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■ 背中の怪物
トンネルの入り口はもうずっと後ろ 目の前には真っ暗な闇 振り返れば明るい入り口 逆行で顔の見えない怪物が 私の後を追ってくる 後ろの怪物に注意を向けつつ 暗闇に紛れている小石に転ばないようにしながら ずっとずっと先にある出口を探している 「ある」と信じながら走っている 声を掛け合いながら二人で全力疾走 怪物の声が聞こえて 怪物の足音が響いて 怖くて恐くて 怪物から逃げて出口を探す 絶対に「ある」と信じている出口を目指している もし足を怪我しても もし指を失っても 入り口には戻らない もう戻れない 戻りたくない 怪物に負けないように 追いつかれないように 「頑張って」は禁句で走りつづける
2003年01月15日(水)
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