総じて言うならキスが好きだと思う。 触れるか触れないかわからないくらいの。 目を閉じたまま、自分というものが溶けていってしまうようなのが。
僕は昔から肉体的接触というものに臆病で。 慣れてなくて。 ぎくしゃくする身体が馴染むのに長くかかる相手もけっこういるし、そういう相手のたいていはダメだ。馴染まない。 なんてゆーか、ガード堅いのです。 自分の親しむモノに対して。 うん。 だけど馴染まなきゃいけないこともあるので。 葛藤も大きい。 つらいけど。 ・・・でも自分を甘やかさない。ヒトに見えるところでは。 見えない場所でほっと、肩が少しゆるむ。
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読む本がいっぱいありすぎて嬉しい。そして少し苦しい。 優先順位がつけられない。
もうすぐ誕生日です。あと一週間。 ほしいものリストを作る。 どれだけをヒトに貰ってどれだけを自分で埋めるのかわからないけど。 でもこうやって形にしてみると、案外ささやかだなぁ、と思ってちょっと嬉しい。 身の程に合わない願いとか望みとか持ちたくないから。 己の分というものをわきまえて生きる。 って、僕は大切なことじゃないかと思う。 分不相応な望みは見苦しい。
実のところ、壊れていくのを誰も知りはしないのです。 何か。 大切で仕方のないものが。 思い出とか。 世界とか。 心とか。 束ねられたシナプスがほどけていくような、吊られた薄い蚊帳にナイフで一筋切れ目を入れるような。 そんな静かな狂気のような破綻。
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音楽。 そういえば水琴窟好きだったな、と思う。 旋律に調和があるならある、無いなら無いほうがいい。 うー、癒されたいのかな、僕。 じゃなくて疲れてるのかな。
EMINEM、兄貴にネットから落としてもらったMP3で部屋に流す。 何て歌ってるのかはわからないけど、長時間聞き続けているとうるさいなぁ、と思う。 好きな音楽はたいてい何かに影響されてる。 それは明確な好みが僕に無いからで。 だから普段はCDや何かに金を使ったりしない。 CDはだいたい、海外に出かける人に買ってきてもらう。お土産がわりに。 それで案外ハズレを引いたことがないのでイイと思ってる。
母国語以外の歌はやっぱり欧米系のが好き。耳にうるさくない感じで。 『世界の車窓から』に流れてる音楽は悪くない。 一度あれですごく気に入ったのがあって、取り寄せまでして買ってみた。 デンマークかノルウェーか、北欧のひとの歌だった。
餌付け。っていいですね。 何がいいねん、と言われそうかな。
あのひとに、美味しかったチョコレートを半分、持っていく。
たとえば隣の家の犬。 ごみ捨てに通りかかる時いつも、乾パンを2コ、放ってやる。 今ではもう、ごみを抱えて勝手口を出ると既に垣根の所で待っている。 きらきらした目がかわいすぎ。 ハスキーでも目が真っ黒なので怖い顔じゃない。 バカちゃんだけどかわいい。 餌付け、してるのは公然の秘密。
まぁもちろん、それと人間とは違います。 美味しいモノの威力ってのはすごいもので、心理学的にも相手を打ち解けさせる効果があるとかないとか。 実際、ヒトから貰ったものを素直に食べるっていうのは、相手に対する信頼を示すんじゃないかと思う。 誰も知らないヒトから飴を貰って食べようとは思わないように。
原始的には獲物の配分でも、僕には美味しさって感動の幇助。
人間はパンだけで生きてないんだから。 って言うとチョコレートで生きてるのもないでしょう?とか。 うん。 違うね。
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青い空と水と緑の享受。 切った髪、そういえばあのひとに初めて会った頃の長さ。
秋の夜長、ってどういう意味か正確には知らない。 だけどなんとなく寝そびれて、 結果的に夜は長くなった。印象として。
眠いんだけどやりたいことをいくつも数え上げているうちに眠れなくなった。 目の奥の辺りに眠りの雲が綿菓子のようにわだかまっている。 素直に眠れそうにないので、 起き出して机のスタンドを点けて、人から借りた漫画を読んでみる。 妙に泣きたくなる本だった。 ちょっとだけ泣いて、 でもこんな風に引きずられて泣くのは今は嫌だと思って再びスタンドを消す。
眼を、 つぶる。 それが一番難しいのだ。実のところ。 ちゃんと眼をつぶっていさえすれば、眠らなければと押し付けられた強迫観念のように狼狽さえしなければ、大体の場合はいつの間にか眠っているものだ。 だからこんな夜も、 泣き続けようと思えば容易いのだけどそれも馬鹿馬鹿しいので、
暗転。
涼しくなった夜に慣れないのか、明け方に何度も覚醒へ浮かび上がる。 馬鹿だね。って自分に言うのってなんだかさみしいね、と思う。 思いながらまた沈んでいく。
早起きはストイックだ。 とても。 惰眠に沈みそうになる体をベッドから引き剥がして、冴えてくる目を凝らしながら朝の青い空気を吸う。 日が昇る前の、蒼白い空が好きだ。 だから早起きは嫌いじゃない。 低血圧で貧血気味の目頭を押さえながら着替えをする。 二度寝をするのは簡単だけど、あえて部屋の窓を開けてぼんやりする。 窓枠に腰掛けて足をぶらぶら。
朝ですね。 たぶん、いつもと同じ。
バスを降りると、山の上からゆっくりと雲が沈んで来ているのが見えた。 もう山はほとんど隠れてしまって、輪郭も見えない。
傘は要らないくらいの霧みたいな雨。 もしかしたらもう、これも雲なのかもしれない。 歩く僕の服を、かばんを、 肩を、顔を頬を濡らし、 前髪と睫毛に白く濁るように水滴がついた。 そこへ雲が、音もなくすぅっと流れてきて、視界を一瞬白く染めた。
立ち止まってしまった。 白く濃い雲はさぁっと晴れて、また深く、を繰り返した。 自転車が、坂の途中に足を止めた僕を追い抜いてよろよろと登っていく。 霧の深さなんか気にも留めないように。 僕に怖いものなんかありません。 ちょっとだけ息を止める。それが隠された本心。 そして僕もまた、自転車の後をゆっくりと歩き出す。
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今日は髪を切ってきました。さっぱりさ。 親には「ますますガキっぽくなったねぇ」などと暴言を吐かれつつ。(怒 まぁそれなりなので僕は満足。 短くなったし。 ふんっ。
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昔の恋人の夢。 4人で旅行に行った先、騒動に巻き込まれて四人みんなばらばらになって、のあと。 僕の所には来ず、友人の所にだけ来たそのひとのメールを見て、 不意に悲しく、悲しくなってしまった。
昨日の夜から、題名は決めておいた。 ひとの価値基準の中で、自分がどのくらいの位置にいるのかは、わかってるつもりでわかってなかったみたいだ。 でも、そもそも誰でもみんな、価値体系が違うので。 あんまりショックじゃない。 あぁそうかと。 そのくらい。
僕は逃避傾向が強いので、もともと詰まってる予定でもすぐ変更してしまいたくなる。 そんなの、本当はダメなことで誰もやっちゃいけないことのはずなのに。 恋人だからって、それを求めてしまいたくなるのは僕が弱いからです。 うん。 だから口には出さない。 かなしいけど。
**
どこへ 行くんですか。
いつかPaorettでみんなでリーディングができるんだったら、僕はこれがやりたい。 問いかけ。 誰もが根源に抱く問いの奔流のようなもの。 それを吐き出して問いかける。
って、何の構想もない夢なんだけどね。 でも舞台の上の登場人物のように、主役であり端役であって名前すらなくても、叫ぶ言葉があるように。 できたらいいな。 いつか。
友人のヲトメな日記を見ながら、「うわー、かわええなぁ(タメイキ)」とかやってます。 なんてゆーか、女のコのそういう『あたしどうしよう』的な弱さって、男にとっては理解不能なだけにえらい可愛いですよねっ。 僕としてはそういう理解不能なモノからは逃げたい性分ですが。 客観的に眺めてられるだけなら可愛がれます。 隣にいると微妙だけど。 ・・・こういうとこが長続きしない要因だったのかにゃ。(笑) でも今は長続きしてるからいいんです! と開き直ってみる。ふ。(死)
**
明日が最終の試験です! 岩打つ波の己のみ!って感じですね。 であであ、玉砕覚悟で。・・・いや覚悟するなって。
って、叫んでみたり。(死
2003年09月23日(火) |
道は厳しいと認識しておきましょう。 |
PCをいじくるのに飽きないままで、そしてHPの更新なんかもやっちゃったりして、これを俗に逃避と言います。はは。 兄貴が置いて帰ったCD-Rを見たりとか。 録音したままだったMP3を聞いたりとか。 前のPCからハードディスクを外してきて新しいPCに付け加えたので、データが見られない!とかって騒ぐ怖れが無くなってバンザーイ。って感じです。父さんありがとう! 僕は未だにパソコン素人なので、やれることとやれないことが歴然としていて、ハードディスクを外したりとかデータコピーしたりとかできません。 初期設定なんかも無理なんじゃないかな。 父さん長生きしてくださ(死
**
ちなみに明日は試験です!わーい。 あと2個、残ってるのでまだ気が抜けないです。 日曜にちょっとしたバイトをするかも。今月ピンチなので。 ・・・でも交通費とか出ないのかもなぁ。 うにゃ。 楽しんでやれたらいいんだけど。
んじゃ勉強してきます!うわぁぁんっ(泣
2003年09月22日(月) |
愛してるって言葉だけで |
だめだなー、目が死んでます。 ノートと本と画面の見すぎ。 あんまりぎゅーっと見ないようにはしてるんですが。 でも勉強しないと終わらないし。そしてやっぱり授業内容の意味わからなかったりするし。 うぅ。 今のところはメガネで保護。 早く寝たいよぅ。
**
ひとつだけ、約束 私の心すべてを 手に入れられると思わないで。
指輪で縛れるモノって何だろう、と椎名林檎を聴きつつ思う。 貞操でしょうか。心の。 でもそんなの、それこそ縛れるはずはないし。 縛られる快感があるってことかな。 誰かの、そのひとだけのものになる心。 それを指輪で縫いつけて再確認する。 ・・・嘘くせぇ。
でも指輪、あると世間的なアピールにはなる。 ね。 それもなんだかさみしい話だけど。
でもあのひとの指輪だけ、この指につける。
2003年09月21日(日) |
なんとなく円い画面。 |
昨日の投票ボタン。 「って本当かよ?」と思った方。 かなり私見が入ってるのであまり人に言わないほうが正解だと思いマス。ははは(って笑うなよ)。
うにゃ。 勉強が進まないー。 昨日の夜にPCを新しくしたので、それから今日の午前にかけては設定変えたりデータの移し換えをしたりでてんやわんやだったのです。 んー、前のPCは4年半前に買ったもので、まぁメモリ足したり色々したものの、買った当初から全体的に動作が不安定だったのもあって父親のところで使わなくなった新しい(比較的)PCに変えたというわけです。 ハードは6ギガだそうで。(←あまりわかってない)安定してます、すごく。 それが嬉しい。 ・・・こう、友達のPCで、画面上にいくつもウィンドウを重ねたり音楽を流しながら作業できたりしてるのって憧れだったんですよねっ・・・!(涙) うん、これが安定しているPCというものかー、と朝からつけっぱなしです。いぇい。 ただ、前のPCで使ってたメールソフトがCD-R無くしてしまってこっちにインストールできないので、しばらくメールはネット上で処理することになります。 うあ。面倒だにゃ。 てか昔のメールが見られなくなるのってかなり恐怖ですね。 ドキュメント系はだいたい移せたんだけどなー。
**
急に秋になりましたね。空気が。 朝は寒くて目が覚めました。 少し外に出たら、中学高校の頃、学校に行くために家を出た朝の時間帯の匂いがしました。 ちょっと酸っぱいように澄んで。 今日は布団を出してきました。 ぬくぬく眠らなければ。明日の勉強をがんばるために! (↑ははーん?って感じですねっ。笑)
↑ちょっとくやしい。
くもりぞら。 おなかがすいた、と何処かで言う。 おなかが、すいた。 本当に腹が減ってるのかとか、そういう無粋なことを聞いてはいけません。 ただ、ナンセンスなことば。 それを例えば何と教えればいいんですか。
おなかがすいた。 明日も明後日もあのひとに会えないという空漠。 さみしいとか、そういうものでもなく。 嘘はつきません。 さみしいから。
おなかがすいた。 もう読む本が無いという焦燥感。 知っている作家のある程度内容の期待できる本を手元に置いておくことの充実感、から派生する安堵。 本棚に並ぶのは、もう食べ尽くしてしまった晩餐の空になった皿の山。 美味しかったなぁ、と ちょっとかなしい。
おなかがすいた。 おなかがすいた、と言っても誰も答えてくれない物足りなさ。 口に出せない不満。 おなかすいた、から、 だから何。
**
きつい言葉を投げつけられて帰る道すがら。 なんてゆーか、ヒステリーっぽくなってしまった女のひとって手がつけられなくって困る。 そして怒られると僕はどうも萎縮してしまって頭が回らなくなる。 それも困る。 でも怒りに怒りで応えててもしょうがないですよね。というのが大人の回答。 倍にして返せ!というのが正直な反応。 むー。
ふ、と笑って済ませるのがかっこいいのかな。本当に。
2003年09月19日(金) |
そしてその口紅は確かに甘いのでした。 |
口紅をつけた女は好きじゃなかったんですが。 案外良いものかも。と。(笑 相手の唇に残る烙印のような紅の色が。 嫌いなはずだったんだけど、エロティックですね。・・・どうも。(微 つまり、何ですか。 丸い卵も切りよで四角。 え、違います?
うにゃ。 大学の試験期間中でかなり頭が初期化されてます。 ひとつずつ試験をこなしていくたびに、終わった科目を初期化して新たな知識(『新たな』かよ?爆)を詰め込む僕。・・・いや、初めからメモリに残るように勉強しとけって話もあるんですけどね。(遠い目 どうでもいい範疇に入ってしまった記憶は消されてしまいます。すぐに。 これは困る。かなり。 あやふやな知識って何の役にも立たないし。 ・・・てゆか、2年前に既に取得したはずの単位をも一回取ろうとしてる僕って・・・すごく勉強熱心だと思いませんか(はぁと。死
ふん、いいさ、後期で頑張るさ!(泣
そうしていつも書き残しておきたい言葉は指のあいだから零れ落ちていってしまって後に残らない。 たとえ髪を洗っている最中でも、腕に彫り付けておくんでした。
いろんなひとにらぶを。 僕はまだなんとなく、息を吸うときに一瞬戸惑ってしまったりするのだけど。 でも好きな人やモノはたくさんあって、ひとつずつ巡っていってもきっと全部には追いつけない。 それらは同時に、やっぱり同時に消えていってしまうものだけど。 でもらぶを。 必死になって引きとめつづけるのはもう無理。でも。
**
何故か夜の海を思い出すんです。不意に、夜になると。 そんな場所に行った覚えはないのに。 海の中から星明かりの水面をうっとりと見上げる青い波の記憶。 遠い潮騒。
海に行きましょう、もう少し涼しくなったら。 そして水平線を見るんですよ。
そしてこんな所では何ですが、ことりさんに誕生日おめでとうを。 貴女の存在に感謝と祝福を。
遠くからピアノの声。 虫の音が低くなってきたねと思いながら。 僕が好きだったショパンのエチュード。 そういえば『雨だれ』弾くの好きだったな。とか。
『ユーモレスク』はやっぱりバイオリンで聞くのが好きだけど。ピアノで弾くのも好き。たららん、とずらして弾く和音がかわいい。 のんびりした主題だけじゃなくって中間部(?)がけっこう僕は好きなんですけど。 昔好きだった人が弾いてくれた曲でした。 ピアノの小さな椅子に背もたれに寄りかかるように後ろ向きに座って、あのヒトの指がひらひら動くのを見ていた。 優しい曲、なのに、その指の動きはとても揺るぎなくて切なかった。
リクエストは?
と訊かれれば、
ユーモレスク、
といつも、ピアノの傍らで僕はねだって。 やがて旋律が身体に染み渡るように、目を閉じてピアノだけを聞いていた。
朝はゆっくりと目を覚ます。 誰にも気付かれないうちに今日であることを確認する。 目覚ましはまだ鳴らないでいる。
誰にも気付かれないように家を出る。 気付かれないように戻って来れるように。
駅の改札口の前で壁にもたれて待っていると僕オリジナルの充電器がやって来る。 アドレナリン、だか、ドーパミン、だか知らないけど脳内にどっと放出されて幸福感。 手をつなぐ。ぱっと『充電中』の赤いランプ。 単純だね。 と言って笑う。 そう、ごく単純な条件反射で歩いていく。
くっきり晴れている。 あんまり気付いていなかったから指摘されて少し驚く。 日差しは暑いけど乾いた空気。夏みたいでもだんだん秋に近くなっている。 バスを待ちながら怒る。 怒りながら何でこんなことで怒ってるのかわからなくなる。 シアワセなのに。
妥協は必要です。 僕が悪くなくたって、悪者が見付からなくったって。
休日明けの今日は人が少なくてイイ。 山道を歩く。神社の裏に出る。 女の子たちが境内を掃いていて、あれはきっと巫女さんたちだ、と思いながら鳥居をくぐる。
ゆるさないよ。 という話を時々する。 でもきっと「2割」だの「1割」だの、って話をしてた頃よりずっと僕は臆病になっているはずで。 この充電器が駄目になってしまったら僕はずっと電池切れの状態で過ごさなくちゃいけない、って気がする。 充電器さんは笑うだろうけど。 ね。
手を離す。 『充電完了』の緑のランプが消える。 電話をするね、とひらひらと手を振りながら電車の外に吸い出される。 ホームから階段を上る列のしっぽにつきながら、電車を見送る。 また少しずつ、電池が減っていく気がする。
髪を切りに行こうかな。 少しうっとうしくなってきたから。
洗い髪は何故かいつもよりいい匂いがして、なんだか不思議。
母親からレッグウォーマーをもらった。 いやこれは腕でもいいのか。 黒と緑の、でもちょっときらきらの、いい感じ。今日は夜が肌寒いから、さっそく腕にはめてみる。 白熱灯の明かりにきらきらして、あったかい。
僕の心は今少し落ち込んでいて、だけど別にそのために特に何をしようとかしたいとか無くて、たぶん、 このまま忘れていけると思う。 何ていうか、今の僕は最強じゃないけど誰にも負けたりはしないと思う。 誰を負かしたいわけではないけど。 落ち込んではいても弱ってはいなくて、燃費効率は悪くない。 ちょっとあったかいものがあるとほっとする。 たぶんあのひとがいればもっと、あったかい。
僕がいつも欲しているものはコトバではなくてココロで、 でもそれは決して見えないものだからいつも僕は簡単に諦める。 もうずいぶん昔から。 そういうのはアイシテルっていわないんでしょうね。 きっと。 でも僕の中の水準ではアイシテルなんです。 慈愛の目で見つめて許せるすべてのものは。
2003年09月14日(日) |
ルーズリーフ1枚、ひらり |
手紙を書いた。もういないひとに。
後悔はしない。いつも。 しても無駄な後悔なんかしない。 それくらいなら。やって益になることを考えろ、と。 誰に対しても思ってきたし自分に対しても思ってきたから、じっと立ちすくむのは一瞬だけに。なるべく、して。
合理的、って。 僕はそんなふうに生きていたいと思ってはいるけど。 でも僕にとっての『合理的』が世の中の『合理的』になるわけではなくて。 だからもちろん、僕の心が穏やかになるためにしておかなきゃいけないことはある。たぶんそれはとても無駄なことだけど。 たとえばこの日記みたいに。
手紙。 もらうと本当に嬉しかった。 それは純粋に、書いた本人から直接に生み出されたものだから。 他の誰にも書けない、たぶん唯一の存在で。 僕にとって言葉が大事なのはそのせいもあると思う。 自分で書いた手紙だって、ずっと取っておきたいくらいで。 捨てたり燃やしたりするくらいなら返してほしいって思ったり。実際言ったり、した。 僕の言葉が不当に軽く扱われるのを見るのはつらかった。 大切な手紙であればあるほど。
出すことがないってはっきりわかっている手紙を書く、なんて、本当に馬鹿みたいなこと。 でも拙い文字で、書く。 僕のこと。相手のこと。昔の話。そして仮定の話。 そしてさようなら、と。 あなたに会いたい、と。会えるはずのない人だから本当のことを書く。 それで。 引き出しにしまいこんで、眠りに就く。
なかなか体調最悪です。 冷汗。と吐き気。 息がうまくできないような感じ。 でも結局僕はこの世の中を愛しちゃってるんですね。きっと。 (・・・今一瞬、真顔でちゃちぃ嘘つくなよという声がしたけどきっと幻聴。) だって息も絶え絶えでもちゃんと生きていってるし。 世間体とも付き合っているし。 家族とも、社会ともある程度の関係を保っている。 頑張り屋さんですね。と言ってあげたくなる。 無理難題から逃げるのイヤなんです、とさわやかに笑顔。 何、かなり頑固? ハイ。強がり、っていうか意地っ張りナンデスネ。 んー。でも弱いとこも見せたほうが楽ですよ? そうかな?僕はきっと一回でも崩れたらそのままずるずる堕落すると思うんで。
だから無理やり前を向いたままでいる。
**
犬用のクッキーなるモノを買う。 これをあげると犬は喜ぶんだろうか。 うちの隣のハスキーには、会うたびに乾パンをやってるけど。 餌付け、というのはなかなか楽しい。かわいいから。 こういうのを感じるたびに、僕は猫より犬派だと思う。 愛したら見返りが欲しいので。 たぶん、猫から返ってくる愛情はマゾヒスティックに心地好いと思うけど。放置プレイ的で。 だけど僕はきらきらした眼で見上げられるほうが好きだ。 愛してるから。
うにゃ。なんか熱っぽいぞー。 冷汗がじわっと。 ちょいヤバい状態です。
世界は僕の知らないところで回っていてほしい。 僕の周りでは回らないでもいい。 喉が渇く。 なんでだか首筋が非常に暑い。
家で本を読みましょう。吐くくらい。 頭ががんがんして目がくらくらまわって吐きそうになるくらい活字で思考回路を埋めてしまいたい。 ・・・何故だろう、甘い時間の後には反動が来る。 だけどこれも情熱なのだ。きっと。 片や人間的な情熱で。 片や蒼く壊れがちなデジタルの情熱。 脳に走る電気信号の群は同じようでも、区別は僕だけがする。
愛情が漏れている。 心臓に大きな穴があいていて、そこからパルスの響くたびにどくどくと愛情が漏れている。 いいんです、元々とあんまり変わらない状態だから。 うん。 ただあのひとに会いたくて、でもこの部屋から玄関までの道程を突破できるほどの気力も無いのです。
愛情が漏れる。 本当は、しがみついてでもお願い、って叫ばなきゃいけなかった気がする。
2003年09月11日(木) |
鏡のような水面の下に沈むもうひとつの森 |
その楽園の名前は、たしか「きのう」といったのでした。
**
夜、触れている枕の感触が消えてしまうのをじっと待っている。
明日は来るなら早く来ればいい。 来ないのなら永遠に来なければいい。 目を瞑ったままの30秒は永遠のように長くて、そして夢の中のプティングのようにすかすかした甘み。
朝は明けていくなら無言のうちに始まって終わればいい。 少しずつざわめきだす世界が無性に寄り添って聞こえるのでいつの間にか誤解しそうになる。 取り残されているのは僕だけ。 朝に聞こえるものは遠くの新聞配達のバイクの音だけでいい。 途切れ途切れに聞こえる郵便受けの、かたん、という音と。
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自分の心に神経を繋いだままにするのはもうずいぶん昔にやめてしまいました。 ずいぶん大声なので。 声の大きな者にみんな従ってしまうのは自然の成り行きでしょう?
なんだか、らぶは絶好調だけどさ。 だからあんまり心配させたくないんだけど。 でも少し、いろいろ苦かったり。(苦笑
それから、繭のように。 世界は内側から縮んでゆく。 ほどけきらなかった外側の、淡い色の花びらを残して。
恋人の黒い下着を脱がせてゆく男の手。 熱帯のアジアの、甘ったるく濃密な空気に溺れながら何度も何度もあのひととまぐわり続けて果てる、そんな、 どこか卑猥でなるべく忠実に大麻の白いケムリを模倣したようなインスピレーション、 僕はどこまでたどれるんでしょう。
ぺたり。 と絨毯の上に寝転んでしまうと、もう頭が持ち上がらなくなってしまって、そんな自分のちょっと情けない状態にくすくす笑えてきてしまう。
ここ連日熱帯夜の京都はなかなか寝苦しくて、睡眠時間が足りなくていつも僕は寝不足。 今朝も4時過ぎに目が覚めてしまって、それからなんとなく眠れなくなってしまって目を瞑ったままで朝まで寝転がっていた。 ・・・不毛だ。 でも睡眠時間が減るといろいろ、健康状態その他、出てくる弊害が多いので無理にでも眠りたかった。
僕の身体は案外繊細らしくて、すぐ肩凝りやら頭痛やらをひきおこす。 だからいつも自然体を心掛けてるつもりではあるのに。 たとえば少しの緊張だとかいつもと違うカバンの重みだとか、黄金率を乱す存在で一気にバランスが崩れる。 ぬぅ。
眠れない状態は怖れに似ている。 僅かなひび割れから染み出してくる水がほとりほとりと落ちる水音のように、起きている時には気にならない些末な存在が妙に耳につく。 瞼を下ろして視覚を遮断した状態に響く、聴覚なのか触覚なのかわからない螺旋構造の感触。 リフレインではなくて永久音階のような。 杞憂と笑えるはずの小さな怖れを増幅する夜の静寂。 僕はここで、その渦に沈んでいる。 風も無く、渦はとぐろを巻いて僕を眠らせない。
『なにとぞ、よろしく。』
けっこう色んなとこに書いてる。 僕の言葉遣いはある意味丁寧なので。当たり前のように。
便利な言葉だ。 深い事を言わなくても、あぁなんとなくよろしくってことか。って思ってもらえる。 便宜を図ってくださいとか。 また来てくださいとか。 ごめんなさいとか。 色んな意味で、社交辞令。 文末が淋しい時につける言葉みたいで働き者だ。 誤解される可能性が無きにしもあらずだけどさ。 でも直接「便宜を図ってください」(これもやっぱり色んな意味にとれる便利な言葉だけど)って言うよりは曖昧でスマートな感じになる。 日本語の日本人らしい使い方というイメージでしょうか。
Anyway, please remember.
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朝、目が覚める直前まで今日はあのひとに会いに行く日だと思っていた。 でも目を開けて頭をもたげた瞬間にそうではないことに気付いて、 ・・・脱力。 そして明日は試験。 朝からイタかったです。(泣
京都に住んでるのに買いに行くヒマがないーっ。
2003年09月06日(土) |
微笑んで僕たち恋をしよう。 |
もう少ししたら倒れて眠ってしまいそうなので今のうちに書く。
今日はPaorett【パオレ】の新イベントの企画打ち合わせのために出かける。 でも朝、起きた瞬間から頭痛。 出かける用意をする間も、バスを待っている間も、日差しの暑さのせいじゃなく冷汗がだらだら流れる。 一応病み上がりの身なので、何度もやばいかも、と思う。 また病気が再発したりしたらどうしよう。
でも打ち合わせ、してよかった。 少しずつイベントの具体像が出来てくる感じ。 うまい会場が見付からなくて大変なんだけど。 大きな会場は借りるのにいろいろ手続も大変だし、行きやすい場所にしたいだけに下手な場所はそもそもピックアップもできない。
途中でもう、吐き気と鈍痛に我慢できなくなって鎮痛剤をもらう。 効き目が妙に凄くてちょっと怖い。 でも足元がふらつく。世界が僕と逆方向にゆらゆらする。
意気込んでお寺に行ったのに、正式にアポ取るのができてなかったおかげで出直すことに。 で、そのあと目をつけていた町屋カフェに向かう。 しかしそこが僕たちの好みにジャストミート。 好み、と言うより理想かな。 すごい雰囲気良かった。 で、勢いでお店の人に話を聞いてもらって検討していただく。名刺も置いてきた。
何だろう、何度も何度も企画書を作り直したり話を聞いてもらったりするうちに、イベントに愛着が出てくる。 ある意味当たり前だけど。 でもほんとに、イベントの説明会やりたいくらいに今回のイベントは僕のやりたかったことに合ってる気がする。 うん。 成功しますように。 盛り上げるだけじゃなくて、出演する人も見に来る人も僕らも、みんなほっこりできるといいな。
2003年09月05日(金) |
午後5時、再び来る目覚め。 |
冷汗。 頭痛、久しぶりでちょっと重い感じ。 ずっと家にいるのが悪いかな。でも出掛けるのも面倒で。
ふとした瞬間に覆い被さるように襲ってくる眠気が苦手だ。 そのまま、うつ伏せになって寝てしまいなさい、と言われているようで。 まるで頭ごなしに命令されて屈服させられるようで、反発は強いのに身体は言うことを聞かない。 1時間ばかりうとうとと浅く眠って目を覚ましても、重い不快感とだるさが残って酒を飲んだ後のように口の中が苦い。 その状態で見る世界は、だいたい夕暮れに部屋の中は薄暗く、ぐったりとした身体を投げ出す椅子の背は硬くてやけに刺々しい。 だから眠っていた間は何か甘美な夢を見ていたような気がして虚ろになる。
重く鈍く脳をノックする頭痛。 なんだろう、でもそれすらも、眠る快楽をもたらす麻薬みたいに感じることがある。
あぁ、頭痛薬きれてたんだった。 明日買ってこないと。
2003年09月04日(木) |
バッハ小フーガイ短調。 |
扉の閉じた隣の部屋で、このあいだ替えた着信音がずっと鳴り続けているような錯覚。 もう確認しに行くのも疲れてやめてしまった。
ことばなんて曖昧なものにすがっていつまで生きているつもりだろう。 いや、曖昧だからまだ生きていられるのかもしれない。 確固としているならそれだけ、嘘をつくときの痛みも鮮明になる。 曖昧に、曖昧なままで相手に判断を丸投げしているからまだ知らない顔ができる。 そして別にいい。それならそれで、少しずつ真綿を絞るように退路が狭められていくのを達観した目で見ているだけ。
**
睡眠薬、ほんの一粒を飲み込む。 あのひとはおやすみも言わせてくれなかった。
目を閉じると泥のような眠り。首筋に何か重くまとわりつくような。 なんで僕は徹底した嘘つきでいられないんだろう。 ハリネズミみたいに、他の誰も近付けず、誰にも近寄れず、けれど独りでは寒くて死んでしまうんだ。 きっと。
目覚めは最悪。 あと30分遅かったらまだマシだったと思うのに。 それでも家事をてきぱきする。兄が帰省していたあいだは母親がせっせとやってくれていたのに、兄が東京に帰ってからはぱったり雑になった。
あのひとはゆるさない。 いつも。 だから僕は畏れる。 けれどだからと言って僕が悪くないわけではない。
2003年09月03日(水) |
見捨てられたあとの幻想。 |
嘘でしょう、本当は。
「絶対食べきれないって!」と言われながらも意地を張って頼んだケーキ盛り合わせを必死になって(実のところ半泣きで)体内に処分しながら脳の別なところで思っていた。 たとえば昔の僕がやったように誰かを忘れるためにあなたがここにいるのだとしても、僕はあなたを責められない。 なぜなら僕は無実な人間ではなくて罪人だから。 だからあなたに石を投げることなんかできない。 そして僕はきっと傷付かない。 ただ報いだと、あきらめるだけ。
**
桐野夏生の文庫本2冊を続けて読み直してしまったら、無性に何もかもが空しくなってしまって、あのひとに電話をしようとしかけて思いとどまったり、を、くりかえす。 さっき洗った髪が冷房の風に冷えながら少しずつ乾く。 桐野夏生の本はいつもやるせなく重くて苦しい。 文庫本化されてない本も、いっそう重くて陰惨な雰囲気だった。 愛情とか幸福とか、そういったものを幻想だと切り捨ててしまうような世界観。 心がやわらぐことを断固拒絶するような。 何故だか今日はそんな本を読むとぐらぐらと揺らいでしまってやりきれない。 たぶん、疲れてるんです。 暑くて眠れない日が続いている。
あれ。 いつの間に日付が変わってたのかな。
明日は朝のうちにお寺に行く。 その準備で一日、PCを酷使してついでに目とアタマを酷使して、なんだかもうどうでもいいじゃん、って気分になる。
あいしてーるーのひーびーきーだーけーで、とか口ずさみながらキーを叩く。 最近ヒットなのは「異邦人」だ。 ZARDのじゃなくて昔のやつ。声がふるふる震える歌い方の。 あれは名曲です。まじで。 母親が昔買ったらしいナツメロのテープ(そう言うともう一体いつの「ナツメロ」なのやらわからない)に入ってた。 あと好きなのは「百万本の薔薇」と「難破船」。 昔の歌、って今のほど主張が激しくないのに、ずっと響いてくるものがあるのは何故なんだろう。 なんだか短歌と長歌の違いみたいで面白い。 ことば、なんてシンプルで良いんですよ。 ぎゃあぎゃあ口うるさく言わなくったってさ。
**
知合いのヒトの絵の展示会に行く。 夜は狂気を内包しているぶん、不意に出会ってしまうと息を潜めて通り過ぎなきゃいけないって気持になる。
僕はあなたのいない百年を生きていけるだろうか。 たったひとつの事だけでも信じることができるだろうか。 あるいは、 百年待っていてくれると信じて目を閉じることができるだろうか。
2003年09月01日(月) |
あれはあなたからの電話ですか |
真夜中の電話。 寝ているところを叩き起こされてとりあえずとにかく喋って電話を切り、ぱたりと枕に頭を落としてみると、 ・・・なんだか夢のようだ。
充電器にくっつけた携帯の赤いランプが部屋の中でそこだけ明るい。 気にしないでいようと思うと余計に気になってしまって眠れない。 窓を開けると虫の声がする。うるさいくらいに。 薄明りに冴えた部屋の中。 思考が論理的すぎて眠れない、ってなんだかおかしい、と思っているうちに眠ってしまった。
そして明け方の電話。 寝ているところを叩き起こされてとりあえずとにかく喋って電話を切り、ぱたりと枕に頭を落としてみると、 ・・・なんだか夢のようだ。
ただ一心に眠って朝も遅くになってから目を覚ますと、迷惑メールが3件もやかましく鳴っていたはずなのに延々寝続けていたらしい。 果たしてあの明け方の電話は夢か真か、と思いながら着信履歴を見直す。 何故にかかってきた電話には眠っていても気が付いたのか不思議だ。 窓の外は蝉の合唱に変わって、今日も蒸し暑そうな熱気が伝わってくるようで。 さっそく窓を閉めてお香に火をつけてぼんやりする。 煙たい。
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最近お香にちょっとハマってます。 いや、煙いだけだと思ってたんだけど、前にもらったお香を遊び半分で焚いてみたら、夜になっても良い香りだけ部屋の中に残ってるじゃないですか。 ちょっと平安時代の雅男の心持がわかった気分だったり(笑
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