気分刊日記

2003年09月28日(日) 池袋日記

 久しぶりに池袋に出向いて、久しぶりの邦画を観た。『月の砂漠』は監督の青山真治、とよた真帆が結婚するきっかけになったと思われる作品。だいぶ前、一昨年のカンヌには出品していたはずなのでなぜ今頃の公開なのか疑問だけど取り合えず。その後で、3週間限定上映の『シモーヌ』を見ようと思ったのだが、渋谷で見ようと思ったら、『シモーヌ』が上映する劇場は株券が使えない事が判明!しょうがないから一気に銀座まで行って、唐突に『ワイルド・スピードx2』を鑑賞。せっかく銀座まできたのでそのまま『ぼくの好きな先生』も観て帰ってきた。

 『月の砂漠』

 『ワイルド・スピード×2』imdb

 『ぼくの好きな先生』imdb



2003年09月27日(土) 隙間日記

 今週も銀英伝を見ながら徹夜明けに映画と言うトホホなスケジュール。先ずは当日封切で、既に終了日が決まっている『カンガルー・ジャック』。この作品の扱いは、以前の『モンキー・ボーン』並に酷くて、初日から“吹き替え版only”の上映。もちろん日本語オフィシャルHPは無し!同じ、ジェリー・ブラッカイマー映画の『パイレーツ・オブ・カリビア』と比べても比べる方が無駄。ま、作品自体も『モンキー・ボーン』の面白さと比べるとたいした事無いのでむべなるかなの扱いなんですが、曲がりなりにも本国ではBOXシートの1位を獲ったこともある作品です。
 で、その後、一転して『呪怨2』。前作ほどのヒットはしていない様で、劇場は意外に空いておりこの劇場特有のクーラー効き過ぎで寒かった!これはホラーだったからわざとなのか、それとも客の入りが悪かったから空調効率が悪かったのか・・・。

 『カンガルー・ジャック』海外imdb劇場開演のちょっと前に行ったら、来ている客は株券を握り締めたお年寄りと、孫を連れたお年寄りと、配給元のワーナーの関係者がぞろぞろ。かわいそうな作品だ・・・。

 『呪怨2』前作の衝撃をどう上回るかとと思ったけど、女優人に少しお金が掛かったぐらいでテンションは殆ど同じだと思う。それは、‘週刊少年ジャンプのヒーロー物’と‘ホラー映画の続編’は敵の強さと怖さのインフレを引き起こすと言うパターンから行くと、前回と同じレベルでは面白くないと言う事である。
 でも、この映画の凄い所はホラー映画に“新たな怖さの定義”を作った事だと思う。



2003年09月21日(日) 順応日記

 渋谷シネマライズは日曜の最終回が1000円と言うのを利用して『アダプテーション』を観てきた。結構空いていた。

 『アダプテーション』imdbちょっと微妙だよね。万民が面白いと言う娯楽映画ではないと思う。確かに構造や話の展開に意外性があり、突飛な転がり方をする。役者もベテランで曲者もオールラウンダーも居て卒が無い。業界受けしている点でヤバイかなと思ったんだがそれ程でもなかったのは救い。ただ、映画をよく観て、映画界(ハリウッド)の仕組みなんかを楽しんでいる人には笑える映画だ。



2003年09月20日(土) 脳漿日記

 凄くヤバイ!洒落になんないよ、最近の私のアイデンティティは何によって維持されているのか分からない。って言う、そこに意思をもって行動する私は見当たらない。惰性で生活しています最近。

 で、ですね、大変ですどうやら映画も惰性で観てる様で、先週何観たか忘れちゃいます。確か・・・徹夜明け、っと言っても夜通しのPCで銀英伝(銀河英雄伝説)観ていたんですけどね。で、寝起きに銀座まで出かけて終わり間際の『パイレーツ・オブ・カリビア』を観ました。いやこのタイトル絶対、洋エロ・ビデオのパロディー・タイトル向きだよ。「パール・マーラー」「ヤリヴン」「続69コカンズ」などの系譜。さしずめ「パイオーツ・モム・カリ・フェラ」かしら?などとしょうも無いことを考えるほど脳が腐っている。映画は、まあジョエル・シューマッカー映画らしいカウチ・ムービー!!取り合えず来年の一押しギャル候補『“キーラ・ナイトレイ”じゃ、覚えておけ!』的な映画。デ、その出世っぷりの凄い事、今年のクリスマスシーズン映画のコレ(『Love Actually』)を観ると、益々<ナリー・ポートマン+ウィノナ・ライダー÷2>の様相を呈している。ちょっと『ビューティフル・ガールズ』におけるナタリー的な扱いかな?
(因みに今年の一押しギャル“ブリタニー・マーフィー”こんな事言われています。)
 映画は、頭を使わず、まんま“カリブの海賊”アトラクションよろしくシートに座っているだけで映画が過ぎていったのでなぜか寝ないで済んだ。でもその後の『エデンより彼方へ』は体力的に辛かった。けど映画は淡々として綺麗でまあよろしいかと。でもウトウトしちゃいました。

 『パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち』imdb

 『エデンより彼方に』imdb



2003年09月16日(火) ボサ日記

 三連休は一度も仕事には出なかった。健全だ!その煽りで週明けの火曜は忙しい。で、だいぶ前から今日は同僚が早退することを申し出ていたんだ、理由はコンサート。ま、毎度の事なのでしょうがないなぁ位にしか思っていなかったんだけど、誰のライブかと言えば“ジョアン・ジルベルト”=“ボサノヴァ”の神様である。

 その時は、「ボサノヴァかぁ、寝ちゃいそうだな」位にしか思わなかったのですが、随所で鑑賞報告を聞くと、かなり貴重で緊張と感動のコンサートだと書いてあるので、なんだか興味が湧いてきた。そう言えば、先日同僚が、チケット1枚余っているとも言っていた。

 早速訊いてみると、やはり余っているらしいので、即決で行く事にして値段を聞いたら12000円!ゲッ、高い!2000円ほど負けてもらい諭吉1枚がいきなりッ飛んでいった。そこから、一日巻きが入って6時半と言う信じられない時間に二人で退社。7時開演のため猛ダッシュしたのだが、まぁ伝え聞く所によると30分は遅れるという話だが今日はそうも行かないかも・・・。

 会場に着くと、その懸念は無駄だった。神様は1時間弱の遅れで登場。その間の場内放送で、「アーティストはただいま会場に向かっています」「アーティストはただいま会場に着きました」「アーティストはただいま準備をしております」と、場繋ぎの実況中継が流れる度に会場はささやかな笑い声で包まれた。因みに会場では神様のご要望により、クーラーを消し、非常等などの明かりも消した真っ暗闇。ジワジワと続く残暑の影響で会場は微妙な蒸し暑さに包まれる。ちょっと疲れもたまっているし、音が音だけに真っ暗闇では寝てしまうかも!!

 予感的中、前半は会場に張り詰めるあまりの緊張とそれに絶えられない私の疲れが、囁くボーカルと心地よくリピートするギターに負け眠りの闇に・・・。で、ここで問題なのが、どうも寝ているときに鼾だか寝息だかが出ていたらしく、隣の客がえらく気に障り、彼女に小突かれて目を覚ました。それでも、たびたびオチてしまった。

 さて、2時間弱経ったところでいったん終了。その後アンコールに出演した神様、アンコールが1曲終了後、あまりにも長い拍手が続きステージ上で20分ほどジョアンが固まる事態が起こる。「寝ている」「怒っている」「感動している」等々様々な思惑が飛び交う中、20分後にスタッフが駆け寄り肩を叩くと、神様はボソボソッと何かを呟き演奏が再開された。(ここの件についてはコチラに詳しく書かれています)こその後、思いの外長いアンコールが続き、まるで2部構成ではと思うくらい。聞くほうは大満足なのだが終わってみると11時20分ころ。イヤァ〜、こう言う濃厚な時間は週末の日曜とかにして欲しかった。



2003年09月14日(日) 麻布日記

 もう三十路である私の同級生の友人は、もちろん殆ど三十路になっている。そのうちの一人が最近かなりの暴挙に出てDJと言う肩書きを身に付け始めている。プレイするイベントに何度か来る様に誘われているのだが、如何せん場所や曜日や時間が合わない。と言うか、普通に社会人をやっていると先ず行けないスケジュールである。そういう所に行くのは学生さんが中心だろうと思うようなスケジュールで誘いがある。ところが今回、3連休の中日、それもそれ程遠くない麻布十番でイベントがあると言う事で、いい加減行ってあげなくてはいかんだろうという事で、他の友人と出向いた。とはいえ、当の友人がPLAYするのは夜の2時からと言う事なのでそれまでの時間潰しが必要である。
 結局0時位に六本木で友人と落ち合い、ちょっと飯食ってから行くことに。私は、その前に映画を2本ほど観て行く事に。先ずは日比谷で『ファム・ファタール』を観て、六本木ヒルズに移動して『ドラゴンヘッド』を鑑賞。落ち合った後に麻布十番商店街の焼肉屋で飯を取ってから会場に。焼肉屋では、近所という事もあり、テレ朝社員(または関連制作会社の人達)が愚痴愚痴大会をしていた。

 『ファム・ファタール』imdbえ!どうなのよそのオチは。

 『ドラゴンヘッド』原作を最後まで読んではいないのですが、これ程酷い映画を観たのは久しぶりです。とにかく話のテンポが悪い。このテンポの悪さを見て、原作は週刊誌だったからアレだけのの人気が出たんじゃないか?と思った。役者も中途半端。



2003年09月13日(土) 三鷹日記

 2ヶ月ぶりくらいに演劇を観に行った。遂に王子から出てきた“シベリア少女鉄道”が、三鷹市芸術文化センターが主催する‘MITAKA"Next"Selection 4th’と言うイベントに参加する為三鷹に来るので。これまで王子へ往復2時間ちょっと、乗り換え2回かかっていたのが、バスで往復1時間以内と言う激近!下手すると自転車でいけるところまで来てくれたのには感謝!スクーターでもあれば毎週いけるっすよ。先月はここで“KERA MAP”やっていたし、「拙者ムニエル」や「猫のホテル」と出会ったのもこの劇場の催しでした。
 話は戻るが、冒頭で“演劇”と言ったのだが、友人と話していて行き着いたのは、今日の舞台を含めて“シベ少”の舞台は、既に一般の演劇と言う規格からは逸脱しているのでは?コントに近いんじゃ?と言う結論に達してしまった。まあ、極論“面白ければ良い!”と言う我々なので、そんな事に気付いてしまってもたいして問題は無いのだが。最近この劇団が注目されるに付き、評価と共に多くの拒否反応を小耳するのはなんとも心苦しいと思うのだ。面白くないと思うのは人それぞれだが、最近のミーハー小劇場ブームに属する小劇場演劇の範疇でシベ少を観るには、ちょと違うんじゃないかなぁと思うからだ。それでも、最近チケットが取りにくくなってきているのは困ったものである。

 シベリア少女鉄道vol.8『二十四の瞳』:鴻上尚史が凄くラフな格好で観に来ていました。
 何処かの雑誌のインタビューで主宰の土屋氏が、「以前タイトルからかなりの精度でオチを当てられた云々・・・」と言うようなことを言っていたので、ちょっと考えてみたところ“たぶん、カメラを数台使ってカット割りの方法を舞台に持ち込むんだろうなぁ”と思いついたら、その通りでした。でもその先が彼らの凄い所で、さすが劇団の体を成しているだけある。



2003年09月07日(日) 踊る日記

 別に楽しみにしていたわけでも、小躍りして出かけたわけでもないんですが、近所で見てきました『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』。さすが田舎だけあって、小学生が多かった。「ゴジラ」や「クレしん」見た時のように、「とっとこハム太郎」目当や、話に耐えられなくなった子供客が暴挙に出るような事も無く、無事鑑賞。

 メツカッツはチャールズ・ブロンソンなんだね。

 『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』TVの時にも観ていなかったので、たいして思い入れが無いんですが、リサーチとしてみてきました。深津っちゃんは良いなぁなんて思って。
 でも、あんまりにもお役所や公僕を馬鹿にしすぎてない?あと、真矢みきとかの使い方も殆どステレオタイプ。この作品はもしこれからも続編を作るなら、毎回新しい、頭の固いキャリアが現場に来て、懐柔されて帰ってゆくことになるのか?あの、現実にはなかなか居ない熱血で純粋なキャラが、皆が思っていても恥ずかしくてなかなか口に出していえない“正義の正論”をズケズケと言ってしまう爽快感は、徐々に時代からずれてきているような気がするので、続編はもう作らない方が作品世界の為にもいいのでは?
お金があって、気心も知れている脇役の役者が贅沢な娯楽作品。



2003年09月06日(土) 9人日記

 今週もがんばって徹夜して、「裸足の1500マイル」と「リベリオン」の文を書いていたのに、徒労に終わりました・・・。しょうがないから、帰りに『ナインソウルズ』を観てきました。
 付き合いの悪い私には、珍しく3つもお誘いが入って来たんだけど久しぶり会う友人とじっくり話す機会がほしかったので後の二つはお断りを入れて地元の創作料理やで3時間ぐらい飲み食いしてました。その後、恐いもの見たさで地元のキャバクラに入ったらボラレました、トホホホォ・・・やっぱり田舎だなぁ。

『ナインソウルズ』良い映画だと言うのは見る前からわかっていた。でも、その期待を裏切らずに、鑑賞中もテンションをUPさせ、持続できる作品はそうない。それだけではなく、良い意味での裏切りも有るのがより話に引き込まれる魅力だろう。
 オープニングの砂丘を駆ける疾走感に始まり、各エピソード、移動中の掛け合い、9人やそれ以外の出演者の個性バランスが絶妙の間合いで取れている。驚くのはカメラの多彩さ。アップ、ロング、を始めさまざまな角度や動きでシーンごとの感情や空気を見せる。音楽もいい、ロックなギターはついついパンキングしたくなるほど熱くさせ、感傷に浸りそうなシーンから引き離し、突き放す。ただ、9人は多かったかなとも思った。例えばジュニアと鬼丸の描き分けが厳しいとか、鬼丸とKEEが画的に似ている。プッシャーって何?って思う人もいるんじゃないかなかな。
 ストーリー的には、初めのマメ山田のエピソードがお伽話的な話しなので、その後エピソードも受け入れやすい。ただ、この話が有るので、酷くリアルなエピソードを入れると逆に生々しいので浮く恐れも有った。ま、田んぼの中にいきなりオレンジの建物(ストリップ劇場)が忽然と姿を現したのには笑った。
エピソード的には板尾さんのエピソードが一番ノーマル。鬼丸のエピソードもは、前述のリアルなエピソード(北村一輝がリアル)に近いのだが、ミスター山本の偽札を出すことで補っている。ジュニアはみずからの命で贖罪するために地元に帰ったのがうまく出ていたある意味殉教者的な印象。原田芳雄は、松たか子がウェディングドレスでOK。鈴木卓爾が一番報われない辛い役まわり。KEEのエピソードは、人を殺してしまったり、道を踏み誤った人がその罪の重さ、後悔の念から心の何処かが壊れてしまうことを印象付けた(9人全員に共通するイメージかも)。オープニングでの国村隼人もこんな意味合いが有ったかな。なぜか一番共感したのが大楽(牛山)のエピソード。自分の過去が、如何に自分が愚かだったかを悔やんでも悔やみきれない悲しさ。最終的に有り体のハッピーエンドに仕上げず、それなりの因果に落とす。でも、ただ暗くせず、観た人に心の息抜きどころを与えて終わらせる見事なストーリーテリング。構成的にはSABU監督の「MONDAY」を思い出した。
男9人なのに全然むさくない、排泄物でも語るべき物語が有ることを、寓話仕立てで優しく描くロード・ムービー。歌舞伎なんかに通じるものが有るかも。



2003年09月04日(木) 憤慨日記

 もう、ヤダ!猫よりも始末に終えない使えなさで私を悩ませる同僚は今週頭から最悪の仕打ちをしてくれた。流石に週末まで来ると口を訊くのも腹が立つ。休日挟まないとまともに付き合ってられない!!いいよなぁ、鈍感でがさつに出来ている人間は。そんな奴に付き合わ無きゃいけないため、嫌な事と共に大切な記憶まで忘れると言う、健忘症の症状が加速しているのだ。
 で、流石に堪らず試写に逃げました『S.W.A.T.』。帰ってきても直ぐに退社して『ベア−ズ・キス』。早く帰ったらヤンがラインハルトと会談していた。

 『S.W.A.T.』imbd面白いです!夏の大混乱が一段落、秋の落ち着きが出てきそうな9月27日公開と恵まれた時期?ほかにめぼしいアクションは『トゥームレーダー2』くらい。問題無しでしょ。
 話は簡単、思ったとおり前半は殆ど訓練シーン、でも後半のアクションは短いけど畳み掛けるアクシデントが良いテンポ!ドラマは警察版「ER」。コリン・ファレルはポスト“ラッセル・クロウ”だし、ミッシェル・ロドリゲスもカワイカッコいいし(同時期の「TR2」のアンジェリーナ・ジョリーと密かに対決)、サミュエルはキャラ的には「閉ざされた森」とたいして変わらんぞ!おまけは、「ケミカル51」で以来凝っているらしいゴルフシーンが有ったり、エンドロールには彼専門のスタッフにヘアスタイリストが居るんだけどあのスキンヘッドで何を・・・?
肩も凝らない適度なアクション・サスペンス。適材適所、続編は新メンバーの選定が気になる所です。

 『ベアーズ・キス』imbd


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