土曜日生まれは腰痛持ち

2010年08月07日(土) 母が日傘の下にいる間

夏休みは学校のプール開放日というのがあります。
そのとき、地区の子ども会の保護者が当番制で
プールを利用する児童を引率し、
プールサイドで万が一に備えて待機します。

私は昨日その当番だったのですが、
肝心の自分のこどもは来ませんでした。
もともと学校のプールで泳ぐのは
「お勉強みたいだから」好きでなく、
そのくせ市民プールにはホイホイついてくる
ワガママぶりだったのですが、
昨日は、調子の悪いテレビ買い替えのために
家電店に行く父親のほうについていきました。

2人ともアイスクリームが大好きなので、
「あの店」にいって、
同じビルのテナントの「31」で何か食べるんだろうなと
容易に想像ができます。
母は炎天下、日傘だけが盾だというのに、
娘さんときたら涼しいところで……クーッ。

いざプールに行ってみると、当番の先生は、
娘が大好きだった去年の担任の先生でした。
「きょう○○ちゃんは?」と聞かれ、
来なかった理由を母が包み隠さず説明している頃、
アイスクリームを食べ終え、
同テナントのスポーツショップでスポーツサンダルまで
買ってもらった娘は、
凝り性の父のテレビ選びにノレず、
大分退屈そうにしていたようです。

今度のテレビは、アクトビラが利用でき、
YOU TUBEも見られるということで、
いよいよ地上波番組を見なくなりそう。



2010年08月06日(金) 日傘の下で

今日は祖父の祥月命日だったなと思い出す

プールサイドで
水を飛ばし合うこどもたちを見つめるが
その中に自分のこどもはいない

出かける前は乾燥しきっていた手ぬぐいは
今は 首にまかれてしっとりしている

日傘に隠れて スポーツドリンクを一口

昼食のメニューを考えても
熱いものと冷たいものしか浮かばない

雲の恵み
日差しが少し緩んでいるなと感じると
同時に なぜか風を感じなくなる

今更ながら つくづく真夏だ



2010年08月04日(水) エアコン皮膚


私は、エアコンのない家庭で19歳前まで育ちました。
さらに、14年の学校生活のうち12年を
エアコンのない場所で過ごし、
エアコンのある職場に3年ほど勤め、
エアコンのない家庭を持って20年になんなんとします。
つまり、人生のかなりの期間、
私にとってエアコンは非日常の代名詞ということです。

暑がりの汗っかきですので、
それなりに苦労していなくもないのですが、
まあ今まで熱中症も夏バテもほとんどなく、
生きながらえてきました。

しかし、この季節のコンビニとか銀行とか、
たまらんですねえ。
スーパーやショッピングモールは、
大きな店舗だとそれほど強く感じないし、
公共施設はクールビズの影響で冷却控え目ですが、
それでも一歩足を踏み入れると、
「あぁ、暑い中出かけてきてよかったよー」
という気持ちになります。
ホームセンターや家電量販店で扇風機の前に立つのは
当然大好きです。
この界隈でこの季節、
扇風機の前に至福の表情で突っ立っている
いかにもさもしい母娘がいたら、
かなりの確率で私たちだと思います。

ところで、先日映画を見にいった劇場も、
ほどよく冷却されていたのですが、
その中に2時間以上身を沈めていたら、
恐るべきことが起こりました。

全国でも夏の暑さの厳しさではちょっと有名な街です。
(余談ですが、吉本芸人・ガリットチュウのお二人、
熊谷と福島って、冗談みたいな姓ですね。暑そう…)
時間は昼、お日様は頭の上、
劇場を出た途端、むーわーっと熱気が襲ってきました。
いつもなら滝の汗が流れそうなシチュエーションですが、
なぜか駅までの徒歩10分弱、ほとんど汗をかきませんでした。
そのままのサラっとした状態で、電車までの時間を調整すべく、
駅ビルのお店をあれこれ見たのですが、
冷房がきいているので、やはり汗をかきませんでした。
これはエアコンのきいたところにけっこう継続して居ついたので、
一時的に汗腺というか、毛穴が閉じたかな?と、素人判断しました。

ところがアニメイトに入った途端、
ばっと毛穴が開くのがわかりました。
背中の汗がTシャツを立て真ん中に貫き、
スカートのウエスト部分まで伝いました。
理由はさっぱりわかりませんが、
多分、こぢんまりとまとまり過ぎた売り場面積ゆえ、
ある種の圧迫感を覚えたせいでしょう、多分、きっと。
ぬるいハンパおたくだし、コスプレも漫画描きもしないので、
買うものといえば、ちょっとしたキャラグッズというのが常です。
ここが自分のベースキャンプだから…ということは断じてありません。



2010年08月03日(火) 突然ですが、「人気ないのが納得いかんアニメ」選

・のらみみ(1期・2期とも)
「ドラえもん」「ド根性ガエル」「オバケのQ太郎」
といった定番から、
近作では「おねがいマイメロディ」「ジュエルペット」など、
「こどものいる家になぞのキャラが居候」という設定の名作は
枚挙にいとまがありません。
そんな「キャラ」の派遣ビジネスが一般的になっている
世の中を描いたのが、この「のらみみ」です。

かみなり小僧「のらみみ」(CV加藤奈々絵)は、
ひょんなことから知り合った
派遣会社の不器用な社員・半田くん(白石稔)と一緒に
「ハローキッズ」という事務所にご厄介になり、
居候家庭のあっせんを待ちながら、事務や掃除を手伝う毎日です。
好物の水あめが入った壺には、
唯一読める文字「の」の一文字が書かれています。
(後にはぐんと字を覚え、PC操作もこなすようになるようですが)

そんなのらみみくんと、
彼の妹分で彼と同じく事務所に居候するシナモン(喜多村英梨)、
セリフの有無はともかく、
毎回1シーンは顔を出すかっぱくん(岡本信彦)などの
レギュラー、準レギュラーを初め、
単発で登場するキャラや、
それを迎え入れるこども(時には大人)たちに、
みんなそれぞれにほどよい個性と魅力があります。
それでいて、設定やせりふ回しに世知辛いところがあったりして、
どちらかというと大人向けでしょう。
原作も青年誌でしたし。

キャラは年をとらず、人間への恋愛感情も抱かない。
(ご主人様である「こども」への愛情はもちろんありますが)
だから面倒もなく、ただ近くでこどもの成長を見守り、
「そのとき」が来たら、こどもたちのもとを去って、
新しいこどものもとで、
また「キャラ」としての生活を始める…の繰り返しですが、
対するこどものほうは心身ともに成長するし、
時にはキャラにキャラ以上の気持ちを抱くことだってある。
その辺の繊細な描写がすばらしく、
エピソード1本1本、バランスよく丁寧に涙と笑いを誘います。

単発も含め、声優さんがみんな役にはまっていますが、
特に喜多村英梨さんのかわいい関西弁キャラはお見事でした。



・GA芸術科アートデザインクラス
原作掲載がいわゆる萌え系4コマ誌ということもあり、
まあ「そういう絵」の「そういうアニメ」っぽいのですが、
仮名4文字タイトルが主流(?)の「その手のアニメ」の中で、
この長いタイトルは異彩を放っています。
正直、これで少し損している気もするのですが、
いいものは紛れもなくいいということで。

とある私立高校の「GA」と呼ばれる
美術専攻の1年生女子たちと、
それとは別にある美術部の面々」の
(所属は普通科から工業系までさまざま)
ちょっと間抜けでラブリーな日常の記録の中に、
いっぱしの美術通になれた気分になる
(そしてちゃんと興味が持てる)美術薀蓄が
たっぷり盛り込まれた作品です。
ギャグのテンポのよさはぴか一といっていいでしょう。
アニメで見ても、原作を読んでも同じように笑えます。
生徒たちを優しく厳しく見守る先生たちのキャラづけも
なかなかです。

特に核になるのは1年生の5人組ですが、
「ノダちゃんみたいなオシャレさんと一緒に
お買い物したかった」とか、
「キョージュみたいなクールビューティーを、
「マサ」ってオッサンみたいに呼びたい」とか、
もう戻らぬ若い時代を、
本来はなかったはずの「彩り」を添えて振り返りたくなる、
そんな気持ちにさせる、魅力的な少女たちばかりです。
(と書くのは、私が40過ぎているからで、
これからそういう高校生活を送る方にももちろんお勧めします)

鑑賞の際は、テレビで放映された分だけでなく、
服飾デザインに重点が置かれたOVAもお勧めですので、
取りこぼしなく。


・ジャングルはいつもハレのちグゥ
正直申し上げて、上記の2本は比較的最近のものなので、
「もっと盛り上がってもよさそうなのに、誰も見ていないの?」
という実感から感想を書いたのですが、
この作品がリアルに放送中のことはよく知らないので、
ひょっとしたら、人気があったのかもしれませんが、
いずれにしろ、アニメを余り見ない方がご存じないことには
変わりないでしょう。

ハレは、病弱な家出少女ヴェダがジャングルで産み育てた
心優しい少年。
グゥは、ひょんなことから彼と一緒に暮らすことになる、
「第一印象では超美少女の顔」をしている不思議な女の子です。
ジャングルでの生活で、
ヴェダ自身もたくましく成長していくわけですが、
富裕な実家との関係や、ハレの父親のこと、
ハレが10歳ぐらいの頃からあれこれと明らかになり、
「南国少年ナントカくんに似ているなー」という感想は
初めのうちだけ。
この作品にしかないカラフルな楽しさがあふれています。
最近7枚組のボックスも発売されたようですので、
ここで宣伝ともいえぬ宣伝をつけ加えておきます。

ハレの声を担当したのは、
少し前、車のCMで披露した早口も印象に残る愛河里花子さん。
テンポのよいセリフ回しで、気ぃ使い少年を好演しています。
グゥを担当したのは渡辺菜生子さんで、
「ちびまる子ちゃん」のたまちゃん、
「モリゾーとキッコロ」のキッコロなど、
心をくすぐる愛らしい声がすぐ浮かびますが、
本作では、テンションの低いシニカルな声音と話し方が
妙に耳に残ります。


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