土曜日生まれは腰痛持ち

2006年10月30日(月) この映画が……すごくはないけど「いい」

本日10月30日午後8時より、NHK衛星第2で
すこぶる素敵な映画が放映されます。
その名も
『潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ』
(リンク先は、拙作ウェブサイトにもう一個貼り付けている映画日記なので、
あやしい物販ページにいざなうものではありません。
というか待望久しいのに、この映画ってば、まだDVD出ていないんですよ〜)


映画「ハリー・ポッター」の最初の2作でダンブルドア校長を演じ、
2002年、惜しまれつつ他界したリチャード・ハリスと、
いつもはアクの強いエリートみたいな役が多いのに、
この映画では、チャーミングこの上ない「わけありじいさん」になった
ロバート・デュバルが共演という、
シルバー俳優好きにはたまらない作品です。

大事件が起こるでもなく、光あふれるフロリダで、
2人のじいさんが、のんびりと仲良くしたりもめたりするお話です。
時間・状況、その他もろもろが許すという方は、
ぜひともごらんになってください。
実はうちでは、衛星放送が見られない上、
これを借りたレンタル店も、3年ほど前廃業してしまったので、
「あの映画はよかった〜」と思いつつ、当分見られない状況です。
でも、多分マイナーであろうこの作品を
多くの人がごらんになって、
それぞれの感想を持っていただけたらと、
地味に宣伝することにしました。

「この映画がすごい」と言い切れないのは、
地味というか、テンションが低目なので、
「すごい」という語感がしっくりこない気がするためです。
でも、とにかく「いい」んです。



2006年10月13日(金) 自分で読む楽しみ

ショッピングセンター内に、
こども図書館を設置しているところがあります。
こぢんまりとしたスペースに、閲覧用の低いいすと机が置かれ、
それを取り囲むように、さまざまな絵本の並んだ書架があり、
ところどころに、絵本でおなじみのキャラクターのぬいぐるみが置かれ、
係員の方はあくまで明るく優しい笑顔で、
非常に快適な空間……なのですが、
最近、ちょっと気になることがあります。、
書き手の私がどこに住んでいるかお判りになる方には、
ひょっとしたら、「どこ」と特定されてしまうかもしれないし、
係員の方が読んでいらっしゃる可能性もあるのですが、
もちろん、その方たちを責める気持ちはありません。
ただただ、書かずにいられなかったのです。
読んでいただけたら、むしろ好都合かも。


私は大抵、6歳の次女と、ここに行きます。
娘はめぼしい本を手にとると、
閲覧席に腰をおろして1人で読んだり、
私に「読んで」と言ってきたりします。
借り出す本とは別に、そこで1、2冊読んで帰るのが、
いつものパターンなのですが、
最近係員さんは、娘に対して、
「絵本読んであげようか」と必ず声をかけます。
以前はそんなとき、
「急いでいるので結構です」と断っていましたが、
今は、ただ「結構です」と断るようになりました。
かたくなな態度かもしれないなと
反省することもないではないのですが、
昨日のやりとりで、ちょっと考えが変わりました。
「結構です」「お急ぎなんですか」
「…ではありませんが」
“サービス”を断っただけなのに、こう言われるということは、
ここに足を踏み入れたら最後、
係員さんの読み聞かせは、正当な理由がない限り、
聞く義務があるということでしょうか。
どうにも納得のいかない話です。

この図書館は無料です。
ということは、単純な営利目的ではありません。
読み聞かせをしないと減給とか、
逆に読み聞かせ件数で査定がよくなるとか、
そういうことがあるとは、ちょっと考えにくい状況です。

保護者さんがお買い物中、
こどもだけで図書館に来ているケースもあります。
そんなときは、「読んであげようか」も有効でしょうが、
自分で読むのが好きだったり、
字は読めなくても、絵を眺めるのが好きという子には
やっぱり余計なお世話でしょう。

ただ、親子連れでも、
このサービスを喜んで受けている方もいるようで、
みんながみんな、私のような考え方ではないことは
十分わかっているつもりではあります。
だからせめて、「ご希望の方には読み聞かせ」云々を
どこかに表示するとか、
「選べるサービス」にしてもらえたらなあと思うのです。

とはいえ、
あの快適な空間を開放していただいていることには
やっぱり素直に感謝いたします。
とってつけたようですが、本心です。





2006年10月12日(木) 愚かな人

愚かといっても、いろいろな視点があるし、
というか、愚かでない人間なんて、多分この世に1人もいないけれど
ともかく、今朝のテレビで、とっても愚かな大人の人を見ました。
話はちょっとそれますが、先日、コンタクトレンズを作りに行ったとき、
目や視力についての不安などを尋ねられたので、
「最近、老眼が始まったような気がすることがある」と言ったら、
「人間は20歳過ぎたら、目の老化が始まるものです」と切り返され、
そういうことが言いたいんじゃな〜い!と、心の中で叫びました。
この手のすれ違いって、よくありますよね。
少なくとも私は、20代のメガネ美人が
頭にメガネを乗せて、近場のものに見入っている、みたいな図は
見たことないぞ。


その人は、2年前に起きた殺人事件・被告人の国選弁護人です。
どの事件と特定せずとも、
異例のスピード判決が話題になったといえば、
アレかなと思い当たるような、
社会的影響力の極めて大きい事件でした。

その人は言います。
「彼は幼時にいじめられ、身体的なことで差別されていた」
番組の司会者もコメンテーターも、当然言います。
「それは全く言い訳にはならない」
それに対して、弁護人が言うことには、
「言い訳にはもちろんならないが、
彼がなぜ事件を起こしたかを知る必要がある。
いじめの経験がなかったら、こんな犯罪には手を染めなかった


大筋はこんなやりとりでしたが、
まさに我が耳を疑いました。
要するに弁護人は、
その事件の被告が、
豊かな感性を持った人間だということを知れば、
そういう気持ちになる、
ということを言いたかったようです。

それでも私は、
もしその場にいたら尋ねたかった気がします。
「なぜ、知る必要があるんですか」
多分こう尋ねたら、くだんの弁護人は、
現在いじめられている子供たちを、
将来犯罪者にしないために…とか、
そんなようなことを言うんじゃないかと思います。
いじめという被害に遭った上、
犯罪者予備軍にされるんじゃ、
人間性全否定ではありませんか。
こういう発想が、新たな差別を産むんだということに
全く気づいていない模様です。

しかし、彼の最も愚かしいところは、
何といっても、
どう口説かれたか知らんけど、
のこのこテレビに出てコメントしていることです。



2006年10月03日(火) あな、忙しや/15歳の哲学者

愚痴でも自慢でもなく、
このところ、物すごく仕事が忙しゅうございます。
いっぱいいっぱいのスケジュールを組まれた上に、
重ねて別件を頼まれたりして、
それをまた悲しい貧乏人の性(さが)で、
笑顔&二つ返事で引き受けちゃうものだから、
(ファクスやメールでの依頼ではありますが、
まあ、返信時の“ムード”がそんな感じってことで)
自業自得といえばそうなのですが、
一度断ってみてもいいけれど、
「この人は忙しいときに使えない」
と思われたらどうしようという恐怖の方が、
どうしても先に立ってしまうので、致し方ありません。
言うまでもないけれど、
先方さんも、忙しいから私なんかに頼むんであって、
そんなときに、どうして断れましょうか。

その割に、調べ物のためにウェブ接続したついでに、
こんなふうに日記を書いたりもするわけですが。

書かない間も、
「あ、これ日記のトピックスにいいわ」と
思うような場面は何度もありました。
が、それをいちいちメモっている暇があったら、
当然PCに向かうわけなので、
「はて、そりゃ何だったかいのお」という状態です。
もしも少し暇になって、思い出したら書きます。

本当に忙しい人は、こんなふうに「いそがしい」なんて
駄文に織り込むことすらできないほど忙しいのでしょう。

話題は飛びますが、ウェブサイトのお引っ越し告知で、
「画面が切り替わらない場合や
お急ぎの場合はここをクリック」
みたいな表示が出ることがありますが、
5〜10秒が待てない「お急ぎ」って、どんな状態なんでしょう。
もっとざっくばらんに、
「イライラする」とか、「待ってられっか」と言ってくれた方が
より説得力がある気がします。
もっとも、10秒といえば、
陸上男子100メートルアジアチャンピオンが
ゴールするほどの時間です。
そう考えると、結構長いな……。

ところで、また話題は変わりますが、
長女がクラスメートに、こんなことを聞かれたそうです。
「妄想ってどういうこと?」
聞けば彼女は、一体妄想というのは、
何をネタにどのようにするものなのか、
いま一つ理解できないのだそうです。
言いたいことは何となくわかるけれど、
タブーなしの何でもありこそが、妄想の真骨頂なのだから、
これは非常に難しい問いかけではないでしょうか。
しかし、これに対しては、
無粋だけれど最強の答えが、ちゃあんとありました。
「そんなこと、恥ずかしくて言えるかぁ!」


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