まるくなって、ミルクティあけて 届いた雑誌をよんでいて ふとねころべば、せなかがぐらぐらと揺れている
「それだけ」だったのだけれど。
あたしは、あたしがなんのために おくすりを持っているのか飲んでいるのか、よく わかんないなー、とか昨日だの一昨日だのおもっていた。 なのに、 あっさりそんなの投げやってよろよろと 頓服薬、というなまえのついたやつらを、食べた。 そして追われるけものみたいにじっとしている。
しんぞうがばくりばくりと変な位置でたかなっている
のどがぎゅうっとしめつけられて、ぐらぐらする吐き出しそうだ
……何を?
たとえば、ふくれあがったみたいな舌とか。
さだまらない、視界、とか。
みんなみんな吐けるわけないものばかり。
なにをしているのか把握しきれないあたまとからだで 習慣でテレビをつければ、震度3。 このていどでよわりきるなんてばかみたいばかみたいと からだにぶつけるけれど、呼吸のやつもどらなくて ふにゃふにゃの脚や腕だ。
そのままカメラをつかんで外に出てシャッターを押した、
いっかい、にかい、さんかい、
・・・フィルムのむだづかいじゃないだろか。
これ「発作」だよ薬を飲みなさいよという指令がおりてくるまで せまい部屋のなか、その周辺、 よろよろ、つかみどころなく走るわけで あなたなにやっているの、といわれたら 応えは、すいません、と
とても、とても、 なじんだ感覚だ もう何年おつきあいしているやら 思い出すにもぼんやりあたま
焦点があうようになって、からだに力が入ってきて ふるえるのがしずかになったら、ひとまずコイツはひとやすみ、で ビフォー・アフター、にすっぱり区切られた「あたし」を なんとか縫い合わせてみなくちゃいけない できるだけ、ばらばら、を 揺り起こさないように
しかしもう、いくつにぼろぼろとわかれているやら 部屋の真中でみわたして、両腕たらす ふきとばされて順番なんてつかない踊り狂うものたち
夕立になりそこねたそらは、よごれた筆洗ばけつの水の色 朝顔の葉が、色づいているよ。 ふれれば、ぽろりと落ちてゆく冴え冴えとした、きいろ。 うすぐらいなかで、明日まで、ふるふるとふるえていて。 どうか。
長月、十五、夕刻 あのひとへの手紙をみつけた日
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