白い原稿用紙

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2002年11月30日(土) 感謝をこめて『ある日の日記』

さて
本日付けでちゃんと絶対麗奴最終号は
無事に本屋さんに並んだでしょうか。

各種の出版事情の都合で
今回が最終号だというお知らせは
このサイトでは出来ませんでしたの。
御覧になって驚かれた方、ごめんなさいまし。

麗奴が終わると共に
Vol,5から続けさせて頂いていた
「星の館」シリーズも
最終話となりました。

今まで発表できなかったので、
最終原稿を仕上げた日の日記を今
アップしたいと思います。
ほんの少しネタばれもあるけど、まあ
許容範囲として許してやって下さいまし。

いえ、何日だったかは聞かないでくださいよ〜。
〆きりぶっちぎっていますから
いろいろ差し障りがあるのよ、おほほ。

 

 『ある日の日記』

「星の館」最後の原稿を描き終わりました。

最後は感慨にふける暇もなく
いつも通りに時間との戦いでしたが、
時間との戦いの中で
荒れてしまわないようにと
早めに仕上げていた
最終ページをやっている間は
しみじみと長い年月を振り返りました。

この作品でボ−イズデビューして
ここまで続けられるとは
夢にも考えておりませんでした。
1本描いた段階で
「もうネタ切れ〜〜」とか思っていたのに。

長いような短いような……
やっぱりあっと言う間に
ここまで来たという感じです。

ここまで描き続けられたのは
ほんとに
好き勝手にやらせて下さった
心広い編集部と
応援して下さった
読者ちゃん達のおかげです。

ありがとうござました。

絶対麗奴と添い遂げる事が出来て幸せでした。

これで
星の館の扉を閉じます、と
かっこよく終わりたいところですけど
星の館の扉は
開いたところで終わっています。
これからも
あのキャラ達は
ずぶとくしたたかに生きて行くのでしょう。

可愛がって下さった皆様
ほんとに心から ありがとう。


2002年11月29日(金) 読み間違い小咄

よく、歌の歌詞とか話し言葉とかを
おかしなふうに聞き間違えたりすることが
ありませんこと?

漫画描きには修羅場にひんぱんに起こりますが。

あたくしは修羅場じゃなくても
よく 錯覚を起こします。

耳から聞いた言葉も
よく間違えるけど、
書いてある文字もよく
読み間違えてギョッとするのよ。

なにをギョッとするって……

最近では、ちょっと前に事件になった

「やまりん」

これがね、これがね、
TVの字幕や、新聞の見出しで見るたびに、
ひ〜〜〜〜。
TVのトップニュースや
一流新聞の でかい見出しに なんて言葉を!!
と。
漢字にしててくれれば こんなに
おののいたりしないのに。

いえ。
とってもはしたない言葉と
読み間違えちゃうのよ。

見るたびに
何度でも新鮮におののいていまうのよ。

友達にその話をしたら
その子も 何度でも聞き間違えて
ギョッとする言葉がおありだとか。

「ほのぼのレイク」

あなたは聞き組なのね。
そんなもん、どうコロンでも
ほのぼのなんかするかいっ

読み組のあたくしは
今日の朝日新聞 天声人語でも
とっても驚かせて頂いたわ。
一瞬で間違いに気がつくけど
一瞬で驚くものなのよ。

「テンポがよく、実際に口にしやすい〜」

ほら、ここんとこ視力落ちてるし。
ちょっとした字の隙間とかが
一瞬 判別できない事があるのよ〜〜。

それにしても
間違い方があまりお上品でないわ。
いやん。
頭 腐っているかもしれないわ。

さて
なにをどう読み間違えたのか
聞き間違えたのか さっぱりわからなくて
いらいらなさったアナタ。

いつまでもいらいらする
清純なアナタでいてね。

全部 スッキリわかっちゃったアナタ。

好き。


2002年11月27日(水) またまたお掃除な日々

自室の大掃除に着手。
したはいいけど 遅々として進まず。

今まで 自室にいる時は
漫画を描く以外の事はしなかったので
漫画しか描けないお部屋だったのよ。

そのお部屋の片隅に
ちょこっと
ドール制作にかかれるスペースが欲しいのよ。

こうやって
冷静になってみると
なんて無駄の多いお部屋だったのかしら。
収納家具の中は無駄なもので埋まって
はみ出してるものが多いし。

なにより あたくしってば
なんでも手元に置いておきたいタチなのよ。
漫画を描く道具なんて
そんなに場所を取るものじゃないのに
(多量のトーン以外は)
あたくしは
原稿用紙や ペン先や 消しゴム 練りゴム 
カッターさらにカッターの刃、
シャーペン その芯、青鉛筆
各種サインペン ふでペン、そのカートリッジ、
メンディングテープ、インクにホワイト、
掃いて捨てるほどある
直線定規やカーブ定規や円定規。
そのストックの全部が
立ち上がらないで取れる範囲に置いてあるの。

要塞?

しかもよ。
あたくしはダースどころか
グロスで買い込む女。
その画材の数たるや ハンパじゃないのよ。

あたくしは自分に聞きたいわ。

収納家具はなんのためにあるのか、と。

それから本棚。
充分に持っている本のすべてを
収納できる数はあるのに
ちょっとでも資料として使う本は
立たずに取れる位置に。。。
したがって 足下は本の山。

立ち上がる時に
足の踏み場を探すハメになり
ますます、
ちょっとでも使いそうなものは引き寄せる事に。
引き寄せて積み上げると
必要な本を探すのに とっても手間がかかって
逆効果。

この悪循環を断ち切らない限り
お人形制作スペースなんて 儚い夢だわ。

それから 不都合は他にもあるわ。
仕事机は
大型の椅子式こたつを使っていますの。
エアコンは頭がぼーっとして嫌いなので
足元だけあっためる暖房が好きなの。

でもね。
原稿用紙、その他のストックの引き出しが
その大型こたつの下に置いてあるのよ。
つまり
冬になっても 
こたつとして役に立たないのよ。
寒いのよ。
どうよ。

そういうわけで
現状打破のため、
お仕事とシュミが
楽しく共生できるお部屋を創りあげるため、
ちょっくら奮励努力中。

ところが
仕事明けから、昼夜逆転の生活が治らず、
お部屋の家具を動かしたり
掃除機をかけたりできなくて
なかなか進まないというわけなのん。
お隣さんとぴったりくっついているから
音が響くのよ。

なんか
効率の悪い生活を送っているわね。
そういう要領の悪さは天下一品と
自負してはいますけど。

なんとか次のお仕事にかかる前には
素敵な環境作りを達成したいと思いますわ。

あ、ところで
「サディステックボーイ」の2巻目のコミックス
来年4月1日発売に決まりました。

日付けが日付けだけど
ウソじゃないのよ〜〜〜。

前後編が重なって
描き下ろしが減ってしまうけど
なにとぞよろしくお願いします。
とりあえず、お仕事部屋更新の前に
お知らせまで。


2002年11月22日(金) 素体収集家

今日はまゆみちゃんと
12月に開催の人形展のチケット前売りを買うために
青山くんだりのお人形店まで出張してきました。
…けど、ついて2秒で玉砕。

「イベント準備のため臨時休業」

おいおい。
その場からお電話して確かめたら
どっちにしろ、前売り発売は12月からとのこと。
なんだかもう いっそさわやかな玉砕ぶりだったわ。

で、
そのままぶらぶらと歩いて渋谷に出て……
渋谷まで出たら
行かなきゃならない所は ひとつ。

ボークス1/6専門店ドールポイント!!

とってもわかりにくい場所にあるそのお店、
まず友人に電話して だいたいの位置を確かめ、
目星をつけてお店に直接電話で聞き、
さらに何人もに道を聞きまくって
やっと たどりついたわ。

ちなみにボークスはどこ?
と聞いたのではなくて
目印になる道路の名や、
お店の名前を聞いたあたり、
微妙な恥じらいが残っていたのかと思われます。

お店で
店長さんらしき人に
「お電話下さった方ですか?」とバレバレ。
「わかりにくい場所ですみません」と
おっしゃって下さったけど
御心配にはおよびません。

オタクはどんなにわかりにくい場所でも
根性でたどりつくのです。
欲望の命じるままに。

そこで、
ドールポイント限定、
アジアン小顔とかいう植毛のヘッドを見つけました。

ああ、なんて
理想に近い少年顔!!
本来 少女のお顔なんでしょうけど。

こういうお顔にするために
削りまくっていたあたくしの苦労は
いったい何のためだったのかしら。

ほくほくと
シルバーとブラウンの髪のを
ひとつづつ購入。
ついでに
エクセレントミニも2体ほど(もちろん少年)。
さらに持っていなかったBヘッド。
その他小物や画材も少々。
ちょっと覗くつもりが
かなりの金額になっちゃったわ。

「少年ばかりですね」と
微笑まれる店長さんに
「いえ ほんとは青年が好きなんです」などと
よけいな事は言わず、
満面の笑みで
最初の目的が玉砕したことなど
綺麗に忘れて 帰って来たのでした。

ボークスの店員さんは
ほんとにどこの方もとてもやさしくて
感じがいいですわね。
どんな初心者丸出しな
阿呆な質問をしても
やさしく教えて下さるし。

そういうわけで
素体ばかりが増えて行く初心者なのでした。

そんなに素体ばかり集めてどうするの?
とまゆみちゃんに聞かれたけれど、
まあいいじゃないの。
腕を磨いて
いつかはよそ様でも
可愛がって頂けるようなお人形を作るのよ。

いつかはね。


2002年11月19日(火) だらだら

おとといの鍼治療で 
先生が あたくしの背中に鍼を打ちつつ
「わ〜〜〜」っと感嘆の声をお上げになりました。

どうしたのかしら
背中に 金のウロコでもはえてますか〜?

どうやら長引いた風邪が
背中に来てしまった様子。
仕事中も背中が一番痛くて
ずっとホカロンしょってましたわ。

前回 先生に来て頂いたのは
わけあって 2ヶ月前。
その時からひき続けているわけで。

もう自分でも
ひいてるんだか
ひいてないんだか わからなくて
先生に「あたくし 風邪ひいてます?」とか
聞く始末。
肌の感じが違うので先生にはわかるそうですの。

お薬を飲むほどの症状があるわけでもなし、
ただ ぐずぐずと調子が悪いだけなんですけどん。

「さっさと治したいんですけど
どうしたらいいもんですかしら?」
と訪ねた所、
「休みなさい」と お答えが。
「疲れがたまって免疫力が落ちてるから
なかなか治らないのよ」

いえ、あたくし お仕事終わって
今 休んでるんですけど
具体的に たとえばずっと寝てるとか?
と続けて聞いたらば

「そうじゃなくて、『作業』を休みなさい」と。

    ぎくっ

「お人形づくりも ず〜〜っとやってないで
一時間だけとか決めて」

いやん。先生。
サイト御覧になったわね。
24時間、寝ないでぶっ続けでやってるって
御存じなのね?

「ず〜〜っとパソコンの前に座ってるのも作業」

ええええ〜〜〜
それじゃ やることないじゃないですのっ。

あ、やるな っていうお話しでしたっけ。

でも 1時間じゃなんにも出来ないわねえ。。
やりたい事がある時に
やらないで我慢するほうが
あたくしには身体に悪そうな気がするんですけど〜ん。

でも 風邪はさっさと治したいので

わかりました!
一生懸命 ぼ〜〜〜っとしてみます!
とはりきったら

「だから、一生懸命やりすぎないの!
何ごとも」
と笑われましたわ。

ぼ〜〜とするのも一生懸命やったら
「作業」なのかしらん?

力を抜きなさい、
ということらしいんだけど
あたくしには力の抜き方がわからない〜〜ん。

お人形も
ちょっと やるつもりが
気がついたら24時間たってるだけなのよ。

あ、
わかったわ。
1時間やったら一旦やめる。
10分休んだら 2時間目。
ってのでどうかしら

小学校ですかいっ。

でも3時で終わるのは嫌ねえ、
そのあとクラブ活動で、5時まで
それから塾で9時まで
ってのはどうかしら。

あら、
現代の子供って 疲れそうね。
風邪ひかないようにね。
…って、誰に言ってるの あたくし?

とにかく
ちょっと だらだら生きてみようと思いますわ。

そういうわけで
だらだら 日記の更新をしてみました。
明日も だらだら通販作業をいたします。

だらだら。


2002年11月16日(土) ホラーな仕事場

お仕事が終わってから
かなりの時間 ほうけていたようです。

今日はいつ〜〜?

いや もう
真っ白な灰に燃え尽きました。

すぐ復活しますけど。

お仕事中
仕上げお手伝いに
雪豹ちゃんが来てくれていたんですけど。
問題がひとつありましたのよ。

雪豹ちゃんがこの世で一番恐れる
恐ろしい生き物がトイレに住んでいたの。

愛猫 ちょび。

便座のウォーマーが気に入って
便座型になって寝ている
世にも凶暴なネコ。

お仕事中、
雪豹ちゃんは なかなかトイレに行けず、
あたくしや だんながトイレに立つと、
そそくさと後を追い掛けて来て
並んでお待ちになっていました。

「今 行っとかないと いついけるかわからん」と。

いつでもどけるわよ、と
言ってあったのに
お仕事のじゃまになると気になさったらしく、
あたくしかだんなの後に駆け込むという
不自由な思いをさせてしまいましたわ。

あたくしは雪豹ちゃんより
ずっと頻繁にトイレに通うので
膀胱炎になるほどの我慢は
強いなかったと思うけど ごめんなさいね〜。

そしてちょびを追い出して
トイレにしゃがんでいる間にも
ちょびは
『入れろ〜〜〜』とばかりに
トイレのドアを外からガリガリと……

ホラー映画かいっ。

そんなに恐れているくせに
雪豹ちゃんは しょっちゅう
ちょびにちょっかいをだしては
うなられております。

一時は十数匹も飼っていた
猫好きの血が騒ぐのね。

仕事が終わって
ほうけていた延長で
そのまま一体のお人形を制作。

気がすむまでいじっていたら
24時間寝ないで過ごしていましたわ。

修羅場明けは
神経が昂った余韻で
そうそう寝られなくなるのですのよ。

ゆうべ、やっとぐっすり眠りました。

そして明日は鍼治療の日。
思いきり強い鍼を打っていただく予定。

あまり強く打つと脱力して
お仕事にならなくなってしまうのよ。
いつもは仕事の最中が多く
軽く打っていただく事が多かったから。
明日は 思う存分 ずぶずぶと。

気持ちよくタコのように脱力して
一眠りしたら
お人形ヘッドの髪の染色に
挑戦予定なのよ〜〜わくわく。

あ、その前に通販作業をいたします。
長らくお待たせしている皆さま、ごめんなさい。


2002年11月09日(土) 明日は明日の風邪をひく

またもや
夜だか昼だかわからなくなって
変な時間に 寝たり起きたりしている今日この頃。

寝ぼけていると、
ビーズアニマの担当さんから
お電話が。

「あの…」と
言いにくそうに切り出したお話しは

「消し 入れてもいいですか?」

もちろんどんどん入れて下さい。
っていうか入れないと逮捕されちゃうし。

編集部で 入れ忘れても大丈夫なようにと
気をつけてはいるのですけれど
アタマがマヒしているのか
肝心な場面で
ばっちり描いちゃったりするのですね
これが。

いえ、もう
何がいけないんだか
何がいいんだか??

今 描いているのも
大丈夫なんだか 大丈夫じゃないんだか。。

いろんな意味で
厳しい風が吹き荒れている
エッチ漫画業界のようです。


明日は明日の風が吹く。
いい風だと良いですわね。

あたくしの風邪はまだ治らないんですけど。


2002年11月08日(金) 仕事の合間

さて
いよいよお仕事がせっぱつまって来ました。

……って、
とっくにせっぱつまってるんですけど。

日記を書いていないと
日にちの認識が甘くなり、
今、日付けを確認して
せっぱつまり度、
200%アップしちゃったわ。

仕事の合間のガス抜きのために
愛猫 キスケの
お尻を追い掛け回したりしています。

子猫の頃、
うるさいほど纏わりついて来たくせに
もう
一人で育ったような顔をして
昼間は遊びに行って帰って来ないし、
夜は一人で、
あるいはだんなの腕枕で寝ちゃうし
(ホモだから)

息子が大きくなって
淋しい母親、ってこんな気持ちかしら。
とか思っちゃったり。

しかたないから
こっちから 追い掛け回して
なつくわけなのね。
あっちがなつかないから
こっちからなつくと、
ちょっとは喜んで相手をしてくれたりするのね。
嬉しいのね。

でも子猫のころは
呼べば飛んで来たのに、と思うと
攻と受がひっくり返る時の
攻、ってこんな気持ちかしら。
とかも 思っちゃったり。
…思っちゃったりしながら
そういう漫画を 今描いているのだけれど。

キャラの気持ちを
充分味わわせて頂いたところで
お仕事にもどりたいと思います。

あら。
またいなくなっちゃったわ、
キスケのいけず〜〜〜。


2002年11月04日(月) 珍獣の住処

木枯らしがビュービュー吹いて
寒い季節になりました。

寒がりの猫達のために
ホットカーペットが活躍する季節ですが。

うちの2階に
キスケの友達野良ニャンコ「しまじろう」 
が住み着いておりますのよ。
2階のベランダ、というほど立派なものでなく
洗濯物干し場 と言う方がふさわしいボロ。

1階にある洗濯もの干し場は
サンルーム仕様になっていて
そこなら住んでてもいいわよ、と
言い渡してあるのに、
どういうわけだか
ふきっさらしの2階のベランダに居たがるのよ。

この子を 可愛がって
面倒をみてくれていた御近所さんが 
引越してしまわれたので
もう一日中 そこにおります。

今年始めての木枯らしが吹いた日、
あまり寒そうなので
段ボールに古い座ぶとんを入れて置いてやったら
とっても素直に 中に入って寝ておりました。

あたくしは、ベランダのサッシ沿いに寝ているので
寝る時、ちょっとサッシを開けてのぞいたら
段ボールの中のしまじろうと目が会いました。
寒そうに丸まっているのを見ると
ぬくぬくとお布団にくるまっている自分が
申し訳なく思えちゃったりして、
修羅場中というのに
次の日には、古くなった椅子やら
発泡スチロールやら
段ボールやら
ビニールやら 持ち出して
しまじろうのお家作り。

ちょっと錯乱 入ってますけど。

トンカンと椅子を補修して、土台にして
少しでも風を防げるように囲って……

どこから見ても 立派な
路上生活者のお家が出来上がりました。

あまりの怪し気な風情に
しまじろうも戸惑い気味。

夜になって寒くなったら やっと入りました。
ふつう 猫はこんなに
ヒトの思惑通りに、
入って欲しいと思う所に
入ったりしないものなんだけど。

それにしても まだ寒そうなので
えさで小屋から誘い出し、
湯たんぽを入れてやったりして。

この湯たんぽは
去年、死んじゃったテンの闘病時代に買ったもの。
他の猫もうらやましがるといけないと思って
3つも買ったのに、
猫達には不評で 
誰も使ってくれなかったのよ。

しょうがないから自分で使ってたんだけど
3つも使わないわよ。

えさを食べ終わったしまじろうが
小屋に戻ろうとして
中に怪し気なものがあるのにびっくり。

それでも しばらくしたら
湯たんぽの上で
湯たんぽと同じ格好になって丸まってましたわ。

ありがとう しまじろう。

湯たんぽを気に入ってくれた猫は
アナタだけよ。うるる。
やっと買った甲斐があったわ。

こんなにじたばたするくらいなら
飼ってやればとお思いでしょうが
野良生活が長い猫は
そうそう人に心は許さず、
家に入れてやったとしても
人の姿を見ると
飛んで逃げてしまうのでございますのよ。

それにしても うちのベランダ……
雑草を鉢に入れて育てていたり、
壊れかけのデッサン用石膏像が置いてあったりして
充分 怪しいのに
路上生活用のお家まで出来ちゃった日にゃあ、
よそ様から見れば
心の底から怪しまれても 文句は言えません。

まあ、どうせ御近所では
一人前の変人として認識されているようなので
今さら怪しまれても どうってことないわね。

こないだは 買い物に行った帰りにお会いした
御近所さんに
「あら〜珍しいわね、ここ全然見なかったのに」

……あたくしは珍獣ですか。

先日 引越してしまった
御近所さんのお話しが出た時、
「あなたは引越さないでね、寂しくなるから」と
言っていただきましたけど

いいのかしら。
変人で珍獣なのに。

夜行性の珍獣としては
まだ朝までもうちょっとお仕事することにします。


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