気分刊日記

2002年11月30日(土) 傑作日記

ああ、もちろん家事をしてから出かけました。

 『ロード・トゥ・パーディション』imdb いや、これって多分に男泣き映画って感じがするのですがどうでしょう?ラストのシーンは、ジュード・ローがてっきりファインダー越しに打ち抜かれるかと思ったのですがそこまで演出してない。そこまですると香港ノワールになってしまう?でもそれはやっぱり男泣き映画ってことですよ。だって、ハンクスが恩人のニューマンをマシンガンで葬るシーンはスローで描かれるし、全編通して全くと言って良い程女性が描かれていないのは男映画の巨匠、ジョン・ウーばり!唯一、前半で死んでしまうトム・ハンクスの奥さん役で(大好きな)ジェニファー・ジェーソン・リーがどうガンバっても幸せそうな顔の出来ない、苦虫噛み潰した様な母親であっさり退場するくらい。だから、本はベタな父子もので某所で書かれていた通り‘子連れ狼’。
 もう、男は父親の背中をみ見て育つと言わんばかり!息子も「(死んだ)弟の方が好きだった?」と聞くシーンなんかも常套句って感じだし、それに答えて「お前は俺に似ていたから逆に似て欲しく無かった・・・云々」と答えるのもベタ。まあ、一応敵役にもなるポール・ニューマンがまた燻し銀の煮え切ら無親父っぷりを披露。ここら辺は、日本の仁侠道や香港ノワールより甘い作りになってしまうのがハリウッド的。それでも、企業や、ヤクザが世襲制を強いたため滅び野道を辿ると言うのは昔からのセオリー。幾つものセオリーを良い役者とロングの描写が生える素晴らしいロケを適度に交えて息苦しくなりそうな物語にきちんと息継ぎをさせて魅せる監督の演出力に感心する映画でした。強いてケチをつけると、ジュード・ローの作り込過ぎと、トム・ハンクスが(酷く太っていて)どう見ても手だれの殺しやには見えなくて・・・。12才が6週間でマニュアル運転免許合格の、合宿教習も真っ青のスピードで男の成長を描くハリウッド版“子連れ狼”or“親子鷹”

 『バースデイ・ガ−ル』imdb これは実に脚本が良い作品だ。ベン・チャップリンの実直で引き籠りで、ダサダサっぷりが素晴らしい!ニコールは離婚してからの仕事が軒並み素晴らしい。本作も、クルクル変わる衣装に合わせてキュートに、純真に、健気で、セクシーでふてぶてしいロシア女を怪演。もうひと組のロシア人の友人がバンサン・カッセルとマシュー・カソヴィッツの曲者フランス人コンビ。これがまた一昔前の「ホーム・アローン」や「101」の様なチョット間抜けな泥棒二人組のイメージも含み良い感じ。だいたいオーストラリア人とフランス人がロシア人を演じるって舞台じゃ無いんだから!まあ、結局日本人から見れば外人は言葉を除いて皆同じに見えても無理は無いけどね。
 オチは、ジョン(ベン・チャップリン)が強盗を働きそのままイギリス国内を逃亡するはめになり、ちょっとしたいざこざからナディア(ニコール)が仲間達に捨てられる時点で読めてしまうが、その後のジョンとナディアのランデブーの途中、ナディアとケンカをしたジョンが、体育座りで拗ねるシーンで短いズボンの裾からソックスが見えるようなどことなく情けなさを漂わすのがダメ男哀愁満載。正直者がバカを見るけど、信じるものは救われる。単に良い人では終わらない、プチダメ夫君に捧げるスリリングなロマンス



2002年11月24日(日) 充実日記

久々の連休だ。とは言え昨日は朝迄会社に居たので、今日が久しぶりのまる1日休日になる。ま、今日も今日とて朝の5時位からやっていた“エル・クラシコ”スペインリーグ伝統の一戦<バルセロナvsレアル・マドリーatカンプノウ>を観てたので寝たのは朝の7時過ぎ!!ジダン、ロナウド、サビオラ、ルイスエンリケなどかなり見劣りした試合は今一つ盛り上がりに欠けたスコアレス・ドロー。しかし、試合は恐ろしいバルサ観客の荒れ模様で一時中断。その昔、こんな試合に自分が行ったと思うのが何度観ても信じられないよ。

 そんな訳で、昼過ぎに起きてここ2週間ばかり放置していた事をかたずけつつ、夕方から新宿へ。なんのきなしに観た『セレンディピティ』が殊の外良い映画だったので今日はこの楽しみを大事に帰ろうかと思ったが、今日の楽しみと見逃した悔しさを考えると、もいチョット観てからで無いと今月は割に合わないと考えてしまう貧乏性。だもんで、もう一本『ラストシーン』を鑑賞。この後『理髪店主の悲しみ』も観ようと思ったが気分的にそうもなれなかったのでタワレコでCD5枚程買って帰りました。実は昨日も3枚買ったのですが、CD買ったのは半年ぶりくらいです。それも、私がCD買うのはダブルスタンプキャンペーンの時くらい。6月に‘日本代表が勝った翌日はダブルスタンプ’と言うキャンペーンが有ったのでその時も5枚程買いました。今回は計8枚。ラインナップは、‘ASA-CHANG&巡礼「つぎねぷ」’‘坂本龍一「CM/TV」’‘ヴョーク「BEST」’‘クラムボン「id」’‘chari chari「in time」’‘Joseph Nothing「Dummy Variations」’‘Pepe Califorunia「The Nice Nice」’‘DCPRG3/GRPCD2’の8枚。音響系を中心にほぼ打込みサウンドばかり。最近歌詞の有る歌は繰り替えし聞けなくて・・・。通勤電車でダブ中心、時にはライヒとか聞いてるんすよ。おかげで、瞑想モードに入っちゃて乗り過ごす事もしばしば。

 『セレンディピティ』imdbこれはなかなかイイ映画だ。でも、野郎が一人で見に行くにはちょっと寂しくなっちゃう映画だった。やっぱりカップルで、やっと落ち着いたクリスマスの頃に二人で見ると良い!たぶん、『天使のくれた時間』や『恋人たちの予感』の様な運命的な恋がしたくなるラブロマンス、クリスマスの夜に恋人同士でカウチしてみる映画の定番になり得る良作。因に、間違ってもその時期に「Dolls」とか観ないでくれ。
 お話は、運命とか偶然が重なって・・・と言う軸は昨日の「チェンジング・レーン」もそうだが、こっちはもっとキュートで無害な偶然が微笑ましく、時に焦れったく重なりあう。もうそれは、「ありえね!」「ウソッ!」と、三村ばりの突っ込みを入れたくなる。さらに、単に偶然のすれ違いばかりでは短調になるので、面白い仕掛け=トリックスターとして出演しているユージン・レビンが抜群にとぼけた面白さをだしてテンポの良い作品にさらなるアクセントを付けている。「アメパイ」でも愉快なオトボケお父さんがはまっていたが、今回はちょっととぼけたそれでいてしたたかな販売員を好演。脚本がかなり上手く出来ているのだろう、そう行った作品はやっぱり面白い。そりゃ中味が無くて真実味にかけるとは言え、こういった作品こそ映画が本来与えるべき夢・ファンタジーロマンってやつを臆面も無く描いてくれるのだ。
 P.S. まあ、これだけのロマンの裏に、結婚式をドタキャンされた可哀想な花嫁や、わざわざニューヨーク中のホテルをことも有ろうに(ヒロインが泊まるのはAで始まるホテルなのに)Zから調べて回った奇特な恋人いる事も忘れちゃいけない。“禍福は糾える縄のごとし”

 『LAST SCENE』 これは全くもって‘日活’っぽい映画だ。ともすると‘ノスタルジジイ’の映画になりかねない題材なので、それを山田洋二とか熊井啓が撮ったら観れたもんじゃ無いが、「リング」の田中秀夫監督が麻生久美子なんか使って結構強引な今風を散りばめた事でそれほど痛い作品にならなかった。ただ、絶賛とかする様な娯楽映画では無くちょっと年輩の映画人、映画に関わる・関わった人たちの郷愁から生まれた軌跡の様な映画なので、何かの記録(記憶)映画的な意味合いが強い。それでも、ここ(ティアトル新宿)で邦画を見る様な僕らには、麻生久美子同様邦画の黄金時代こそ距離は有るが、ラストに歯を食いしばる彼女の気持ちに近付いちゃう不思議な作品だ。ついでに、音楽のゲーリー芦屋って黒澤清の映画や「呪怨」「血を吸う宇宙」や「料理少年Kタロー」とかの人でして、幅広い仕事っぷりに感心です。柳ユーレイごときと付合うなよ、久美子ちゃん!え、それ素っピン!?



2002年11月23日(土) 徹夜日記

 はははははぁ〜と。昨晩も会社で徹夜してしまいました。なんか23時半を過ぎると家帰れなくなるんですよ。もういいやって気で泊まるんですが、ここで微妙な問題が・・・。それは、私は時給で雇われているので1泊すると多大な賃金が発生して、労働時間の増加になるんですよ。これが大丈夫なのか?ちょっと心配です。

 で、一晩仕事して、祝日土曜の明け方の日本橋から銀座まで散歩したのち、渋谷に着いてからこの勢いで朝一の映画でも見ようかと思ってタウン誌を開く。そしたら、一番時間のロスが無く8:30に始まるのが本日公開の『ハリー・ポッターと秘密の部屋』だったのだが、7:30の時点でかなりの列が出来ていたのは、さすが初日の一回目。でも、他の作品は1時間以上待ちが有るのでさすがに徹夜明けには耐えられそうも無いし、ちょっとブラブラしているうちに8時になり、仕方が無いのでもう一度「ハリー・ポタ」に行ったら、すんなり入れてすんなり座れたので観てしまいました。
 前作もかなり早い時期に観たとは思うのだが、私はこのシリーズに全く思い入れが無い。むしろ、仕方なく見に行ってる感すら有る。なので、この熱狂は冷ややかな眼差しで見つめている。まあ、徹夜明けにも拘らず約3時間の長丁場を寝なかった所を見るとそれほどつまらなくは無いのだが、本を読んでいる人とは明らかにのめり込み度が低くなるのが残念。また、「ロド・オブ・ザ・リング シリーズ」もそうなのだが、SFXや衣装・風景など目にも楽しい要素も多いので、劇場の暗い画面だと勿体無い部分も少し有るかも。
 前回もそうだったのだが、劇場外人指数、特に英語圏、特にイギリス系の度合いが高い!でもって、帰りに外人、多分英国系の家族が居て、ハーマイオニー位の女の子が居たンだけど、その子が結構可愛かった。赤毛では無くブロンドでウェスタンブーツに黒のワンピース。服のセンスも良いしお母さんも綺麗でした。私はとても偏見を持っていて、英語圏では英国人がもっとも好きです!(オージーは置いておいて、米国人を最も蔑んでいる。)

 その後何を勘違いしたのかまだ行けると思って『チェンジング・レーン』を観たのだが、半分くらい寝てしまいチョット申し訳ない。でも、オチこそ安易ではあったが中盤の行き違いの連続で泥沼化して行く所はとても人間臭く心底恐ろしくなるやりとりが素晴らしい。TVでやるとかなり見れると思うが劇場でかけるのは色々難しいかもしれない作品だった。帰宅後爆睡Zuzuzuzuzuzuzuzuzuzuzuzuzuzuzuz!

  『ハリー・ポッターと秘密の部屋』 imdb前回も思ったのだが、ハリー君はなんら凄い事はしない。魔法を使わせればハーマイオニーちゃんの方が上だし、協調性や人柄はロンの方が遥かに親しみやすい。今回も持って生まれた才能と周りの助けによって状況を切り抜ける。とにかく生まれながらの地位と才能に胡座をかいてそれでもヒーローとして活躍する、イギリス階級社会の、やっぱりいけすかないガキだ。しかし、主人公に魅力を感じない分、原作を知らない人にとっては脇の俳優が魅力的なのがこの作品の見どころの一つだろう。学校の先生達、アラン・リックマンやマギー・スミスは無論、今回はシェイクスピアオタクのロリコン‘ケネス・ブラナー’がイイ味だしてる。この調子で、サ−・マイケル・ケインやロバート・カーライル、テレンス・スタンプ、ヘレン・ミレンなど名立たるイギリス俳優達がゲスト出演してくれると楽しみも増えるね。ジュード・ロ−なんか適役として良いんじゃない?まあなんと言っても、今回は出番が少ないながらも、エマ・ワトソンの美しい成長っぷりが嬉しい! 実は、前作よりもヒットしないかもしれない、安定して楽しめる年末娯楽映画。

  『チェンジング・レーン』 imdbとにかく脚本が確りしているのがサスペンスとしては必須事項。その点で本作は問題無し。その次のキャスティングもなかなかよろしい。あまり話題にはなって無いようだがCMの具合も良いし、実は3週クリアしている。 この時期の無理矢理公開される場繋ぎアクションを見るくらいなら、断然お勧め!小粒ながら見応え十分のシリアス・ドラマ。



2002年11月21日(木) 深夜日記

 えろう久しぶりに日記書きますねん。なんかこの歳で12日連続出勤とか学生みたいなことしております。その間、会社に泊まった昨日を除きほぼ全話『I.W.G.P』を見てしまいました。って、寝るのは深夜3時以降ってことです。でもって木曜はTV東京がなぜか邦画に力を入れた深夜映画番組編成のせいで『富江』とか見ちゃった末には、出勤電車で乗り過ごすわい。で、明日は『風花』が深夜にやるし来週は『ひまわり』が深夜にやるし・・・もうこれ以上ビデオテープを増やす訳には行かないので、そう言う作品は年末のお休みに入ってからにしてくで。たいした事も書けないのですが、さて、風呂でも入って寝るかな(AM3:10)。



2002年11月16日(土) 通過日記

ええ、確か『Dolls』を観て来ました。

 『Dolls』



2002年11月13日(水) 時差日記

 最近、優香がいいなぁと思う。別に今更「あのバストが魅力的」なんて言う気は無い。(バストだけなら小池栄子や根本なんとかが凄い事になってるしね。)あれだけ売れていて、かなり自然体でいる所がいかにも癒し系っぽくてイイ。で、彼女の主演だからと言う訳では無いが『恋に唄えば』を見に行こうと思っている。どうも最近ミュージカルもどきに興味が有るんです。

 さて、昨日の朝日新聞の夕刊の‘三谷幸喜のコラム’で梶原善が、半年間〜の役者休養をしてNYに語学留学に旅立ったと言う事が伝えられていた。そう言えば最近TVでも舞台でも見かけないなぁと思ったら、半年くらい前から準備していたそうだ。役者の人気をTVの出演頻度で計る様な一般の人はいざ知らず、三谷作品に始まる彼の出演作、舞台やTVなどを意識して視て来た物にとって、ちょっとした驚きと喪失感が有るはずだ。上で、「〜」と書いたのは期間未定で渡米したと言う事だからなのだが、どう変わるか解らないが、ひと皮剥けた梶原をできれば舞台で観たい物だ。



2002年11月12日(火) 忙殺日記

 いやまじ、忙殺されてるよ!だって、あんなに暇だったのに視てなかった『I.W.G.P』の深夜再放送ほとんど漏れ無く視てるンよ!これってがんばって起きてるんじゃ無くて、必然的にこの時間に起きているんだよ!ここん所休日も外出る気がおきない。どうしよう、宿題たまってるンよね・・・。

 お、AKINAがソロデビューしてるッスよ。あれっすか、末はアムロですか?で、作詞・作曲って!?何を目指してるんだ???でも大好き!

 『8人の女たち』『ストーリーテリング』『恋に唄えば』『シャーロット・ブレイブ』が年末のお楽しみです!



2002年11月04日(月) 強化日記

 3連休だが、土曜も半日出勤しているので特に大休みしてはおりません。日曜日は専ら家事に追われていたので、お休み映画は今日に偏りました。最初は5本見る意気込みだったんですが、またも怠け癖が出て3本しか観て来れませんでした。で、出かける前に、撮りだめていたビデオの整理などしつつTVを流していたら、月曜祝日だった事も有り『ごきげんよう』がやっていました。司会の相変わらず日々後退の激しいおでこを光らせ、薄ら寒いテンションでトッチャン坊やを演じ切る小堺一機と、3人のゲストが箸にも棒にも掛らないどうでもいい話をテーブルトークよろしく賽子に左右されながら進行するぬる〜いお昼の番組。しかし、今日のゲストはひと味違う!東京進出が今一つ上手く行かない吉本芸人‘石田靖’はいいとして、「仮面天使ロゼッタ」や、数々のアイドルを輩出した「'99フジTVビジュアルクイーン」にも輝くも、突如“白血病”にかかり、2年間の闘病生活に芸能活動停止を余儀無くされながら今年10月に本格的に復帰した‘吉井怜’と、既に3度目の結婚を控えたTKの元愛人にして、数々の芸名を名乗り一時は芸能界復帰も危ぶまれながらやはり見事しがみつく事に成功した‘華原朋美’がゲスト。「森田一義アワー」ならいざ知らず、一昔前ならこんな番組に出演するなんて・・・これって彼女達のランクが落ちたって事?それとも「ごきげんよう」が『徹子の部屋』並みの市民権を獲得したの??(それもどうかと思うが・・・)

 映画の方ですが、最初『Dolls』を観るつもりだったのですが、公開5週目で結構客が入ってないと聞いていたのに、なぜか混んでいて立ち見ですと言われたので、急遽タイムテーブルを変更して『火星のカノン』から。で、消化試合に『スズメバチ』。ラストはレイトショーに移った『ロックンロールミシン』。「スズメバチ」では最初の10分ほど落ちてしまったのでちょっと話がわかんなくなってしまった。


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