神の御技だ。
ひとりになると無性に淋しくなってそんなことを考えて。
階下から父親が不貞腐れながら作ったらしいインスタントラーメンの匂いが上がってくる。



明日は遠くへ行く。
海を渡って、遠くへ。
どうしようもなく美しいものが見たいのだ。
その美しいものの前にひとりぬかづいてみたいのだ。
だからさようなら、今日。
さようなら、明日。
僕は確かに沢山のモノを諦めた。それを悔しいとは思わない






↑祈れ。

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2004年10月10日(日) 木偶



見つめる目はただの穴
ここにいる私はただの木偶
動かされるままに動き 生かされるままに生きて
遠い目をする
最後まで
微笑まない



痛む手が少しずつ減り
絹糸の髪が少しずつ抜け
とりあえずここにいるのは自分ではないと思って



2004年10月06日(水) Neutron


たんじょうびまえ。

なんで未だに誕生日が特別な日だって錯覚を抱いたままなんだろう、とか
明日のために今日はがんばろう、とか
なんだか妙に眠い夜だ、とか
いろいろぐるぐる思考は回るのだけど。

若干ひりひりする腕の皮膚にあえて触りながらぼんやり。
そういや今日は久しぶりにカフェNeutronに行きました。
ニュートロンのシナモントーストは絶品。
あそこに行くといつもギャラリーを覗いて帰るのだけど、今日は偶然豊原エスさんの展示で驚いた。
そして偶然福島菜菜さんに会ってなおさら驚いた。
うにゃ。
びっくりだったにゃ。

ニュートロンはすごく好きなカフェだ。
いつも適度に混んでいる(適度に空いている、とも言う)。
夜は夜の、昼は昼の明るさで、南向きの温室のイメージ。
食べ物が美味しくて飲み物のグラスが大きい。
カウンターで注文の形式なので適度にほったらかされているような気分。
遠くない厨房からおいしそうな匂い。
椅子が心地良くて長居して手紙も書ける。昔は1度、ランチとケーキセットで長居して5通も書いた。
8割くらいは1人で行く。
好きな人を連れて行ってもいい。
大事な友人を連れて行ってもいい。
ギャラリーを見ている横顔で、その相手の自分にとっての重要度がわかる気がする。
それも切ないけど。


家に帰って髪を洗う。
このあいだ切ったばかり。
このまま寝たら、きっと気持ちいいだろうな。
にゃ。
僕今日も幸せだったにゃ。






↑行きたいところが増えた

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2004年10月04日(月) 執念深いとでも言って



買ってしまった展覧会のチケット。
これ一体どうしよう?
どうすればいいんだろう。
「あれ全然良くなかったですよー!」と言われてしまった絵を、僕は見に行けばいいんだろうか、一人で。
あのひとは自分の何が僕を傷つけるかを知らぬのだ。

 その無関心が一番、


忘れてしまえるあのひとを妬む。
何だろう、僕はあれであのひとを許したことになるのだろうか。
あのひとは許されたかったのだろうか。
そうではない気がする。
僕はあのひとを許す気があるのか。
そしてあのひとはそもそも僕に悪いなんて思っていたんだろうか。

 神様、








↑すくわないね。

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2004年10月03日(日) 大理石の指



掛け違えたボタンのような日。
幸せでなかったわけではないけれど。
自分が何処に行けばいいのかわからない、というのは限りなく不安な感情だ。
それを感情と呼んでいいのかわからないけれど。
人ごみの中で立ち止まってしまう。
そうするともう、行き交うヒト誰の顔も全て見知った顔に見えてしまって、自分が世界中から無関心を貫かれているような錯覚に陥ってしまう。

陽の光が美しい日でした。
掛け違えたボタンのように。


 **


帰り道、銀色のトランクを買って帰る。
しかしトランクをビニールの袋に入れてくれるとは思ってなかった。
これまた銀色のリボンを掛けてくれて、にこやかで頼りなげに美人なお姉さんは僕に、巨大な白い袋を提げて帰れと言わんばかりに差し出す。
いや良いんだけど。
家まで歩いて5分もかからない場所だったし。

銀色のちゃちな鍵でトランクを開けてみる。
旅行に必要かもしれないものをとりあえずだんだか放り込む。
これでたぶん1週間は楽しみな日々で埋まるはず。
行きたい場所が増えた。
欲しいものも。



雨が降るといい。
部屋に降り込められてしまうくらいに強く。
世界の終わりみたいに空が暗ければいい。
その中にあっても花の香りが甘ったるく香っていればいい。
薄暗い部屋を照らすのは稲妻であればいい。

雨が降ると、いい。






↑そんな覚悟。

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2004年10月01日(金) 眠っていてもいい



しばらく死んでいました。

と言ってもいいと思う。
超絶忙しい日々。時折発狂しそうになる。時たま泣きそうになる。
ねむねむ。
睡眠時間が短くても大丈夫になった、かも。
不意に、なんであのひとがここにいないんだ?と思う一瞬。
目が醒めたように。
目が覚めてしまったように。
まだ此処に希望がある、という状態に安堵している。
僕は。
少なくとも僕は。

 **

IDとパスワードをなくしてネット上でのmailbox使用料金閲覧ができなくなって早3ヶ月。
参ったなぁ、と思いつつも、IDとパスワードの再発行がしたいなら昼間に電話しろ、と言われても無理なんだよなぁ。
世の中の理不尽さに腹を立てたり。
いや、確かに嫁さんって必要だよな・・・とか思ったり。
・・・ここでの[嫁さん]はかなり[家政婦]といった意味合いを含んでいるので用法としては好ましくないですが悪しからず。
まぁ余分な料金取られたりしてないし。
いいでしょ。
(といって忘れてしまえるのでいつまで経っても進展しない)

 **


久しぶりにチョコレートリキュールのミルク割を飲む。
うまうま。
今日もそんなに悪くない一日だった、と思えるから明日の幸せは貴重だ。




そういえばもうすぐ僕、誕生日なのです。




↑別に、何か剥くモノでもいいよ!(瞳きらーん)

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