Kyoto Sanga Sketch Book
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2003年02月11日(火) |
三千人の天皇杯優勝祝賀会〜ビールと選手と新ユニと |
「みやこめっせ」と名づけられた疎水近くの京都勧業会館。 大ホールには三千人を超えた人々が集まっていました。
一応「天皇杯優勝祝賀会」と名うっていた為か、 気楽だけど落ち着いた色の服が多かったです。 もちろんステージの片方側には紫ユニのサポーターも多数。
前段には大きなステージ、左右にはスクリーンが据え付けられていました。 席はなく、会場内にいくつか設けられたテーブルに軽食とビールがありました。 ステージ前は貴賓席。でも小学生達はゲストとしてその席に招かれていましたよ。
■スピーチの数々■
=エンゲルス監督=
なんと初の全ドイツ語(!!!)での挨拶。 「以前(J2)西京極には1800人しか来てくれなかった事を考えると、 感無量でございます。」と女性通訳が丁寧にマイクに向かって訳す。
いつもたどたどしい日本語のゲルトが、ペラペラとクールな横顔でドイツ語を話すと、 すごーい違和感でした。。。本当にゲルトだったのだろうか。
あっけにとられて、内容を覚えてない!
=ばんばひろふみ みやびの杜会長=
あの「ばんばさん」です。茶髪で柔らかい色のスーツだったと思う。 元旦の試合はテレビでみて、思わずガッツポーズをしたそうです。 もちろん、みやこの杜(京都サッカー専用スタジアム)について話してくれました。
=京都府知事=
なぜか26番のユニで元気に登場。 ハライファンだったという事で・・・じゃないか。
=京都市市長=
なぜか紫のハッピを袴の上に着る気合の入りかた(笑)。 この方も観客を盛り上げようと、楽しくお話ししてくださいました。
=稲盛京セラ&サンガ名誉会長=
スーツの胸に赤い花をつけただけの姿でマイクの前に立たれて出た言葉は、 「できるだけ選手は固定して、京都の皆様に愛されるチームに」 時折、父親のようにステージの選手達の方に振り向き、 最後にはもう後ろを向いて、選手達に語りかけだしました(笑)。
今日もこの方は”サンガ”に対して想いが詰まっている。
スピーチは、”選手やチーム”に向けられていたと思う。 この”祝賀会”の為でなく。
=城陽市市長(サンガタウン所在地)=
ちょっとかわいそうに・・・。普通のかっこうで普通にスピーチを。 それがかえって浮いてしまう。 (京都市市長や府知事が気合入りすぎているんだって。そう思います(笑))
■選手編■
=福寿=
それまでスーツ姿でステージ上に立っていた選手達が、新しいユニに着替えて出て来た。 「じゃあ、福寿選手にモデルになってもらいましょう!」
えっえっ?と反応する福寿君。モデルウォークさせられそうになって・・・ マイクの前にたたされてアナウンサーにユニをいじられる。
「袖に八咫烏がつきました!」に思わず後ろの選手達が全員、 自分のユニの袖を引っ張り、必死に見つめて確かめる。
みんな何を心配してるんだろうか?
「前のユニよりも軽いんですよ。」とアナウンサー。 ふいにジャンプする福寿君。
彼なりに軽い事を強調したかったらしい(笑)。
このユニを来て(トップの)試合に早く出たい、と答えていました。
=和裕&熱田=
みやびの杜関係から花束を渡されたのは、和裕と熱田。 (この二人はこのチームではもはやベテラン・・・・26歳がベテランとは)。
和裕は「もうこのチームでは上から数えた方が早いから」と意気込みを、 熱田は・・・忘れた(笑)。割と普通の事を言っていたような。
=松井=
今年の豊富などを淡々と語る松井君。 そして、ちょっと笑って左手の結婚指輪をひょこっと見せ、サッと引っ込めた。 「おーっ」と前列の客がどよめく。
でもほとんど大多数の客はそれぞれ、置いてあるサンドイッチやビールを片手にざわざわ。 王子「あの・・・後ろの方、聞いてないんですが・・・」 観客「・・・(ザワザワ)」
なんか王子に反応してあげて下さい!!!
=斉藤=
アナウンサーの「新しい番号はどうですか?」に 「いや・・・22番でよかったんですが・・・。」
このまま、アナウンサー達は、背番号が変わった選手達の名前をあげました。
辻本君の名が呼ばれ、彼は自分もマイクを向けられるかと思ったのに、スルー。 思わず、ガクッとずっこけてました(笑)。
田原の名を呼び、肩に触ると、彼はえっ、と大袈裟に体を反らし、 ついでハライも名を読んだだけでスルー(もったいない)。 美尾君も名前を読んだだけ(もったいない)。 角田君からは「Wユースは、手島さん辻本さんの時以上の成績で」との言葉を。
この辺、しゃべりが得意な選手が多いのに、残念・・・・。
=慎吾=
なんか淡々とした話でしたね(笑)。無難に答えてましたが。 いじられすぎて、もうインタビュー疲れなのかも(サンガの雰囲気に染まった?)。
でも「自分は自分」でいいと思う。回りがうるさくなっても、変わらない彼がいる。 それはきっとファンならわかっている。
=黒部=
新しいユニも気にいっているらしい。今日も立て板に水?のしゃべりっぷり。 (さすが新人政治家と私が評した男・・・)
「でも、たまには”青い”ユニも着たいと・・・!」
おおーーーっ!と、どよめく観客。代表入り宣言でした。
=中村忠=
若いチームの中で31歳・・・なだけでなく、 安心したしゃべり。年齢だけのせいではないと思います。 お子様(?)の多い中、一人格が違う(年齢も違う)。
お披露目の新加入&新人君たちはステージの前に呼ばれました。 (渡邊君だけは国見高校の行事の為欠席でした)。
=町田(柏 MF)=
きかん坊(死語?)のようなちょいカッコイイ顔で、 しかも笑顔で顔をほころばせながら話す。 「京都に来れてよかったと思っています!」
柏から解雇を経て来たからか、それとも元々のキャラなのか、意気込みが伝わる。
ニックネームを聞かれて 「マッチと呼ばれていました。」「そう呼ばれたらいいですね。」 会場全員で「マッチー」とアナウンサーの音頭で呼ぶことに(笑)。
=前川(東福岡 MF)=
売りは「左右からの精確なキックです」
おーそんな奴誰もいないし。早くトップに来て下さい。
=六車(サンガユース MF)=
無骨な感じの彼。ニックネームはないと。 後ろから黒部たちが何か言っていたらしい。 「後ろの先輩達が”ムグタク”と言ってますが」アナウンサー。
えっ、と困る彼に、会場全員で「ムグタクー!」と。
もはやイジメ?(笑)。
=西村(四日市中央工業 GK)=
お菓子のようなスゥイートなルックスの彼。 京都に来た理由は他の新人と同じ「若くこれからのチームだから」だけでなく、 「ずっと松永さんのファンで、憧れていたんです。」と愛を込めた眼差しで。
松永さんはその間ステージ上の端で、スクリーンに映る彼を じっと見ていました。
よい師弟関係が築けそう(なんか私がドキドキしてしまった)。
会の全体を通して、 一番端の森勇介君&高島君が時折ひそひそオシャベリしてました(笑)
こうして選手へのインタビューが終わり、今日の祝賀会の目的、優勝を喜ぶ時間が。
天皇杯のシーンが、左右のスクリーンに映し出されました。 5万人の観客の巨大なスタジアム。 あの失点シーン。そして後半の攻撃。
息が詰まった。 今更ながらそのサッカーに息が詰まりました。
これが、今壇上でのらりくらりと話している青年達と同一人物かと!
もうインタビューはやめて、 この人達にはサッカーをさせよう・・・と思った。当たり前だけど(笑)
しかし、凄かったんだなぁ。 (今頃ほっぺをつねってみたり)
そして、このホールの右側を陣取っているサポーターの大勢の群れ。 フラッグが揺れ、ついにアイーダまで歌い出した(笑)。
ホール中に反響する歌、コール。 なんか嬉しい(だからもう一缶、ビール行こか〜!)。
最初はいつものイベント風だったのに、 だんだん雰囲気が祭りモードに。 コールが響き、西京極で揺れる大フラッグ達がその度に嬉しそうに揺れる。
おう、祝賀な気分になってきたぜ!
京都のシンガーソングライターの大奈が、ステージにいました。 華奢な体に淡いオレンジ色のシフォンのような衣装。 (たぶん、”サンガ”と曲タイトルの語源、古代インドのイメージなんだと思う)
サンガの歌「ジャヤジャヤ サンガ」を歌う。 一緒に踊ろうと、後ろの田原の手を取ろうとしたが、彼は逃げてしまいました。
彼は自発的じゃないと踊らないらしい・・・・。
西京極ではサポーターのコールに踊っておきながらねぇ(笑)
■抽選会■
記念グッズなどの商品もあったが、多数の人の目当ては 「SSメイン席の年間ペアシート」だったと思う。
そこってもうほとんど”貴賓席”。そこで”ただ”で一年過ごしたい! 息を飲んでスクリーンに映し出される番号をまつ会場。
発表!
会場は皆で拍手した。幸運な人は誰だったのだろう。 (私的には”鹿児島キャンプ行き飛行機往復券”も魅力的だったんだけど)
こうして祭りの余韻を残し、今日の会は終わりました。
■展示物■
ホールの後ろに今回サンガが手にいれたカップが展示されていると聞き、 立ち寄りました。もう人もまばら。
背の高いガラス張りの棚が置いてあり、 天皇杯(黒部が掲げたやつ、案外小さい)から、それに付随したカップ。 そのおかげで取った、京都なんやら賞など。合わせて20近くあったような。
大きなタイトルをとるというのは凄い事だと、改めて思った。 優勝は準優勝とは違う。おそろしい。 (今までこれを何回も経験しているチームもあるなんてね)
さて、もう次シーズンの準備が始まろうとしています。 あの国立での空気の”感触”はもう忘れてしまった。 でも、区切りとして今日のような日が必要だったと、その日気がつきました。
今日ホールでユニを来たサポーターの群れは、見知らぬ若者で一杯。 (私がもともと全部知っているわけじゃないけど、その多さに驚いた) どうみても、ファンは増えている。
「VICTORY The 82th Emperor’s Cup」 と書かれたマフラー、悩んだあげく結局会場で買ってしまいました。
勝利はいつだっていいもの。でも特別の勝利はもっといいもの。 ただの過去の歴史としてではなく、 この記憶の上にまた新たな歴史が築かれていきますように。
大きな期待と少しの不安。2003年が始まる。
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